アウトドア・自然 に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/category/refreshing 少し違う旅のアイデア Tue, 21 Oct 2025 11:38:44 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9 https://tripplanner.jp/wp-content/uploads/2021/01/cropped-favicon-32x32.png アウトドア・自然 に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/category/refreshing 32 32 遊びも食も充実!都心から60分のグランピング施設「UE GARDEN RESORT Hotel & Glamping」で週末リフレッシュ旅を https://tripplanner.jp/topics/5720 Thu, 25 Sep 2025 07:55:16 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5720 千葉県東金市に位置する「UE GARDEN RESORT Hotel & Glamping(ユイガーデ…

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千葉県東金市に位置する「UE GARDEN RESORT Hotel & Glamping(ユイガーデンリゾート ホテル&グランピング)」(以下ユイガーデン)は、都心からのアクセスが良好な宿泊施設。ホテルとグランピング、どちらのタイプも楽しめるのが特徴です。

ユイガーデン フロント前

グランピングといえば、自然豊かな環境の中で、ホテルの快適さとアウトドアの魅力を融合させた新しい形の宿泊体験を提供してくれるキャンプスタイルとして、近年すっかり定着してきましたよね。

全国各地に規模感もさまざまなグランピング施設が続々オープンするなか、温泉やサウナが付いていたり、アクティビティや遊べる施設が充実していたりと、それぞれに個性を打ち出しています。

ドームテントのエリア

今回訪れたユイガーデンは、自然に囲まれた広大な敷地内に、開放感あふれるドームテント、バーベキューや焚き火を楽しめる専用デッキなど、快適にアウトドアを楽しめます。さらに、施設内に遊べる設備が充実していて、近隣観光をしなくても施設内で1日楽しく過ごせるのが大きな魅力。

アクセスも便利で、都内からは車で約60分。最寄りのJR東金線東金駅からは徒歩約20分の距離にあります。思い立ったら週末にでもふらっと訪れて、日常の喧騒を離れ、自然の中でリフレッシュすることができるんです。

ファミリーも愛犬も広々テントで快適!

今回宿泊したドームテント

まずは、客室を紹介します。前述のとおりユイガーデンにはホテルの客室もあるのですが、今回、筆者が家族で宿泊したのはグランピングテント。

ユイガーデンのグランピングテントは、自然の中での非日常体験と快適さを両立させた特別な空間。広々としたテントは、温かみを感じるカラーリングのインテリアで統一され、アウトドア初心者でも安心して滞在できます。

広々として快適なドームテント内。テレビやソファもあり快適!

グランピングでは定番のドーム型テントでも、1サイト7.5m×7.5mとかなり大きく開放感を感じるタイプでした。複数のベッドや冷暖房はもちろん、なんと専用トイレとシャワーブースを完備!

洗面台やシャワーブースだけでなく、鏡台やデスク、クローゼットも揃う

グランピングではトイレやシャワーは共同であることも多いため、テント内にあるのはうれしいポイントです。ホテル棟には大浴場もついているため、足をのばしてお風呂に入りたい方にはそちらもおすすめですよ。

ちなみに、グランピングエリアにはペット同伴テントも。室内には専用のケージが用意され、愛犬と一緒に快適にくつろぎながらアウトドア体験を楽しめます。広々とした専用テラスで、愛犬含む家族全員で自然を満喫できるのも素敵ですよね。

屋内遊具施設「UE FANTASIA」で雨の日も満足

そして、家族連れに特にうれしいのが、敷地内にある屋内施設「UE FANTASIA(ユイファンタジア)」です。

入るなり、その広大さと遊具の豊富さに驚き! わが子たちは、喜び勇んでボールプールめがけて走り出していきました。近未来なデザインのダイナミックな遊具も目をひきますが、ボールプ-ルの広さだけでも圧巻です!

ほかにもアスレチックやトランポリンなど、とにかく多彩な遊具が揃っていて、子どもが飽きずに長時間遊べるんです。

バラエティ豊かな遊具が

三輪車で走れるコースや、専用の浮き輪で滑る大きな滑り台、壁に投影された映像に出てくる的にボールを当てるARゲームなどもあり、どんな子どもでもハマる遊びがありそうだと感じました。

雨の日だとアウトドア施設は不利な部分も大きいですが、ここは雨でも楽しく過ごせるのが強み。

遊具だけでなく、幅広いジャンルの大量の漫画も本棚にずらりと並んでいるので、大人は漫画喫茶を訪れたかのようにお気に入りの漫画を読みふけるのもアリ。

漫画喫茶のように充実した漫画のラインナップ!

