小ネタ に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/category/trivia 少し違う旅のアイデア Tue, 21 Oct 2025 11:36:51 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9 https://tripplanner.jp/wp-content/uploads/2021/01/cropped-favicon-32x32.png 小ネタ に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/category/trivia 32 32 ”ガウディの都市”、スペイン・バルセロナ名建築めぐり【MAP付き】 https://tripplanner.jp/topics/5345 Thu, 17 Apr 2025 08:11:02 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5345 ローマに行った時、「ここは本当にベルニーニが作った街なんだな」と強く感じた、と「ローマ一人旅日記」でも書いたけ…

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ローマに行った時、「ここは本当にベルニーニが作った街なんだな」と強く感じた、と「ローマ一人旅日記」でも書いたけれど、たった一人のアーティストの作品が街全体を強く印象づける場所は世界でもそれほど多くない。ここ、バルセロナは、まさに、そんな珍しい場所の一つ。とにかくガウディ建築の圧が強く、なんなら「ガウディの都市」とさえ言ってしまいたい。サグラダ・ファミリアはもちろん、ガウディの建築作品は街の中心部に密集しており、主要名所なら歩いて回れるのも観光客には嬉しい。

ということで、今回は、ガウディ建築を中心に、バルセロナ名建築めぐりコースをざっとご紹介。一つ一つの建築は語りだすと長くなっちゃうので、今回は主要名作の概要をさらりとお届け。ガウディ以外の名作も見逃せませんぞ!

1. 波打つ石切場、「カサ・ミラ」

工期 1906-1910年。世界遺産。ガウディが設計した最後の個人向け邸宅で、これ以降、彼はサグラダ・ファミリアの建設に集中することになる。外壁は石灰岩で覆われ、石切り場を思わせることから「ラ・ペドレラ(La Pedrera、石切り場)」と呼ばれることも。

カサ・ミラ
星の飾りはクリスマスシーズン限定。

バルセロナの目抜き通りにあり、後述する人気作品「カサ・バトリョ」もすぐそば。ゆえにこの2つをはしごする観光客も多い。

外観、内観、すべてが曲線で構成された幻想的な空間は十分個性的ではあるが、他のガウディ建築と比べると落ち着いた印象。個人的にガウディ建築のどこか一つに住めるとしたら、このカサ・ミラが一番落ち着くかもしれないと思った。

実はまだ現役で人が住んでいる集合住宅で、見学できるエリアはそれほど多くない。一番の見どころは煙突や換気塔のデザインがユニークな屋上で、ここはバルセロナのビュースポットとしても最高。

一番人気はこの屋上。

実はとある事情で施主とガウディがもめてしまい、彼は途中退場、弟子たちが完成させたというカサ・ミラ。今や、そんなトラブルがあったことを感じさせないピースフルな名所となっている。

2. 海とドラゴンの迷宮、「カサ・バトリョ」

工期:1904年~1906年(改築)。世界遺産。海を表現したコンセプチュアルな建築は、もともとあった建物をガウディが大胆に改装したもの。聖ジョルディ(聖ゲオルギウス)と龍の伝説をモチーフにしている。

カサ・バトリョ
骨のような柱や窓枠が印象的

カサ・ミラを観た時、「ガウディもさすがに60歳近くなるとセンスも落ち着いてきたな…」などと思ったが、その数年前に完成したバトリョのぶっ飛びぶりを見ると、「全然落ち着いてなかったんか!」と思ってしまう。枯れない巨匠、ガウディのやりたい放題を存分に味わえる不思議建築である。

カサ・バトリョ

カサ・バトリョの屋上
ドラゴンの背中をイメージした屋上。

3. 若きガウディの野心を見よ、「カサ・ビセンス」

工期:1883年~1885年、世界遺産。ガウディの本格的デビュー作とも言える初期の邸宅で、ガウディの世界遺産7作品のうち、最後まで非公開だったが、2018年より一般公開。

カサ・ビセンス

他の作品同様、色彩豊かな濃密なデザインだが、直線を多用するなど円熟期の作品とは明らかにテイストが違い、素人の私から観ても「ガウディ、若いな!」と感じるエネルギッシュさ。若き建築家のほとばしる若い野心がひしひしと伝わってくる。

カサ・ビセンス

カサ・ビセンス
イスラム建築で観られる鍾乳石を模した天井など、ムデハル様式などを取り入れた空間。

随所に植物や花のモチーフが多用され自然への深い愛を感じるところはすでにガウディっぽい。イスラム建築の影響を随所にかじるが、明らかに日本の影響を感じる部屋もあり、建築当時流行ったという異国趣味が散りばめられている。

4.  ガウディ渾身の祈りの聖堂、「サグラダ・ファミリア」

工期:1882年~(現在も建設中)、ガウディが手がけた部分のみ世界遺産。文句なしに世界でもっとも有名なガウディ建築にして、バルセロナのシンボル。

ガウディが文字通り心血を注ぎ、生涯をかけて取り組んだ未完の大聖堂。内部の森のような列柱やステンドグラスの光の演出は圧巻で、訪れる観光客がひたすら上を見上げて呆然としていたりする。これぞ「死ぬまでに見たい名建築」の代表格。ガウディ没後100年にあたる2026年の完成を目指している。私が見たのは2025年の1月だが、わりと完成に近いところまで来ているように感じた。

サグラダ・ファミリア
実は夜が素晴らしい。人も少ない聖堂を堪能できるのでぜひ足を運んでみよう。

途中、資金不足により建設中断が危惧された際は、当時すでに巨匠となっていたガウディが自ら献金を募り、家々を回ったという胸打つエピソードも。

詳細はこちらでレポート ⇒ 祈りの万華鏡、サグラダ・ファミリアでガウディの壮絶な魂に思いをよせる

5. モザイクの楽園、「グエル公園」

工期: 1900年~1914年、世界遺産。サグラダ・ファミリアと並ぶ人気のガウディ作品。訪れるなら前もってチケット確保は必須だ。

当初高級住宅地として計画されたものの商業的に失敗し(なんと2軒しか売れず、1軒はガウディが買って暮らしていた)、後に公園に。丘の斜面に沿って建設されているので見学はちょっとした登山感覚、ぜひ歩きやすい靴で。

こんな坂もある。

「世界最長のベンチ」と謳われるモザイクタイルの波打つベンチが印象的な広場は、ギリシャ神殿を思わせるドーリス式列柱に支えられているというびっくり構造。こんなん、よく100年以上前に作ったなぁ…ディズニーランド並の労力だったのでは…。

ここはとにかく歩いているだけでわくわくする、おとぎの国そのもの。高台からバルセロナを見下ろす絶景スポットでもあるので、ぜひよく晴れた日に散歩してほしい。サグラダ・ファミリアもばっちり見える。

詳細はこちらでレポート⇒⇒バルセロナを見守る神殿、ガウディの「グエル公園」で感じたこと

6. 世界一美しい病院、「サン・パウ病院」

さて、ここからはガウディ以外の名建築を。サグラダ・ファミリアから徒歩10分程度のところにある、知る人ぞ知る世界遺産、サン・パウ病院。

ガウディと同時期に活躍し、ライバルとも称された 建築家・ドメネク・イ・モンタネールの代表作。激混みのサグラダ・ファミリアから来ると、心が洗われるほど空いていて、ほっと癒やされる。さすが病院!