宿泊者以外も有料で利用できる施設なのですが、宿泊客はもちろん無料で利用できます。

夏は屋外プールで緑に囲まれた開放感あふれる水遊び

屋外プール

さらに、夏季期間であれば屋外プールもはずせません!

広々とした屋外プールは、家族や友人と一緒にリゾート気分を満喫できる空間です。浅めのエリアもあるので、小さな子どもも安心して水遊びを楽しめますよ。

プールサイドには大きなソファなどが点々と置かれていて、晴れた日にはプールサイドで日光浴をしても。濡れたままゴロンとできるので、思い思いのリラックスタイムを過ごせます。

水上アスレチック

また、屋外プールの隣には、水上アスレチックも出現。子どもはプールとアスレチックを行き来して何時間も楽しんでいました。

屋外プールは9月末までの営業。こちらも、外来の場合は有料、宿泊者は無料で利用できます。

バーベキューもビュッフェも!ユイガーデンの食事

夕食は自然の中で楽しむ本格バーベキュー

ユイガーデンの夜の楽しみは、専用デッキで味わう本格バーベキュー。

新鮮な地元食材や厳選された肉・野菜を、自分たちのペースで焼きながら食べられるスタイルで、アウトドアならではの開放感を満喫できます。

この日のメニューは、「牛ヒレ肉のダイスステーキ」「牛肩ロースステーキ」「エビ串・ホタテ片貝・イカ串」「季節の焼き野菜」「焼きおにぎり・パン」でした。子ども用は、お肉が「豚ロース・ソーセージ・ハンバーグ」に。

さらにデザートとしてフルーツやポップコーンなども。マシュマロは炭火であぶり、焼きマシュマロにして楽しみました。チョコレートは火で温めて溶かし、バナナにつけてチョコバナナにしてお祭り気分。

焚き火やランタンの明かりが演出する雰囲気の中で、家族や友人とわいわい楽しむ食事は格別です。

朝食はバリエーション豊富なビュッフェで一日をスタート

レストラン「サザンクロス」

グランピングというと、朝も自分で用意するスタイルの施設も多いですが、ホテルも兼ね備えたユイガーデンでは、朝食はホテル棟レストランでのビュッフェスタイルです。

人数分のオムレツが提供され、ほかのお料理は自分で好きなものをいただくセミビュッフェスタイル

正直なところ、朝は自分で用意する気力がわかないので、ビュッフェはとってもありがたい! 子どもたちも、好きなものを好きなだけとって食べることができるビュッフェが大好きです。セレクトを完全に任せると多少、栄養の偏りは心配になりますが…(笑)。

洋食から和食まで、そして地元食材を活かした料理も揃うビュッフェは、さすがホテルメイドのお味。フレッシュなサラダや焼きたてのパン、卵料理などバリエーションも豊富で、朝からしっかりエネルギーをチャージできました!

ユイガーデンで遊びも食も揃った贅沢なグランピング体験を

ユイガーデンのグランピングは気候のよい秋の旅行先にもおすすめ

自然に囲まれた空間でのアウトドア体験と快適な宿泊、充実した食事と1日飽きずに遊べる施設が一度に楽しめるユイガーデン。家族旅行でもカップル旅でも、ペットと一緒でも、どんな旅のスタイルにもぴったりです。ぜひ、ユイガーデンで日常を忘れて贅沢な時間を過ごしてみては。

【施設情報】

UE GARDEN RESORT Hotel & Glamping
千葉県東金市八坂台1-8-1
TEL:043-330-3939

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なぜか「100円ショップ」がいっぱい!? 奈良にある日本最古の道「山の辺の道」を歩く https://tripplanner.jp/topics/5604 Fri, 25 Jul 2025 08:30:58 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5604 オフィスビルが林立する東京の真ん中にひっそりと残された古い石垣を見て、失われた江戸城の広大な姿が目に浮かぶ、と…

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オフィスビルが林立する東京の真ん中にひっそりと残された古い石垣を見て、失われた江戸城の広大な姿が目に浮かぶ、といった空想力が失われてから、もう何年経っただろうか。

自分の脳には、もう見えないものを幻視する力も、心の余裕もなくなってしまったのかもしれない、と寂しく思いはじめた昨今、ここなら何らかの脳トレができるかもしれない、と思ったのが奈良にある日本最古の道、「山の辺の道」である。

山の辺の道

何しろ、この道を味わい尽くすなら、失われてしまったかつての風景を幻視する能力は必須。なんの予備知識もなく歩くとごく普通ののどかな田園風景にしか見えないが、実はすごい史跡、みたいな場所がたっぷり待ち構えている歴史ロマンあふれる地なのだ。