サンパウ病院の庭園

こちらもガウディ建築同様、当初予定していた工期も予算も大幅にオーバー、建築家が生きている間に完成しなかったという作品。ガウディ作品に負けず劣らず華やかで美しいアール・ヌーヴォー建築なので、ぜひサグラダ・ファミリアとはしごしてほしい。

詳細はこちらでレポート⇒ スペイン版アール・ヌーヴォーの傑作、世界で一番美しい病院、バルセロナの世界遺産サン・パウ病院がすごい

7. レス・イズ・モアを体現するミースの傑作、「バルセロナ・パビリオン」

こてこて、ぐにゃぐにゃ、色の洪水…だけがバルセロナの名建築ではない。最後は思いっきりスタイリッシュでシンプルの極みといった名作を。

1929年のバルセロナ万国博覧会に合わせて竣工、モダニズムの巨匠・ミース・ファン・デル・ローエ設計の「バルセロナ・パビリオン」(現在は「ミース・ファン・デル・ローエ記念館」)。鉄・ガラス・石・水面を用いたミニマルな構成は「近代建築の最高傑作」と絶賛されてきた。

バルセロナ・パビリオン

ガウディ建築めぐりをして情報過多でパンパンになった脳がスッキリするような感覚さえ覚える、ミニマルの局地。「ああ、私はやっと現代に戻ってきたんだな…」となぜかホッとしたりする。

今もモダンな家具としてファンの多い「バルセロナチェア」は、この建物のためにデザインされたもの。かっこいいですな。

「近代建築史上、最も影響力のある建築の一つ」と評価される名建築だが、博覧会終了後に解体されてしまい、いまあるのは1986年に原寸大で再建されたもの。街の中心部からはやや離れているにもかかわらず、意外にも見学客がいっぱい。建築ファンの巡礼地となっているようで、みなさん、建築学科の学生かしら…。

まぁ、見逃せない名建築は他にもあるけれど、上記の名所を見て回るだけでも丸2日はかかると思うので(2日あってもかなり駆け足)、初めてのバルセロナならこれぐらいで十分かも。

ということで、上記に紹介したスポットをGoogleMapにまとめました。建築名所めぐりのときはぜひご活用を。余裕があれば、ガウディの「グエル館」、モンタネールの「カタルーニャ音楽堂」を加えるのもいい。

上記以外にも、ロマンティックな建築が多くあり、自分だけの名所を見つけるのも楽しいバルセロナ。建築ファンにとっては天国みたいな場所なのだ。

町をぶらぶらして見かけた超かっこいい美術館。あとで調べたら設計はモンタネールだった。こういうふうにさらりと名建築が散りばめられているバルセロナ、楽しすぎる!

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バルセロナの記事一覧

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ギリシャ・クレタ島の定番朝ごはん、甘じょっぱい絶品ペストリー「ブガッツァ」をご存知?【世界名物料理紀行】 https://tripplanner.jp/topics/4786 Wed, 26 Jun 2024 03:25:44 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4786 クノッソス宮殿で有名なギリシャのクレタ島。その第二の都市、ハニア(Chania)名物の朝ごはんといえば、こちら…

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クノッソス宮殿で有名なギリシャのクレタ島。その第二の都市、ハニア(Chania)名物の朝ごはんといえば、こちらのブガッツァ(Bougatsa)である。

これは、クレタ島名物のミジスラ(Myzithra)という塩味の白いチーズを、パリパリ、カリカリの薄いパイ生地に挟んで焼いたもの。

こんなふうに出来上がっているブガッツァは、注文したらその場でもう一度焼き直してくれて、食べやすいように一口サイズにザクザクと切ってくれる。

このナイフで切る音も美味しそうなのよ!

テーブルの上にはグラニュー糖とシナモンの瓶がスタンバイ。これらをかけて食べよ、とのこと。ほっかほかでカリカリの生地とともに味わう、甘さとしょっぱさのハーモニー正直うなるほど美味しい!

とろりとしたギリシャコーヒーとの相性も抜群。これ、日本に持ってきても流行ると思う。

以前YouTubeで一目見たときから一度は食べてみたい、と思っていたブガッツァ。私がいただいたのは、その名も「Bougatsa Chania」という名前の小さなカフェ。なんと朝6時から営業している。

ハニア旧市街からもすぐ。こじんまりとした食堂だが、朝はひっきりなしに客が訪れる。

Wikipediaによれば、ブガッツァの歴史はわりと浅く、1920年代初頭にコンスタンチノープル(今のイスタンブール)にいたギリシャ人難民によってギリシャに持ち込まれたんだとか。

今ではブガッツァはギリシャ各地にあるが、地域によって肉が入ったり、甘いカスタードクリーム入りだったりと味もさまざまらしい。ただ、クレタ島、特にハニアではこの甘じょっぱいバージョンがスタンダード。

ちなみに、ハニアならどこにでもあるだろうと、目についたカフェに入って頼んだブガッツァは私が思い描いていたしょっぱいやつではなく、甘いカスタードクリーム入り。

とあるカフェで頼んだブガッツァ。なんか思ってたんと違う…!
カスタードクリーム入りのパイ。美味しかったけど、知ってる味。

なので、もしクレタならではの甘じょっぱいチーズ入りのブガッツァが食べたければ、店に入る前にGoogle Mapなどで写真の確認が必須。冒頭で紹介したようにこぶりにカットしているものなら、たぶんビンゴ!です。

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ギリシャのクレタ島、クノッソス宮殿以外に何があるんですか?

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ギリシャのクレタ島、クノッソス宮殿以外に何があるんですか? https://tripplanner.jp/topics/4743 Tue, 25 Jun 2024 08:40:09 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4743 スペインはセビリアから、ポルトガルはポルトからと、ド定番の街以外から初めての国に入りがちな私。初ギリシャの目的…

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スペインはセビリアから、ポルトガルはポルトからと、ド定番の街以外から初めての国に入りがちな私。初ギリシャの目的地に選んだのもまた、やや横道とも言えるクレタ島であった。

とにかく猫だらけの島、クレタ島。

教科書の記憶が残っている人ならば、クレタ島と聞いてまず思い浮かべるのはクノッソス宮殿だろう。ギリシャの歴史の中でもトップレベルに古いミノス文明が誇る遺跡で紀元前1900年頃に建てられたと言われている。エジプトのピラミッドに迫る歴史があるので、古代史好きなら一度は行ってみたいと思う場所の一つだろう。

しかし、特に古代史好きでもなさそうなヨーロピアンたちがわりとクレタ島を好んで旅しているのを知るにつれ、「クレタ島にクノッソス宮殿以外に何があるのか?」という素朴な疑問が沸いてきた。聞けば、どうやら彼らは単にクレタ島を、ビーチも山も楽しめるリゾート地、と捉えているようだ。実際、各観光地のアクティビティを簡単に予約できて便利なGet Your Guideの画面もこんな感じで、クノッソス宮殿よりは明らかにビーチ推しである。

ギリシャはまだ行ったことがないし、エーゲ海の島は夏は死ぬほど混んで高くなると聞くし、安いうちにヨーロピアンに人気のリゾート地をちょっと覗いてみようではないか、と、6月のある日、私は一人飛行機に飛び乗ったのだった。

クレタ島第二の都市、ハニアから入国。

クレタ島最大の都市といえば、クノッソス宮殿にもほど近いイラクリオンだが、今回私が選んだのはハニアというクレタ島第二の都市近くの空港。ヨーロッパ各都市からライアンエアーという激安エアラインが就航しておりチケットが安かった、というのが選んだ単純な理由である。

非常にこじんまりとしているハニア空港

宿やレストランが集まるハニア旧市街までは片道2.5ユーロのバスが30分に1本くらい出ているので、それに乗って行くのがおすすめ。空港内に何の案内もないが、一歩外にでるとチケット売り場がわかりやすい場所にあるのですぐ見つけられるはず。

ちなみに、バスに乗ってきたのは私以外は全員白人であった。しかも英語話者が多い。今回は3日間の滞在だったが、この傾向はどこにいっても同じで、ほとんどアジア系の観光客を見かけなかった。イラクリオンを拠点にすればまた違ったのかもしれないが、ハニアは、特に欧米に人気のスポットという印象を受けた。

さて、私は何も完全に無計画でこの島にやってきたわけではなく、実は一箇所、どうしても行きたいと思っていた場所があった。それがサマリア渓谷でのトレッキングである。

ヨーロッパで2番目に長い渓谷とされ、全長13キロ。標高1250m地点にある村からスタートし、ひたすら下ってゴールは美しいビーチという絶景トレッキングコースだ。上りがないのもこの年になると嬉しいし、ハニア市内からはツアーもバンバン出ており、送迎付きで30ユーロくらいだったりするから、一人旅でも気軽に参加できる。

Get Your Guideではクノッソス宮殿を抜いて一番人気だった。

……と思っていたのに、クレタ島に着いた途端、6月半ばとは思えないほどの暑さにひるむ。天気予報を覗けば、予想最高気温が38度とある。

「40度近い場所で13kmのトレッキングしたら死ぬかな…」とビビり、トレッキングツアーの予約を断念。ほぼ第一の目的だったアクティビティが突如なくなり、この島で3日も何をすればいいのか、と初日から途方にくれるハメに。

宿のご主人に「この季節にこの気温は普通ですか?」と聞いたら「普通じゃない、8月の気温だ」とのこと。異常気象が残念すぎるが、後日「ギリシャで行方不明者続出、酷暑が脳に影響か」というニュースを目にし、「行方不明になった人たち全員が高温の中ハイキングに出かけていたという共通点」と書かれていたので、私の危険センサーは正しかったと言わざるを得ない。旅先で無理は禁物ですぞ…。

ということで、クレタ島で「クノッソス宮殿」(そしてサマリア渓谷)以外の見どころを、私が体験した中でざっくり紹介していこう。

ここは東京ディズニーシー? 石畳の小道とカラフルな建物がかわいすぎる「ハニア旧市街」

まずはフォトジェニックなハニア旧市街から。ここは迷路のように入り組んだ石畳の路地と、風景の一部みたいになっている、物欲がそそられまくる雑貨店や土産店に、インテリアもかわいいレストランやカフェ…と、女子たちが歓声をあげそうなかわいい場所である。

カーペット店でダレる猫

そして、「ベネチアン・ハーバー」と呼ばれる旧市街にある港は、もうまるで東京ディズニーシー

なぜ、ベネチアン・ハーバーなのかといえば、実はクレタ島は、1200年ごろから1670年ごろまで約470年間もヴェネツィア共和国の海外植民地だったため。

作家の塩野七生も『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年』の中で、「東地中海では最大の島であるクレタは、今日でも東地中海に浮ぶ空母、と言われ、第二次大戦でも、イギリス軍とドイツ軍の死闘が行われたところで、戦略基地としての重要性は計り知れない。しかも、ヴェネツィアにとっては、戦略要地としてだけでなく、エジプトをはじめとする北アフリカ沿岸の都市との交易の中継基地として、なんとしても確保したい島であった。」と書いているように、この島は、世界最長の共和国と言われるヴェネツィア共和国の栄華を支えた重要拠点の一つだったのだ。

夜も人でいっぱいのハニア旧市街。夜遅くまで営業している土産店も多く、本当にテーマパークのよう。

ここだけは何としても死守したいというヴェネツィア共和国の願い虚しく、最後はオスマントルコがその支配権を奪い1646年から1898年年まではオスマン帝国領となったため、ベネチアン・ハーバーの一角にはモスクも残る。

かわいい小道だけではない、複雑な歴史を今に伝えるハニア旧市街なのである。

ピンクサンドビーチが有名、ハニアからお手頃価格でいけるエラフォニシビーチ

さて、サマリア渓谷行きを断念した私が選んだのは、ピンクサンドビーチで有名なエラフォニシビーチ。ハニアからも近いバロスビーチと悩んだが、ピンクの砂浜というのを一度は見てみたい、と今回はエラフォニシをチョイス。これもGet Your GuideやViatorなどでハニア発のツアーがバンバンでている。ツアー料金も37ユーロ程度で、ビーチだけでなく、途中にもう一箇所ぐらい名所に寄ってくれたりするのでひとり旅には嬉しい。

こんな山越えするので、車運転して行くのはハードル高そう。

途中、不思議なスピリチュアルスポット、教会でもある洞窟を見学して(これは別原稿で詳細書きます)、いよいよピンクサンドのビーチに到着。エラフォニシビーチの近くまでは車が入れないため、バスを降りて15分ほど歩く。

ビーチが見えてきた!
パラソルとベッドは有料。朝はやくいかないとパラソル席は売り切れてしまうので注意。

わー、普通にリゾート! 売店も公衆トイレもシャワーもあるし、快適そう!

…でも正直言ってピンクが微妙! 確かに近くで見ればピンクの砂もちらほら。でも写真でみたときはもっとずっとピンクだったぞ。加工しすぎちゃうのーん……?

後日行った人に聞いたら、その人が行ったときはもうちょっとピンクだったそうで、季節とか日によるのかもしれない。

とはいえ、この透明度。そしてどこまでもどこまでも続く遠浅の海。小さい子供も、泳げない人も、安心してくつろげるビーチ。なかなかのんびりできて良かった。少なくとも38度の中、山を歩くよりはずっと良かったと思っている。

ワインの名産地、ワイナリーでテイスティング体験

さて、クレタ島の名物といえば、オリーブとワインである。ワインにおいては、なんとミノア時代から作られているという長い歴史がある。ということで、ハニア旧市街の旅行代理店でふと目についたワイナリーツアーに申し込み。送迎付きで47ユーロ、ワイン5杯の試飲付きということである。

ちょっと高いが、正直他にやることがなかったし、車がないととても行けない丘の上のワイナリーにも行ってみたかったのだ。

ハニア旧市街からツアーに参加したのはなんと私一人。ドライバーの男子と二人でのんびりと田舎町にあるワイナリーに向かう。一人でも催行してくれるところがのんびりしていていい島である。

オレンジ畑、のどかな田舎町などを車窓から楽しみつつ、30分程度で、マヌーサキス ワイナリー (Manousakis Winery)に到着。

ワイナリーのショップ入口
花が咲き乱れるお庭も素敵。

現地にはすでに何組かツアーを待つ客が待機しており、私の到着を待っていた。さすがに現地ではワイナリー見学を一人でも催行とはいかないらしい。

セラーを見学したり、ワイン製造プロセスなどの説明を受けたら、お楽しみのテイスティングスタート!

テイスティング会場の雰囲気もいい。
ワインにはラスクとオリーブオイルが添えられていた。

私以外は全員カップルで、正直最初はちと寂しかったが、白2杯、ロゼ1杯、赤2杯を味わううちに、ぼっちテイスティングがなんぼのもんじゃい、といったいい気分に。要するに酔ったのであった。

ここのワイナリーはラベルのデザインにも非常にこだわりアーティストとコラボしているとか。お値段もかなり手頃。

カウンターもあり、ここでも飲めるのかも。

ショップも空間もとてもおしゃれで、自然豊かなワイナリー。インスタもあり、料理も美味しそう。ワイナリーに直接申込む場合のテイスティング料金は、公式サイトによれば15ユーロとのこと。車があるなら直接行くほうがお得そうですな。

毎週木曜日のお楽しみ、ハニアのファーマーズマーケット

さて、最後は素朴なマーケットのご紹介。調査段階ではハニア旧市街でトップレベルに行きたい場所の一つだった歴史ある市場は、なんとがっつり工事中。

壁しか残ってない市場。。。

旅先で市場に行くのを何よりの楽しみにしていた私にとってこの休業は痛い……と地元民に嘆いたところ、「毎週木曜日に小さなマーケットならやってるわよ」とのこと。ということで、行ってきました! 木曜ファーマーズマーケット。場所はハニアのこのあたり

ハーブやはちみつ。
フルーツや野菜。
クレタ産のチーズ。

クレタといえばのオリーブも。種類が多すぎる!

観光客というより地元民のためのマーケットで、お値段もお手頃。私はここでヤギのチーズとオリーブをお土産にゲット。どちらもたっぷり味見させてくれた。

ということで、クノッソス宮殿以外のクレタ島の見どころ、ちょっとはそそられましたか? 食事はどうなんじゃい。という方のために、食べ物編はまた別の原稿で!