おすすめはボランティアガイドをお願いして一緒に歩くこと。なんと10名までなら一人1000円という破格でガイドの方をお願いできる。

こんもりと盛り上がった丘が古墳だったり、なんてことのない池がかつての大寺院の一部だったりと、その風景を読み解くための知識を一朝一夕で得るのは簡単ではない。ガイド付きで歩けば、ここが日本最古の道なのだと実感できるだろう。早めの予約が必要なので、ぜひサイトで要項のチェックを(詳細はこちら)。

今回は、「山の辺の道」でも、アップダウンが少なく所要時間も3時間程度とライトな、石神神宮(いそのかみじんぐう)〜長岳寺を結ぶコースを歩いてみた。ここからは、写真とともにその感想をシェアしていきたい。

山の辺の道のハイライトの一つ、ロマンあふれる「石神神宮」へ

さて、前の原稿でも書いたが、山の辺の道を歩くにあたり、宿泊先に選んだのは「フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道」。石神神宮から徒歩16分程度で、宿の名前にもある通り山の辺の道を歩くのにぴったりの立地の宿である。モダンで機能的な客室は、若い世代にも過ごしやすいと思う。

「フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道 」で注文できる朝ご飯。素晴らしく美味しかったし、見た目もうるわしい!

柿の葉寿司など奈良の名物が並ぶ朝ご飯をいただいたら、さっそく石神神宮へ。山の辺の道沿いにある神社仏閣の中でも屈指の由緒を誇る神社である。

2025年の4月〜6月まで奈良国立博物館で開催された『超 国宝』展の目玉のひとつだった七支刀(しちしとう)など、多くの宝物を収蔵していることでも有名で、古代、武門の棟梁だった物部氏の総氏神でもあったという歴史ある神社。とり・みきさんの漫画『石神伝説』にもミステリアスな場所として登場しているので、読んでからいくとさらにわくわくするかもしれない。

境内を歩く神鶏の姿もフォトジェニック。国宝の拝殿など見どころも多い。

石神神宮

山の辺の道を歩き始めて最初に、早くもハイライトともいえる超名所に来てしまったが、ここをすぎれば、お待ちかねの(?)想像力で補わないと真価がわからない、奥深い風景が待っている。

100円玉必須! 古代の道に並ぶ美味しい無人ショップ

石上神宮をあとにすると、いよいよ、歩くことがメインのアクティビティになってくる。正直、しばらくは石神神宮クラスのわかりやすい名所もなく、目に映るのはただひたすらの田園風景だ。

言われないと、ここが日本最古の道なんてわからないよね〜という、ザ・田園風景。
のんびりとした風景が続く。

かつてここが文化人たちを魅了した場所なのだと思い出させてくれるのが時折現れる歌碑。古今和歌集に選ばれた名歌や、松尾芭蕉や柿本人麻呂、小野小町などが読んだ歌碑が道沿いにぽつんぽつんとあり、その筋の素養がある人には楽しいかもしれない。

しかし、その筋の素養がない人でも楽しめるものも点在している。それが、ボランティアガイドの人が「100円ショップ」と呼ぶ、無人の野菜や果物、お菓子などの直売所だ。

新鮮な野菜がお値打ち価格で!
美味しそうな干し柿も100円!

これがもう、どれもすごく美味しそうで安く、100円玉ジャラジャラ持ってきて良かった! としみじみ思ったもの。野菜やら果物などをたっぷり買い込んでしまった。

私が訪れた5月は冷蔵庫にいちごが冷やしてあった。これがまた甘くて絶品!

これから山の辺の道を歩くという人がいたら、私は絶対に「100円玉を10枚は持っていけ!」とアドバイスする。

池や丘、建物に残る歴史を感じ、読み解いてこその山の辺の道

さて、100円ショップめぐりに夢中になっているうちに到着したのが、この小綺麗な池。

実はこの池は、かつて「西の日光」と呼ばれるほどの大寺院で、50を超える堂塔を有していたという内山永久寺のあと。明治の廃仏毀釈で廃寺となり、今はこの池のみがかつての面影を伝えている。その歴史については奈良県のサイトに詳しいので興味あれば一読を。

歩いていたらこんな風景も。フォトスポットとして有名だというトンネル。ウクライナの「愛のトンネル」みたい?