エル・グレコという名前のホテルもあった。ちなみに画家のエル・グレコはクレタ島生まれ。

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「7つの丘の街」ポルトガル・リスボン観光の感想は「これはガチ登山……!」 https://tripplanner.jp/topics/4503 Sun, 19 Nov 2023 10:00:47 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4503 カステラ、天ぷら、金平糖など、日本に多くの美味しい食をもたらしてくれた、歴史的にも我が国と縁の深い国、ポルトガ…

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カステラ、天ぷら、金平糖など、日本に多くの美味しい食をもたらしてくれた、歴史的にも我が国と縁の深い国、ポルトガル。気候も温暖でイギリスやフランスなどに比べれば物価も安く、治安も良好なことから、近年はデジタルノマドにも人気の国である。

将来はここでノマドライフも悪くないかも…と下見がてら旅してみた私が、この街の歩く難易度をレポートします。

■「7つの丘の街」、リスボン

観光のスタートにおすすめなのが、リスボンの随一の繁華街バイシャにあるロシオ広場。多くのウォーキングツアーの集合場所にもなっている人気の待ち合わせスポットだ。

カモンイス広場

もちろん私もウォーキングツアーに参加するためにやってきた。周囲には世界最古の書店やエッグタルトの名店、カフェやレストランもひしめき、ぶらぶら歩くだけで楽しいエリアである。

しかし、私はこの時点でまだ気づいていなかった。この一見なんでもない広場が、リスボンではいかに貴重な「平らな場所」だったかを…。

リスボンの別名は「7つの丘の街」。起伏の激しさからそう呼ばれているのは知っていたが、訪れてみるとその丘の急峻さに驚く。

たとえば、待ち合わせ場所の広場から歩いてすぐのところにある、バイシャのランドマーク「サンタ・ジュスタのエレベーター」。

サンタ・ジュスタのエレベーター

20世紀初頭に、丘の上にあるバイロ・アルト地区に移動できるように作られたエレベーターは、作られた当初は坂の多い街で暮らす人々の救世主的乗り物だったのだろうが、今は行列しているのは観光客のみである。

我々はエレベーターの行列を嫌って普通に坂を登ってエレベーターの終点地点までいったが、この眺めのとおりさっきまでいた広場あたりとの高低差がすさまじい。大体、バイロ・アルトという地名そのものが「高い地区」という意味なのだ。正面のこんもりとした山の上に見えるのは観光名所のサン・ジョルジェ城。しかし、あそこも登るのきつそうだな…。

■ 衝撃的な勾配、人気のアルファマ地区のガチ坂道

ウォーキングツアーで、バイシャからバイロ・アルトあたりをぶらぶら歩いている辺りではまだ持ちこたえていた私の足も、観光客に人気のアルファマ地区散歩でついに悲鳴をあげる。

だって、

ひたすら、

こんな、

急勾配の坂道が続くんですよ!!

イスラムの影響を残す迷路のように入り組んだノスタルジックな路地や家々は、リスボン屈指のフォトジェニックスポットなのは間違いないが、心臓と膝が弱い人は要注意といっていい難所。石畳も足に響くのでくれぐれも履き慣れたスニーカーで登山してほしい。

と、辛いことばかり書き連ねたが、登山と同じく、登頂後は絶景が楽しめる。このご褒美のために頑張るのもよし。

サンタ・ルジア展望台
サンタ・ルジア展望台からの眺め。

 

■ 登山だと思うと辛くないリスボン観光

ということで、リスボンに行っちゃおうかな…と軽く考えているあなたのために、ガチ坂道の数々を写真で紹介してみた。将来ここでノマドライフを送るかどうかは、自分の足腰と相談してみたいと思うが、今のところ自信がない。

起伏の富んだ地形やカラフルな家々、ロマンティックなアズレージョなど、リスボンの美しい風景は、タクシーもケーブルカーも入り込めない狭い路地とともにあることを覚悟して。

最初から登山だと思って行くのがおすすめです!

ワンコもビビる高低差

<関連リンク>

平坦な土地だと油断していったら登山並みに辛かったイタリアのベネチアの観光レポートもどうぞ。
リスボンの名物蚤の市、アルファマ地区の泥棒市に行ってきた。
ポルトガル、世界遺産の街ポルトの鉄板観光名所をめぐる半日徒歩コース

ポルトガルの記事一覧

 

 

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一度はサン・セバスチャン映画祭に行ってみたい人のための楽しみ方ガイド https://tripplanner.jp/topics/4313 Thu, 21 Sep 2023 03:28:12 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4313 スペイン北部、バスク地方のサン・セバスチャンといえば、日本人にも有名な美食の街。一皿2−3ユーロのピンチョスが…

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スペイン北部、バスク地方のサン・セバスチャンといえば、日本人にも有名な美食の街。一皿2−3ユーロのピンチョスが楽しめるバル(居酒屋)がひしめき、食べ歩きを楽しむ人で一日中賑わう、食い飲み倒れ天国だ。

ここで毎年9月下旬に開催されるのが、サン・セバスチャン国際映画祭(サン・セバスティアンとも)。ヨーロッパでは、カンヌ、ベルリン、ヴェネチアに次いで重要な映画祭で、2022年には70周年を迎えて話題に。2023年は9月22日から30日まで開催される。

カンヌやベルリンなど大きな映画祭のシーズンになると、レッドカーペットをドレスアップして歩くセレブリティの写真などがニュースを彩るが、そもそも映画関係者以外がどう楽しめるのか、一般人としては正直、いまいち不明なイベントでもあった。

ところが実際は、(映画のチケットを買って鑑賞するという意味で)映画祭は誰でも参加できるし、ただ街を歩くだけでもお祭りムードに心踊る

セレブが宿泊するホテルの前には出待ちのファンたちが。

ということで今回は、セレブでも映画業界人でもない観光客としての映画祭の楽しみ方を解説したい。

1. 映画祭のチケットは簡単に買えて1200円程度

まずは肝心の映画チケットだが、普通に公式サイトで簡単に買える(英語版あり)。映画祭初日などには、監督や俳優たちのプレゼンテーションやQ&Aなどが行われる回が多いので、それらのチケットは早めのゲットがおすすめだが、そうでない日はわりとサクッと買えたりするし、チケットも8ユーロ程度と安い。

公式サイトの、Programmeの箇所で、希望する日時を選び、希望する作品の横にある緑のカートマークを押せば購入画面に進むことができる。

空席があれば以下のような画面になるので、希望の席(緑が空席の意味)を選んで購入。

チケットはメールで送られてくるので、スマホで持参すればOKだ。2022年に初めて映画祭を訪れた私は、有名&人気監督のチケットは買いそびれたが、まだ空席がある作品のチケットを2つほどゲット。2つともスペイン語の映画だったが、英語字幕もあったし、それなりに楽しめた。

2. 華麗な歴史的建造物で映画鑑賞ができる

正直映画オタクでもなんでも無いので、スペイン語圏の佳作といった映画だと、監督から俳優まで、一切誰も知らないという作品ばかりだ。そんな私の楽しみの一つは、会場そのものの建築やインテリアだった。

たとえば、会場の一つ、ビクトリア・エウヘニア劇場 (Victoria Eugenia Antzokia)は、1912年に完成したサン・セバスチャンでも豪華な建築の一つ。こんなところで映画が見られるだけでも非日常すぎて胸熱。この高級感よ…!

3. セレブリティが近くにうようよいる

プログラムにもよるが、会期初日や2日目くらいまでは、会場で監督や俳優たちが一緒に映画を鑑賞している場合も多い。映画が終わると、彼らは立ち上がって挨拶し、観客たちは惜しみない拍手を送る。その雰囲気がまたハートウォーミングでいいのだ。

会場の外でも、俳優や監督たちを身近で見る機会が多かった。ところでこの二人は誰なんだろう……。
高級ホテルの前で張っていれば、誰かが出てくる、そんな映画祭シーズン。
レッドカーペットは俳優たちに会える定番スポットで、出待ちのファンが常に張り付いていた。

3. 限定グッズや記念撮影コーナーも楽しい。

映画祭期間中は街中お祭りモードなので、あちこちに映画にちなんだフォトスポットが用意されている。

こんな感じの記念撮影スポットがいっぱい。

作品が上映されていない時間帯ならレッドカーペットの上を歩くことだって可能なので、ここぞとばかりにスター気分で記念撮影する人たちも多かった。また、メイン会場では、記念のTシャツやトートバッグなども販売していて、映画祭に参加した記念にもなっておすすめ。私もちゃっかり70周年記念のトートバッグを購入した。

4. 映画祭期間中だけの風景やムードを味わう

映画祭期間中は、夜遅くまでとにかく人でいっぱい。その祝祭ムードを満喫するのも一般人の楽しみ方の一つ。

これは70周年だった2022年の一コマ。
夜遅くまでたくさんの人が映画祭会場やホテルの前に集まっていた。

5. もちろんバル巡りも欠かせない

サンセバスチャンといえばのバル巡りも、欠かせないアクティビティの一つ。映画祭期間中も、人気のバルたちは平常営業中だし、別に特別価格になったりしないので、サンセバならではの食い倒れも大いに楽しんでほしい。

何もかもおいしすぎて感動すること請け合い

いつもと違う点といえば、バルに集まる人々の中に、映画関係者が多いことだろうか。何軒かはしごした中で出会った人は、女優の卵であったり、演劇人であったりと、その筋の人が多い印象だった。「日本の映画でおすすめある?」などと聞かれたりするので、とっておきのストックネタを用意しておくと盛り上がるかもしれない。

バル巡りについては、別記事「美食の街サン・セバスチャンでバル巡り、実際に食べ歩いて見つけたベスト3はこれだ!」で詳しくレポートしているので、こちらも是非チェックを。

日本でもおなじみガトーバスクなどお菓子も美味。

6. 美しい風景を楽しむ

そうそう、最近は美食ばかりが話題になりがちなサンセバスチャンだが、もともとは貴族の保養地として発展してきた歴史ある景勝地なのである。

美しい砂浜とビーチは有名だし、町並みも美しく、ぶらぶら歩くだけでも心踊るはず。美しい景色も堪能してほしい場所だ。

唯一の不満は、馬鹿高くなるホテルや宿、その解決策は…?

いいことばかり書いてきたが、実は映画祭シーズンの宿はクレイジーなほど高い。私が映画祭へ行こう!と思い立ったのは開催一ヶ月半ほど前だったが、それでも4人部屋のドミトリーですら一泊8,000円くらいだった。

他に選択肢がなかったのでしかたなく予約したが、その同じ部屋が開催一週間前になると一泊25000円くらいに値上がりしていて驚愕。宿は早め早めに押さえることを強くおすすめ。

もし、映画だけ見て、夕方などにちらっとバルめぐりできればいいな、くらいなら、いっそビルバオに泊まるのもいいかもしれない。サンセバスチャンへのバスも頻繁に出ているし、片道1時間20分ほどなので、移動もそれほど苦ではない。チケットも安く、片道7ユーロ程度である。宿代も特に映画祭シーズンだからといって値上がりしたりもしていないようだった。

ビルバオにも美味しいバルがひしめいており、サンセバと同様食い倒れも楽しめますぞ。

グッゲンハイムビルバオ
現代アートと建築で有名なビルバオ、こちらも見逃せない。

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衰退した街を生き返らせ、現代アートの聖地に変えた奇跡の名建築「グッゲンハイム・ビルバオ」を見に行った。
美食のスペイン・バスク、ビルバオでバルめぐり。おすすめピンチョスはトップ3はこれです。

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いま話題のバズレシピ「暗殺者のパスタ」を本場イタリアのバーリで食べてみた。 https://tripplanner.jp/topics/4042 Wed, 12 Apr 2023 09:30:43 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4042 古くはティラミス、最近ではマリトッツォにカンノーリと、常に「まだ日本で紹介されていないイタリア名物はどれだ?」…

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古くはティラミス、最近ではマリトッツォカンノーリと、常に「まだ日本で紹介されていないイタリア名物はどれだ?」状態のイタリアラブすぎる我が国。

そして2023年、次に絶対来るな…というか、もうすでに来ているのがこの「暗殺者のパスタ」(Spaghetti all’assassina)だ。

●「暗殺者のパスタ」が日本で今バズっている理由

きっかけはYouTubeでいつも素晴らしいレシピ動画を配信しているイタリア人シェフ、マクリ・マルコさんのこの動画「【おこげパスタ】今イタリアでめちゃめちゃ流行ってるパスタ知ってる!?【Spaghetti all’assassina】」。

まずは日本の前に映画や小説をきっかけにイタリアでバズり、それをきっかけに欧米で注目され、日本でマルコさんがYouTubeで紹介し、人気の料理人たちが実際に作ってシェアし…という流れでネットで話題

その後、テレビで紹介されるわネットニュースにさかんに載るわで現在のブームに。

歴史は意外と古く、1960年代末、イタリアのプーリア州の州都バーリにあるレストラン「 Al Sorso Preferito」(アル・ソルソ・プレフェリート)が発祥とされる。

その後バーリの郷土料理として定着するも、マルコさんによれば最近までイタリアでも知る人ぞ知る料理だったらしい(詳細はこのインタビュー記事「ウワサの「暗殺者のパスタ」ってそもそもイタリア料理? おいしいの? ブーム火付け役の料理人が明かす日本でも大バズりのワケ」に詳しい)

映画や小説をきっかけにいわば「掘り起こされた」パスタなのだ。

●「暗殺者のパスタ」ってどんな料理?

「暗殺者のパスタ」の特徴は、パスタを茹でないというユニークな調理法。

作り方はマルコさんの動画に詳しいが、まずフライパンにパスタをそのまま投入し、カリカリに焼いてからトマトソースを投入し、パスタの茹で汁などを継ぎ足しながら完成させていく。ポイントは焼き付けたパスタの歯ごたえだろう。

フライパンひとつで出来る手軽さと、おこげ大好き、やきそば大好きの日本人のハートをわしづかみにするルックスと調理法。そりゃ日本で流行るわ…と納得のレシピである。

●本場イタリアのバーリで「暗殺者のパスタ」を実際に食べてみた。

いよいよ実際に食べてみたレポート!
日本で配信された記事では、「暗殺者のパスタ」が食べられる店はバーリ市内に10店舗ほど、などと紹介されていたが、実際はわりとイタリア料理店ならどこにでもあるっぽい。

私たちが入ったのは、Ristorante La Pescieraというシーフード料理店。Googleの口コミも4.4と高評価で夜は予約しないと入店が難しい人気店だ。

バーリの駅から徒歩7分程度の場所にあるRistorante La Pesciera。入り口に新鮮な魚介類が並ぶ。⇒地図

メニューに「暗殺者のパスタ」はなかったがGoogle Mapに写真が載っていたので、「これある?」と聞いたら「あるよ!」とのこと。やったー!!(暗殺者のパスタは「アッサシーナ」と発音するとわかってもらえる)

マルコさんのレシピではシンプルにトマトと唐辛子だけのソースだったが、こちらはシーフードレストランなので魚介のダシ入りである。

マルコさんの動画や、他のシェフのレシピ動画を見た時は、ちょっとカリっとする程度かなと思っていたが、この店の「暗殺者のパスタ」は歯ごたえが想像以上。カリカリという域を超え、日本人にとっては「かた焼きそば」のほうが近い食感。

おせんべいのような食感とエビの風味でジャンクフード感もたっぷり。たぶん店によって仕上げる硬さが違うのだろうが、クセになる美味しさ、こんなパスタ初めて!

■「暗殺者のパスタ」以外にもある! プーリアの名物

ほぼB級グルメと言っていい「暗殺者のパスタ」で急に注目を浴びてしまったバーリがあるプーリア州だが、このエリアの名誉のために言っておくと、名物料理はこれだけではない。

シーフードが名物だが、特にウニが有名。

また、耳たぶパスタと呼ばれるオレキエッテもプーリアの郷土料理。こっちのほうが「暗殺者のパスタ」よりずっと知名度が高くガイドブックにも載っている。

オレキエッテ
プーリアの郷土料理、耳たぶの形のパスタ。いろんなソースで召し上がれ。

そして、あのとろーりフレッシュなブッラータチーズも発祥はプーリア州だ。

どれもとても美味しいのでプーリアに来たらぜひ。

■ バーリで観光? どこに行けばいいの?