なんと大小あわせて1700以上もの古墳が集中するという天理市ならでは、ぼんやり歩いていると見逃してしまう古墳も、道沿いにあまたある。たとえば下の写真の、畑の隣にあるこんもりとした森も、実は古墳だ。こんもり盛り上がった場所はだいたい古墳だと思っておけば間違いない、みたいな感覚である。

ここが古墳だなんて、自分ひとりでは絶対に気が付かない。
なんと寺院の敷地内にも古墳が。古墳の上に墓地が重なるのは、理にかなっているかも。

古墳の他、この道を歩いていて出合うユニークな風景が環壕(かんごう)集落。これは濠で囲まれた集落のことで、戦乱が多かった中世に、村の暮らしを守るために考え出されたもの。のどかに見える風景からは想像できないが、乱世にはそれなりにこの地にも危険が満ちていたんだろう。

歌碑、100円ショップ、古墳に環壕集落。神社仏閣のようなわかりやすい見どころとが多いとは言えないが、奈良ならではの歴史の年輪に触れつつ脳内で古の風景をイメージして歩くこと約3時間、ついに目的地の長岳寺に到着!

日本最古の楼門で、創建当時から残る唯一の建物。

824年に弘法大使が開いたとされる古刹で、四季折々の花の美しさでも知られ、「花寺」とも呼ばれる長岳寺。日本最古の玉眼仏や狩野山楽による大地獄絵など文化財も多く、山の辺の道散策の半日コースの締めくくりにうってつけの華やかな名所。

訪れた5月末はカキツバタが花盛り。

長岳寺に隣接する「天理市トレイルセンター」には、「洋食Katsui」も併設しており、ここでランチ休憩をとれば完璧。

天理市トレイルセンター
洋食Kastuiのごはんの一例。牛のカツレツやら
ローストビーフやら。美味しかった!

スタートとゴールに、わかりやすく華やかな神社仏閣を据え、残りはのんびりとした田園を歩く3時間ほどのゆるハイキング。普段それほど歩かない人でも、それほど疲れない良いコースだったと思う。

途中にはお店らしいお店がないので、夏場は十分な水分補給など熱中症対策は必須。歩きやすいのはやはり春と秋だろうか。

奈良公園付近のような「ザ・観光地」といった雰囲気とは無縁だが、古代奈良への理解も深まる田園散歩。また違った奈良の魅力に出合えるはずだ。

宿泊した「フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道」は、道の駅「なら歴史芸術文化村」の隣。文化財保存や修復などを行う施設を見学できたり、美味しいおみやげショッピングも楽しめて便利。

<紹介した主な場所>

フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道

石上神宮

長岳寺

天理市トレイルセンター

洋食KATSUI

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「お茶ってこうやって作られるのか…!」、京都唯一の「村」の茶畑で茶摘み&青空茶会を体験 https://tripplanner.jp/topics/5517 Tue, 27 May 2025 03:05:55 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5517 新茶のシーズンの茶畑に入ることは簡単ではない。新緑の季節、淡い緑色に染まる茶畑はことのほか美しいのだけれど、な…

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新茶のシーズンの茶畑に入ることは簡単ではない。新緑の季節、淡い緑色に染まる茶畑はことのほか美しいのだけれど、なにせ4月下旬から5月にかけては茶農家が最も忙しい時期。茶畑のまわりをうろついたり、ましてや茶摘み体験などもってのほかだ。

しかし、京都唯一の村で、宇治茶の主産地である南山城村では、なんとこの時期でも茶摘み体験を受け付けている。

「1年で一番の繁忙期に、茶農家さんが畑に入れてくださるのは全国でも珍しいと思います。これは『道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村』の運営を通して築いた信頼関係があってからこそ」と語るのは、道の駅を運営するほか、南山城村を拠点とした体験ツアーなどをカスタムメイドで提供している「むらびとらべる株式会社」の森本健次さん。

ということで、森本さんたちの案内で、ふだんは立ち入ることが難しい新茶の季節の茶畑に潜入!

かつては琵琶湖の底だった!? 滋養豊かな土地が育む旨味たっぷりのお茶を摘む

訪れたのは、これぞ日本の原風景といえる、山々に囲まれた茶畑。淡い色あいは、新緑、新茶のシーズンならではで、思わず深呼吸する美しさだ。

驚いたのは、この茶畑がある土地は、かつて琵琶湖の底にあったということ。古琵琶湖の時代に蓄積された土の栄養分と、畑に水分を与えるだけでなく適度に日光を遮ってくれる近隣の川から立ち上る霧、朝晩の寒暖差などがおいしいお茶を育むのだという。

「それでは、さっそく茶葉を摘んでみましょう。一芯二葉(いっしんによう)と呼ばれる、針のような芯に1〜2枚の葉がついている形のものを集めてください」と森本さん。

私達が畑を訪れたのは5月の中旬で、一度新茶が刈り取られた後。畑の中で、新しく生えてきた一芯二葉を見つけるのは意外と難しい。

これなんかいい感じかも!?