ところで、このバーリという街。お世辞にも日本で人気の観光地とは言えないだろう。実際に行ってみたが普通の地方都市といった印象だった。「暗殺者のパスタ」を試すためだけにバーリに行くのはさすがに面倒くさすぎるな…と思ったそこのあなた!

実はバーリからバスで1時間(列車だと2時間弱)で行ける世界遺産「アルベロベッロ」が、このエリア屈指の人気観光地。ほぼバーリを訪れる観光客全員が行くであろう、おとぎ話のような街なのだ。

このアルベロベッロを目的地にして、経由地であるバーリで「暗殺者のパスタ」を試すのがおすすめの旅プラン。

特にアルベロベッロは超絶かわいくて全女子が萌え死ぬこと必至。石積み屋根を載せた愛らしい「トゥルッロ」に宿泊するのもおすすめ。バーリからのバスはオンラインで簡単に買えて片道4.4ユーロ。のどかな田園地帯を走る車窓からの眺めも楽しいですよ。

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おとぎ話の世界に迷い込もう!南イタリアの世界遺産アルベロベッロ1泊2日の旅、ホテル、レストラン、観光ガイド。

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ミラノの人気観光地、巨大アーケード「ガッレリア」で体験したい5つのこと。 https://tripplanner.jp/topics/3690 Fri, 24 Feb 2023 11:19:45 +0000 https://tripplanner.jp/?p=3690 ミラノの代名詞ドゥオーモに隣接する、巨大アーケード「ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」、略して”ガッレ…

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ミラノの代名詞ドゥオーモに隣接する、巨大アーケード「ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」、略して”ガッレリア”。

ミラノを訪れる観光客は必ず足を運ぶ、鉄板観光名所だ。でも、要するにショッピング街でしょ、買い物興味ない……というあなたのために、買い物以外で試してほしいアクティビティを5つご紹介!

1. 雄牛のレリーフの真ん中で回る

ガッレリアの中心、巨大なガラスのアーチの真下にあり、いつも観光客で賑わっているのがこちらの雄牛のレリーフ。

なんでこんなに人が集まるかというと、この雄牛の上で、かかとを軸に三回転(一回転という説も)すると「幸福になれる」「願いが叶う」「またミラノに来れる」などという言い伝えがあるから。

ちなみに私も試してみたが3回転は難しすぎた。一回転説を勝手に信じることにして退散!

2. ガッレリアを上から眺めつつ優雅にお茶をする

そんな人で賑わうガッレリアの中心部を、甘いものでも食べながら高みの見物もオツなもの。

プラダ・メンズストアの2階にある、1824年創業の「マルケージ 1824」は、おいしいお菓子とガッレリアの優雅な眺めが堪能できる有名パティスリー。朝早くから夜まで営業しており、朝食、ランチ、ティータイムにアペロまで便利に使え、いつも賑わっている人気店だ。

そのガーリーでスウィーツな内装も乙女心をくすぐる。ケーキもとても美味しくておすすめ。

⇒詳細は「ミラノでは、老舗カフェ「マルケージ 1824」から巨大アーケードのガレリアを優雅に眺めよう

3. ガッレリアなのにB級グルメ? 行列のできる店「ルイーニ」で、揚げピッツァにかぶりつく

正確にはガッレリアからちょっと出たところにあるが、ほぼ敷地内といっていい場所にある人気店が、こちらのルイーニ。

創業はなんと1888年、名物はパンツァロッティ という「揚げピッツァ」である。

店の中はさまざまな具を挟んだ「揚げピッツァ」がいっぱい。私はシンプルなハム&チーズをオーダー。一つ3ユーロ。

口に入れたときの食感は、ふわもち! ほんのり甘くてしっとりふんわりの生地、たまらなくおいしい! ちなみにこの生地のレシピは秘伝で門外不出なんだとか。

Panzerotti Luini(パンツェロッティ・ルイーニ)

公式サイト http://www.luini.it/

4. イタリア最古の書店の前で記念撮影をする

1775年創業、なんとイタリア最古の歴史を誇るのがこちらのボッカ書店。

こじんまりとした書店だが、店の前で記念撮影をする旅行者多数。書店だけでなく出版社としての歴史もあり(ニーチェ、キルケゴール、フロイトなど、多くの作家を輩出と公式サイトにあり)、かつて、パリ、フィレンツェ、ローマ、トリノ、にも店があったが、現存するのはここミラノ店だけ。

中に入ると、お店オリジナルのトートバッグなども。経営的には苦しいようなので、ぜひ何か思い出の品を買って応援しては。

公式サイト:http://www.libreriabocca.com/

5. ミラノ発祥のカンパリ・ソーダを、発祥の店で楽しむ

ガッレリアの入り口にあり、いつも賑わっているのが、こちらの「カンパリーノ・イン・ガッレリア」。

カンパリというミラノ生まれのリキュールを使った日本でもおなじみの「カンパリソーダ」発祥の店で、スタンディングでさくっとアペリティフを楽しむのにうってつけ。

5時以降のアペリティーボタイムに行けば、なんと食べ放題のおつまみも付く。

1915年生まれの優雅なバールで、窓の外のドゥオーモを眺めながらいただく本場のカンパリソーダは格別。ぜひ立ち寄ってみて。

詳細は ⇒ミラノの名所“ガッレリア”で本場のカンパリソーダを楽しむ、優雅なアペリティーボ

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ミラノの名所“ガレリア”で本場のカンパリソーダを楽しむ、優雅なアペリティーボ。
ミラノでは、老舗カフェ「マルケージ 1824」から巨大アーケードのガレリアを優雅に眺めよう。

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「俺の白兎」で話題沸騰の織田信長を祀る、京都の絶景神社「建勲神社」。 https://tripplanner.jp/topics/3424 Sun, 15 Jan 2023 10:00:11 +0000 https://tripplanner.jp/?p=3424 NHK大河ドラマ「どうする家康」第一回放送時、Twitterで世界トレンド一位になった「俺の白兎」。岡田准一演…

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NHK大河ドラマ「どうする家康」第一回放送時、Twitterで世界トレンド一位になった「俺の白兎」。岡田准一演じる魔王感溢れる織田信長が放った名セリフ(?)だ。

ということで、今回は旬の人物をピックアップ。あまり知られていないが、実はあの京都に、織田信長が御祭神の神社があるのである。

■ 京都の山々を見渡せる、船岡山にある絶景神社

観光客でごった返す四条あたりとはうってかわって、のんびりとした空気が漂う船岡山。清少納言が「丘は船岡…」と讃えるなど、平安時代から風流な人々に愛されてきた標高112メートルの小山である。

山頂に位置するのが織田信長を御祭神とする「建勲神社」(たけいさおじんじゃ、けんくんじんじゃとも)。京都にしては歴史は浅く、創建は明治2年(1869)。

標高112メートルの小山とたかをくくるとわりと息が切れたりする。歩きやすい靴で行くのがおすすめ。

とはいえ、織田信長とのこの山のゆかりについては、もう少し長い歴史がある。

本能寺の変で織田信長が没すると、豊臣秀吉はその御霊をここ船岡山に祀ろうとした。以来この地は信長の大切な地として伝わり、明治天皇が神社を創建したというわけだ。

山全体が神社になっているよう。

この神社の素晴らしさはなんといってもその眺め。

何も遮るもののない小山からは比叡山・大文字山などの京都の山々が見えまさに絶景。京都府の『京都の自然200選』にも指定されているのにも納得。

■ 登録有形文化財の建物や、刀剣ファンに人気の御朱印も。

境内の建物の多くは国の登録有形文化財。拝殿の中には、羽柴秀吉、蒲生氏郷、前田利家や池田恒興ら織田信長の三十六功臣のうち十二功臣の額が飾られており、戦国ファンも胸アツ。

国の登録有形文化財の神門(祝詞舎)。

この神社は、桶狭間の戦いで織田信長が今川義元から奪った名刀で重要文化財の「義元左文字」(よしもとさもんじ)を所蔵していることから、近年は刀剣ファンの聖地にもなっており、「京都刀剣御朱印めぐり」も人気。ちなみにこの刀、信長亡き後は豊臣秀頼、そして家康の手に渡ったことから「天下取りの刀」と呼ばれているとか。