上で紹介した葉などはいい線行っているのでは?と思ったが、それでも芯の葉がやや開きすぎだという。

正解を教えてもらった。芯の部分が開いておらず、針のように見えるものが望ましい。

畑の畝に入り込み、一芯二葉をひたすら探す作業は無心になれて、まさにマインドフルネス。これは癒やされるわぁ……などと思うのは部外者だからだろう。一芯二葉を探す作業、結構な重労働である。

30分くらいかかってもこれくらいしか摘めなかった。

お茶ができるまでの理解が深まる青空茶会

さて、ある程度の量の茶葉が集まったら、青空茶会の開始だ。

「この茶葉を蒸して熱を通すことで酸化発酵を止めたものが緑茶です。茶葉を蒸さず、酸化発酵をある程度進めたものが烏龍茶、さらに発酵させると紅茶になります」と森本さん。

まずは、いま摘んだばかりの茶葉が、どう緑茶になるのかの実演から。

最初に茶葉を水で洗う。

「せっかくなので、摘んだばかりの茶葉にお湯を注いだだけのお茶も味わってみましょう」と森本さん。これぞ本当の「生茶」。茶畑の横でしか飲めない貴重な味に期待が膨らむ。

何も手を加えない茶葉にお湯を注ぐ森本さん。
これが正真正銘の生茶だ!

……これが正直、なんというか、青臭い。虫になった気分である。「生茶」って、いかにも美味しそうな響きだけど、実際は微妙だ。

「この味を覚えておいてくださいね。次はちゃんと蒸してみましょう」。

蒸すとはいえ、青空茶会の設備なのでフライパンで炒る感じ。
火を通した後は、手で良く揉んで、針状に形を整える。

日本茶の本来の製造工程は、葉を蒸して、乾かし、さらに揉んで風味を出し、針状に形を整え、乾燥させるというものだが、今回は即興バージョンなので、蒸して揉み、針状にするところで完成。

なんかお茶っぽくなってる!
お湯を注いで完成。

さっそくできたばかりのお茶をふたたび試飲。

美味しい!これはもう完璧にお茶! 山の中の茶畑で味わう、自分で摘んだ葉で作るお茶に感激もひとしお。

しかし、あの青臭い葉が美味しいお茶になることを発見した昔の人はすごい。茶葉に火を通すまでは想像できそうだけど、揉むとか、針状にするとか、一体誰が思いついたのか。尊敬しかない。

興味がある人は製茶工場見学もどうぞ

さて、茶摘み&茶畑での茶会体験で、日本茶への興味が湧いた人には、さらに茶工場の見学も用意されている。摘み取られた生の茶葉が、さまざまな工程を経て、製品としての緑茶になるまでを見学してみよう。

この状態の茶葉が
こうなって
こうなる。

私達が訪れたのは親子二代でかぶせ深蒸し煎茶を作っている辻本製茶工場。宇治茶では珍しい深蒸し煎茶も作っている。

試飲もさせてもらえた。やはりプロが作るお茶の美味しさは別格。辻本製茶工場のお茶は「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」でも販売中。

日本茶の奥深さを知ることができるだけでなく、自然の中でリフレッシュもできる貴重なツアー。新茶シーズン以外も随時オーダーメイドの体験ツアーを開催しているので、興味がある人は、むらびとらべるのサイトからお問い合わせを。

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単なるドライブ中の休憩スポットの域を超え、地域の魅力を発信する拠点として注目を集める「道の駅」。その土地の特産品や手仕事を販売するだけでなく、美味しいレストランやカフェ、温泉やアクティビティ施設を併設するなど、もはや中継点ではなく目的地になりうる場所も少なくない。

そんな道の駅戦国時代に、京都の山奥にありながら2024年の「道の駅最強ランキング」1位に輝いた道の駅をご存知だろうか。それが、今回紹介する「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」である。

京都、大阪、奈良から電車でも行ける、茶グルメづくしの道の駅へ

京都府の東南端、奈良、滋賀、三重の県境にある、京都府唯一の村、南山城村。宇治茶の主産地で、京都府産のお茶の約3割を生産するお茶の名産地だ。

南山城村の茶畑
南山城村の茶畑。日本人の心のふるさとのような風景。

お茶はお茶でも、この村が背負うのは、「宇治茶」という最強ブランド。ゆえにこの道の駅がプロデュースした濃厚な抹茶スイーツなどは、全国の百貨店の催事でも大人気なんだとか。今は新茶のシーズンを迎え、お茶グルメを堪能するには絶好のタイミング、これは行くしかない!

道の駅とは言え、JR関西本線月ヶ瀬口駅から徒歩10分。JR奈良駅からは電車で40分、JR京都・JR大阪駅からは約1時間40分と、電車派にも嬉しいアクセスの良い道の駅。インバウンド客でごった返す街歩きに疲れたら、ローカル線に乗って、のんびり訪れてみるのもいいのではないか。

アンテナショップで見たことのない野菜や調味料、名酒、銘菓などを探すのに目がない私にとって、道の駅パトロールは大好物。さっそくどんなものが並んでいるか、店内をチェックしてみよう。

お茶や野菜、南山城村特産品のお茶「村茶」を使ったオリジナル商品が並ぶ店内。
むら茶プリン
左が人気商品の南山城村産の春摘みの香り豊かな抹茶「おくみどり」だけを混ぜ込んだ濃厚な抹茶プリン。右はほうじ茶プリン。
どらやきも抹茶とほうじ茶味がスタンバイ。白あんベースに「おくみどり」だけをたっぷり使用した抹茶あんと、深煎りのほうじ茶が香り高いほうじ茶あん。
アイスやら
南山城産の紅茶も!
値札を二度見してしまったお手頃価格のお茶も並ぶ。こういうのは道の駅ならでは。
こんなに濃い緑色のメロンパンを見るのは初めて!
お茶の新芽が売っているのも新茶シーズンならでは。新芽のおにぎり、食べてみたい。

…と、とにかくお茶商品ならどんとこいなのだが、奈良、滋賀、三重の県境という立地ならでは、お茶グルメ以外も気になる名物が並ぶ。

車ですぐの場所にある奈良の月ヶ瀬は梅の名所なので梅関連商品も充実。
南山城村の人たちがわざわざ買いに行くという、月ヶ瀬にある「大西豆腐店」の商品も並ぶ。
地元のおばちゃんが手作りしているというお弁当たち。大人気で売り切れてしまうことも多いとか。

お茶づくしランチ、抹茶ソフトクリームは必食!

おいしそうなものばかりを眺めていたらお腹が空いてきたので、そろそろ道の駅にある村風土食堂「つちのうぶ」でランチをいただこう。せっかくなので名物の「お茶づくし御膳」をチョイス。

「おくみどり」を贅沢に使った抹茶天重と茶そば、小鉢や甘味も付く、お茶づくし御膳、税込み1600円。
茶そばは冷たいのと温かいのを選べる。この緑の濃さよ。

目にも鮮やかな緑の御膳に心も弾む。抹茶天重のご飯もほうじ茶を使った茶飯というこだわりぶりだ。小鉢に並んでいた南山城村産の厳選された茶葉を使用しているというお茶の佃煮も、口に入れた瞬間に「わ、お茶!」ぐらいのインパクトだ。

ということで、道の駅でゲット。家に連れ帰り、おにぎりにして食べたい。

さて、食後には、周囲から「絶対食べたほうがいい!」と勧められた道の駅名物の抹茶ソフトクリームを。

道の駅人気商品ランキング第1位だという春摘み抹茶を使用した抹茶ソフトクリーム。道の駅内の「村茶屋」で販売中。

こちらもとにかく抹茶味が濃い。 苦みとうまみたっぷりの、大人のソフトクリーム。食後にいただくと、口の中がリフレッシュされる感じで、おなかいっぱいだったはずなのにするすると胃の中へ。美味しかった!

そんなこんなで胃がいくつあっても足りない道の駅なのだが、あれも食べたいしこれも食べたい、もうここに住みたいぐらい!……などと思った人には、なんと宿泊というオプションが用意されている。この道の駅には、「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ」が隣接しているのである。

道の駅の隣を見れば、近代的なホテル。ドッグフレンドリーでもある。

周囲はほぼお茶畑のみという山間の村に、近代的な設備がある宿は珍しい。

部屋によっては茶畑ビューも楽しめる。

しかし、道の駅グルメを楽しむ以外に、ここに泊まって何をすれば…?と思った人向けに、茶処ならではの体験メニューを紹介しよう。詳細は次の原稿、「お茶ってこうやって作られるのか…!」、京都唯一の「村」の茶畑で茶摘み&青空茶会を体験にて!