個人的には信長公の天下布武御朱印がお気に入り。かっこええ。

天下布武龍章御朱印 500円

■ 帰りは船岡温泉に立ち寄るのもグッド。

参拝が住んだら、ぜひ近くにある登録有形文化財の銭湯「船岡温泉」に立ち寄ってみよう。⇒関連記事

大正時代のレトロなタイル装飾が残る美しく、全国の銭湯ファンが訪れる名所。ロマンティックな内装を楽しみながらプチ登山で疲れた足を癒やすのもよし。

ちなみに船岡温泉のすぐ近くに同じくタイル装飾が美しい銭湯建築を活用した美しいカフェ「さらさ西陣」もあり、こちらもおすすめ。

さらさ西陣
昔の銭湯の装飾の素晴らしさを堪能できるカフェ

<建勲神社> http://kenkun-jinja.org/index.html
京都市バス「建勲神社前」または「船岡山」バス停より徒歩9分。

<船岡温泉> http://funaokaonsen.net/dish.html
京都駅より市バス206系統、千本鞍馬口バス停下車、徒歩約5分。
地下鉄鞍馬口駅から徒歩約20分。

<さらさ西陣> 公式サイト
京都市北区紫野東藤ノ森町11-1  075-432-5075

<関連記事>

冬の京都はお風呂で温活。美しいタイルで知られる西陣のキングオブ銭湯と銭湯カフェへ。

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『狛犬さんぽ』著者、ミノシマタカコさんが語る、狛犬の魅力と忘れられない5つの狛犬。 https://tripplanner.jp/topics/3056 Sun, 21 Mar 2021 12:41:21 +0000 https://jp.tripplanner.jp/?p=3056 みなさんは、神社の狛犬に注意を払ったことがありますか? あまりにも当たり前にいて、素通りしてしまう人も多いかも…

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みなさんは、神社の狛犬に注意を払ったことがありますか? あまりにも当たり前にいて、素通りしてしまう人も多いかもしれない狛犬に惹かれ、ついに専門書まで出版してしまったライターのミノシマタカコさんに、そもそも狛犬とは何なのか? 何でそれほど惹かれるのか?について話を聞きました。彼女が偏愛する日本のマニアックな狛犬スポット5つも要チェック!

――まずはじめに基本から。そもそも狛犬って何ですか?

正式名称を「獅子・狛犬」といって、神社の参道や拝殿の中などにいる神獣です。通常、片方が口を開き、片方が閉じる「阿吽」スタイルになっています。

文献上では、平安時代末期から、貴族の調度品として用いられていることがわかっています。最初は木造の狛犬から始まり、徐々に屋外へ出るにつれて、風雨に強い石などの素材が使われるようになりました。
様々な素材の狛犬さんがいますが、私が追っているのは参道狛犬と呼ばれる、神社の参道の石の狛犬になります。

――彼らの役割は何でしょうか?

尊いものを守るというのが大きいのではないかと考えています。獅子・狛犬はもともと平安時代の貴族が御簾の前に置いた調度品です。天皇など尊い人たちを守るために置かれていました。それが神社やお寺などに移り、神さまを守るまえに置かれたのではないかなと。民家や村を守るために置くシーサーとの違いでもありますよね。狛犬は基本、家に置かない…(マニアを除く)。

――なぜ狛犬に惹かれるのでしょうか?

昭和初期以前は石工さんの手彫りで作られてきたため、作品ごとの個性があります。また地域や時代によっても流行があるため、地元と出かけた先で違う作風のデザインと出会えるのも魅力。近隣のコピー作品も多く、見比べるのも楽しみのひとつ。いい意味で、正しくコピーできていない作品に出会うと、ほっこりしますよ。

――これから狛犬鑑賞を始めたい人のために、鑑賞ポイントを教えてください。

全体の形やお顔は、真っ先に目に入ると思います。加えて、尾や毛並みのデザインも個性豊かでオシャレなので要チェック。

歴史が好きなら、ぜひ台座を。いつ、どこの街の誰が奉納し、誰が作ったのかなど書かれていることも多いため、地域の歴史を知る上での手がかりになりますよ。台座に彫られている人の名前を検索したら、金を貸した記録に出くわしたり、有名人につながったりすることもありました。

■「狛犬さんぽ」著者が選ぶ、忘れられない5つの狛犬。(写真・文:ミノシマタカコ)

愛知県 東郷町 白鳥神社

愛知県愛知郡東郷町大字諸輪字中市165●愛知県愛知郡東郷町にある神社で、室町から戦国期にかけて特に武家の崇敬が厚かったと伝わる。

室町時代にはあったとされる神社。本殿前には「岡崎型」と呼ばれる狛犬さん(1928年奉納)。こちらも魅力的ですが、心奪われたのは末社のひとつ「御嶽神社」の前にいらっしゃったビー玉の目を持つ個性的な狛犬さん(奉納年不明)。小さな体はコンクリート製、阿形の瞳はオッドアイになっているという、なかなかおしゃれな一対です。威嚇している雰囲気ゼロのキュートな佇まいは、癒されること間違いなしです。
⇒ 白鳥神社

広島県 尾道市 むかいしま厳島神社

尾道・むかいしま 厳島神社
広島県尾道市向島町5525●1680年、安芸広島藩浅野家のお抱え豪商によって塩田の守護神として建立された。別称、富浜の明神さん、浜の宮 富島明神社。

尾道駅の前にある船着き場から、船に乗ってすぐ。向島にある神社には、狛犬ファンを虜にしている手水鉢があります。
1836年奉納のこちらの手水鉢の見どころは、なんといっても大きな球体。尾道の石工は球体が得意だったとはいえ、これほど大きく美しい球体の手水鉢を彫り上げた手腕はさすが。その上でくつろぐ獅子の愛らしさもたまりません。


後ろ側にまわると、広がる尾やまるまったかわいい背中の様子もよく見えます。360度楽しみたい名作です。

⇒ むかいしま 厳島神社

静岡県 静岡市 久能山東照宮

久能山東照宮
静岡県静岡市駿河区根古屋390●徳川家康の遺言に従って元和2年(1616)に創建された静岡市にある日本で最初の東照宮。

徳川家康公を祀る最初の東照宮として知られる久能山東照宮。境内にある久能山東照宮博物館前にひっそりと置かれているのが1647年に奉納された丸顔をした大型犬のような狛犬さん。きっとかつては阿吽の形で置かれていたと思われますが、現存するのは阿形のみとなっています。愛嬌あるお顔だけでなく、全身のバランスも違和感なし。何百年も前に作られたと思えない、ぬいぐるみのような愛らしさも魅力です。

久能山東照宮

香川県高松市 冠櫻(かんえい)神社

冠纓神社/かんえいじんじゃ
香川県高松市香南町由佐1413●高松市の南部にある縁結びの神さまとして人気の神社。

縁結びやパワースポットとしても名高い冠櫻神社には、様々な足止めを祈願する「足止め狛犬」さんがいらっしゃいます。狛犬の足に紐をつけて足止めを祈る信仰は各地にありますが、とめる紐は神社によってさまざまです。こちらは写真にも映える赤い鈴がついたかわいい紐なのが特徴。高い場所にあるので、結ぶのは大変ですが、それだけ願いをかなえてくれるような気持になります。

⇒ 冠纓神社

佐賀県 有田町 陶山(すえやま)神社

陶山(すえやま)神社
佐賀県西松浦郡有田町大樽2丁目5−1●陶器の町のとして知られる、佐賀県有田町にある、有田焼の陶祖を祀る神社。

有田焼の産地に鎮座する陶山神社。日本一大きなブロンズ狛犬さんも素敵ですが、乙女心をくすぐるのは白×青が美しい有田焼の巨大狛犬さん。


台座には蝶や花が描かれており、乙女度がさらにアップ。

境内には白×青の灯篭や鳥居もあり、陶器の里らしい美しい境内となっています。授与品も陶器製がいっぱい。白×青のさわやかなアイテムたちはどれを購入しようか迷ってしまいますよ。

⇒ 陶山神社

 

<取材協力>


ミノシマタカコ。ライター、ウェブ編集、狛犬愛好家。日本参道狛犬研究会会員。Facebookで「狛犬さんを愛でる会」というグループを主宰。自著に『狛犬さんぽ』(川野明正先生監修/グラフィック社刊)。

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パワスポ巡りがライフワークのトラベルライター矢口あやは選、東京のかわいい天神さん5選。 https://tripplanner.jp/topics/3073 Sat, 16 Jan 2021 12:54:08 +0000 https://jp.tripplanner.jp/?p=3073 日本各地を取材する神社好きライターの矢口あやはさんがお届けする学問の神様「天神さん」をめぐる東京さんぽのアイデ…

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日本各地を取材する神社好きライターの矢口あやはさんがお届けする学問の神様「天神さん」をめぐる東京さんぽのアイデア。授与品がかわいいのがポイントです!