<訪れたのは…>

●道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村

京都府相楽郡南山城村北大河原殿田102
TEL:0743-93-1392
https://michinoeki.kyoto.jp/

●フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ

京都府相楽郡南山城村大字北大河原小字殿田105番地

TEL:0743-93-1555

https://www.marriott.com/ja/hotels/ukyfi-fairfield-kyoto-minamiyamashiro/overview/

<おまけ>

私が家に連れ帰ったお茶たち。左から、畑に覆いをして旨味を増やした茶葉を蒸して作る「深冠 FUKAKABUSE 」(1080円)、ひげ茶(300円!)、辻本製茶工房の深蒸しの宇治茶「新茶やぶきた」(1200円)。市場に出回る宇治茶はブレンド茶だが、単一農園・単一茶葉、いわゆるシングルオリジンが買えるのが産地の道の駅ならでは。

珍しいひげ茶は、茶葉を少し多めにして淹れると美味しい。

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岐阜のマチュピチュだけじゃない!揖斐川町の“おいしい薬草”を満喫する https://tripplanner.jp/topics/5070 Mon, 07 Oct 2024 00:30:57 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5070 以前、岐阜県飛騨市の野草・薬草の取り組みをご紹介しましたが、岐阜県内にはもう一カ所、薬草作りが活発なエリアがあ…

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以前、岐阜県飛騨市の野草・薬草の取り組みをご紹介しましたが、岐阜県内にはもう一カ所、薬草作りが活発なエリアがあります。それが揖斐川町です。岐阜県の中でも西側に位置する揖斐エリアには、伊吹山という大きな山があります。カルシウム分が豊富な土地には広葉樹の森林がのこり、さまざまな植物が自生しているのです。その種類は、なんと1000種とも。

かの有名な植物学者の牧野富太郎も3回ほど訪れていると言います。

今回は、そんな伊吹山の麓に広がる揖斐エリアにある、薬草の取り組みをご紹介します。

信長の薬草園があった伊吹山

そんな伊吹山には、かつて織田信長が薬草園を作ったと言われる場所があります。険しい山を登った場所では、信長の薬草園をもう一度復活させるべく、薬草が作られていました。

日本の在来種ではないものが伊吹山だけに自生しているそうで、信長が海外からもらって移植したものが、ここで生き残っているのではないかと言われているそうです。

この薬草園を管理しているのは、NPO法人山菜の里いび理事長の小寺春樹さん。信長の薬草園を再現するために、日々奮闘されています。小寺さんの後ろにある植物は、なんとヨモギ! 和菓子などでおなじみのヨモギも薬草の一種ということに、この瞬間気づかされます。

筆者の中では、ヨモギ=地面に近いところに映えているイメージが強かったのですが、伊吹山ではこんなにも大きく育つのだそうです。実際に葉をかじらせてもらったところ、香り高く濃厚。ここで作られたヨモギは高級和菓子などにも用いられていると言います。生の葉の段階で、ヨモギ餅になったら、最高においしいことが想像できるって、すごい!

飛騨市は山の中に自生していた野草を活用していましたが、こちらは薬草園という形で管理栽培していることがメイン。ほかにも、薬草の種を絶やさぬよう、「薬草の里親制度」とつくり、地域に配って育ててもらったりもしているとのこと。その時に使われるプランターは、間伐材を使うなど、地元のものを活用されています。

人々の手を掛けることで、濃厚なヨモギのように、おいしい薬草が育つのですね。

ちなみに、ここで育った薬草は、入浴剤やお茶、ジントニックなどの商品として販売されてますよ。

かすがモリモリ村 リフレッシュ館で薬草三昧!

薬草園の薬草たちはどのように活用されているのでしょうか。

薬草園のある場所から、クルマでしばらく下ったところにある「かすがモリモリ村 リフレッシュ館」では、薬草風呂や薬草を使ったお食事などが頂けます。

この日頂いたランチでは、揖斐川町春日の在来種「春日きゅうり」や「沢アザミ」など、この地域で採れる食材をふんだんに活用したもの。優しい味に癒やされます。お茶には薬草茶が登場。健康になれそうなラインナップでした。

こちらの施設には売店も併設されており、薬草の紹介もあります。

さらに敷地内には、施設の薬草園も! いくつも何度も説明されているうちに、うっすらと薬草も見分けがつくように。香りも特徴的なので、覚えやすいんだなと感じました。

こちらの施設のお風呂には薬草風呂もあります。お風呂にはいって、地元の食材をたっぷり食べて、お土産を買って、さらにチラッと薬草園をみて……と、薬草でおもいっきりリフレッシュできる場所。揖斐エリアの観光の際は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

【施設概要】
かすがモリモリ村 リフレッシュ館
岐阜県揖斐郡揖斐川町春日六合3429

オシャレなクラフトコーラも登場!はるひの案内所

「かすがモリモリ村 リフレッシュ館」からほど近い場所にある「はるひの案内所」は、揖斐川町春日地区の情報を教えてもらえたりするほか、地元の特産品を扱っていたり、お茶作り体験ができる施設。カフェとして、のんびり休むこともできます。

こちらの店主さんが仲間と作り上げたのが、クラフトコーラの「GIFU COLA」。揖斐川町の薬草が4種類使われている地元ならではのクラフトコーラなのです。

パッケージもオシャレで現代的。味も薬草という感じはなく、とっても飲みやすい味なんです。お土産にも喜ばれそう!