御朱印ブームにのって、全国の神社をめぐりはじめて7年。稲荷神社に八幡神社、八坂神社、氷川神社…全国に同じ名前を持つ神社も数多く歩いてきました。そんななかで、最もわかりやすく、かつワンダーだと思うのが“天神さん”です。

天神社、天満宮、北野神社などと呼ばれるものはすべて同じ“天神さん”チームで、京都・北野天満宮や福岡・太宰府天満宮が有名です。学問の神・菅原道真公を祀っており、シンボルは「梅」と「なで牛」、そして門前の「お菓子」!

天神社のある古い町では、梅ヶ枝餅や天神菓子などがよく売られているため、天神ファンのお参りの記憶は甘いお菓子とセットになっていることがよくあります。

さらに、天神さんには知る人ぞ知る“隠れキャラ”も。全国の天神さんでは、毎年、初天神とよばれる日(1月25日)に「鷽(うそ)替え神事(※)」が行われ、木彫りの「鷽鳥」が授与されています。神社によっては瞬く間に売り切れてしまうので、この“鷽さん”に出会えたときはラッキーです。

前置きはこのくらいにして、「東京でおすすめの天神さん」を5つ、ご紹介しましょう。せっかくなので、初天神でにぎわう社と、各神社の鷽さんの様子も一緒にお楽しみください。

※木彫りの鷽を新しいものに取り(鳥)替えることで、これまでの悪いことを嘘にして吉運を招く神事のこと。


東京でおすすめの5つの天神さん

京都が北野なら、東京は亀戸だ!
亀戸天神社

東京の天神さんを語る上で絶対にはずせない神社。大きな鳥居をくぐって太鼓橋をのぼった瞬間、目の前に広がるのは藤棚と荘厳な社殿、さらに左手にはスカイツリー。早くも「きてよかった〜!」な景色が迎えてくれます。境内はとても広く、天神さんはもちろん、弁天さんや御嶽神社、花園社などもお参りできてホクホク。

ちなみに梅の木には一つ一つ品種の名前が幹にかけられています。いろんな品種の梅があって、まるでアイドルグループ。咲き始めたら“推し”を探すのも楽しそうですよ。帰りはぜひ「船橋屋」に寄って、名物の葛餅をどうぞ。

 

亀戸天神の鷽さんは、ちいさくてまんまるのキュートな姿。サイズが7つあって(多い!)、小さいものなら600円から手に入ります。つい多めに買って、大事な人へのお土産にしたくなる鷽さんです。

亀戸天神社

 

ミニチュアを作ったら人気が出そうな造り
五條天神社

上野の不忍池のほとりにたたずむ神社。創建はなんと1900年前。東夷征伐の為に日本武尊(やまとたけるのみこと)が上野を通った際、医薬の神さまの加護に感謝してここにお祀りしたのが最初とか。病気平癒のパワーがあるそうですよ。

見どころは、3Dプリンターでミニチュアを作ったら面白そうな境内。二段ベッド方式というか、広くて明るい「五條天神社」と、しっとりとして神秘的な「花園稲荷神社」が上下に合体しています。


お参りすると、それぞれ全くムードのちがう五條さんと花園さんが階段でつながっていて、のぼったり降りたりして異空間を往来できるのが魅力。

五條天神社の鷽さんは封筒に入っていてお姿は見えないので、えいやっと選びます。みんな頭に銀色の紙がはられているのですが、まれに金色の紙を戴く子も入っているんですって。星型のピノ、ならぬ金紙の鷽さん。いかにも真面目そうな神社がふいに見せるその遊び心、好きです。

五條天神社

フォトジェニックな江戸に迷い込む
湯島天満宮

もし時空がねじれるとしたら、こういう場所なんじゃないかと思わせる神社。まぎれもない令和の世なのに、薄いカーテンが重なるように、江戸時代の威勢のいい男女の出入りが景色に混じって見える気がする、ふしぎなスポットです。

晴れた日は参道にはお店が出ているので、1個150円のあげまんじゅうをいくつか買いこんで(1個じゃ終われないおいしさなのです)境内で食べて、道真公にご挨拶をして、撫で牛を撫でて、境内の中にある「笹塚稲荷神社」とスポーツの神さま・天之手力男神(あめのたぢからおのかみ)を祀った「戸隠神社」にも参拝。帰りはぜひお膝元にある御菓子司「つる瀬」で大福を買ってお土産に。

湯島天神の鷽さんはニョキっとしたスティックタイプの珍しいタイプ。ちょっとお神酒を飲んじゃったような、ポッと赤い顔がかわいい鷽さんです。

湯島天満宮

知る人ぞ知る絶景スポット
牛天神北野神社

ここは見晴らしが最高の天神さん! 後楽園駅のラクーアを背にして歩くこと10分、知るひとぞ知る小さな神社ですが、詣でると非日常が味わえます。鳥居の入り口が異界のはじまり。


薄暗い階段をひたすら登ります。登りきると、そこはもう神社の境内。結ばれたおみくじでモフモフになった白い牛が迎えてくれます。 

鳥居の横には一対の狛犬。さらに鳥居の内側には撫で牛が一対。撫で牛のかわいいところは、みんなに撫でられて角がとれ、テロテロになっているところです。

社殿に向かって左には源頼朝が腰かけたという岩。頼朝さん、こんなところまで来ていたんだ〜。って実はここ、東征中の源頼朝が、菅原道真のお告げと加護に感謝して建てた神社なのです。その帰り道は絶景ですよ。突き抜けるような青空と、眼下に広がる町を見ながら階段をおります。

牛天神北野神社の鷽さんは木箱に入り、ふわふわの紙にくるまれていました。まるまると太って、いかにもラッキーをもたらしてくれそうなお姿です。

⇒ 牛天神北野神社

撫で牛さんも神狐さんもみんなで“じーっ”
平河天満宮

東京メトロ半蔵門駅から徒歩5分、平河天満宮を訪れてまず思うのは「牛、多っ!」。その数なんと5体。境内にはお稲荷さんの社もあって、鳥居をくぐった瞬間、「よう来たのお〜」と迎えてくれる撫で牛さんと神狐さんです。

ビル街の神社なんて風情がない…と思われがちですが、オフィスビルにかこまれているからこそ時刻によって日光をビルに遮られて青い影に覆われたり、ビルの窓に反射した光がゆらめいてまぶしかったり。水に浸かっているような時間もあれば、カラッと眩しい時間もある、変化に富んだ顔を見せてくれるのがオフィス街系神社のいいところ。ここもまさにそんな神社です。

平河天満宮の鷽さんは金の紙を頭にペッタンと貼られて、お目目が大きく、誰が見てもかわいいお顔。おせんべいと一緒に授与されました。今年一年、我が家で一緒に過ごす鷽さんです。

<写真・文>

矢口あやは

ライター・編集・イラストレーター。大阪府生まれ。雑誌やWEB、広告などを中心に活動。得意分野はトラベル、アウトドア、科学、歴史。2013年に自然の豊かなパワースポットに魅せられて巡りはじめ、2020年に一級船舶免許を取得。現在の夢は、離島にある神社&寺社を海から訪ね歩くこと。

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