ほかにもオリジナル茶を作る体験も。以前、飛騨河合で体験したお茶作りとまた葉っぱの種類が異なるのか、違った味のお茶を作ることができました。薬草や野草もブレンドする量や種類によって、味わいが変わるので、何度体験しても楽しめそう!

食後の休憩やちょっとひと息つきたいとき。そして、このエリアについてオススメのスポットが知りたいときなどにも。優しい店主さんが、きっといろいろ教えてくれますよ!

【施設情報】
はるひの案内所
岐阜県揖斐郡揖斐川町春日六合3068-1

薬草を使った地元の和菓子をお土産に

ほかにも揖斐の薬草を使ったおいしいものは存在します。「揖斐菓匠庵みわ屋」では、薬草を使った和菓子やクッキーを製造販売しているんです。

パッケージもオシャレですよね。クッキーなら、手軽に手土産にできます。個人的な推しは「おばば最中」。名前から、おばあさんの形をした最中が入ってるかと思いきや、この地域の民謡「おばば」に登場する桶が入っていました。民謡を知らなかったので、開けた瞬間、想像と違ってビックリ! 形も味も、地域ならではが詰まっているので、ぜひチェックしてみてくださいね!

【施設情報】
揖斐菓匠庵みわ屋
岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪925-9

岐阜のマチュピチュ「天空の茶畑」も忘れずチェック!

もちろん、揖斐川町を訪れたのなら、岐阜のマチュピチュ「天空の茶畑」は忘れずチェックを! 頑張って山道を登れば、眼下に茶畑が広がります。しっかりとしたスニーカーのような靴で行くこと、両手が自由になる状態で向かうことがおすすめ。

駐車場の近くには、天空の茶畑で採れたお茶を使ったドリンクやスイーツを提供しているカフェも。今では珍しい在来種のお茶も飲めます。在来種の特徴は、味が薄めで渋みがあるのだそう。手間がかかるので、生産量がとても少ない貴重なお茶なのだそうです。

今回選んだのは、「在来レモングリーンティーソーダ」(Mサイズ550円)山登りで疲れた体を癒やしてくれる優しい味でした! 駐車場付近には売店もあるので、天空の茶畑のお茶も購入できますよ。

【施設情報】
岐阜のマチュピチュ天空の茶畑
岐阜県揖斐郡揖斐川町春日六合

静かな山間のまちに息づく薬草文化を味わって

決して派手な観光地ではないけども、薬草文化が根付いているからこその楽しみに出会える揖斐川町。山間の風景や自然を楽しみながら、おいしい薬草をもとめて訪れてみてくださいね。

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ザグレブから日帰りでいける田舎町、サモボル。名物ケーキ以外の楽しみ方と行き方解説。 https://tripplanner.jp/topics/5104 Mon, 02 Sep 2024 09:12:58 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5104 クロアチアの首都、ザグレブは日曜日ともなるとありとあらゆるお店がクローズしてしまい、正直何もやることがない…と…

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クロアチアの首都、ザグレブは日曜日ともなるとありとあらゆるお店がクローズしてしまい、正直何もやることがない…という事態に陥りがち。

そんなときは、名物ケーキ、クレムシュニテで有名な近郊の田舎町サモボルへ日帰りトリップはいかがだろうか? ありがたいことに、有名店のカフェも年中無休。日曜日も多くの人で賑わっているのだ。

なお、ザグレブからサモボルへの行き方については結構苦労したので、記事の最後で詳細お伝えします。まずはこの町で絶対やりたいことからご紹介。

・ぷるふわの名物ケーキ「クレムシュニテ」を有名店で味わう

わざわざこのためだけに来る人多数の町の名物ケーキを食べるのは、絶対に外せないアクティビティ。ありえないくらいふわふわのカスタードクリーム味のケーキは、甘すぎずくどすぎないので、我ら日本人の胃にも難なくフィット

クレムシュニテ

そのおいしさについては別記事でたっぷり紹介したので、詳しくはこちらで!

・サモボル城へのプチ登山を楽しむ

クレムシュニテが味わえるカフェがあるのは、町の中心部「トミスラブ王広場」。

サモボルの中心地

正直、上の写真に写っているのがすべて、くらいの小ささなので、おやつを食べてしまったとは、特に何もすることがない…かもしれない。だったら、腹ごなしに、近くにあるサモボル城でショートハイクはいかがだろうか?

サモボル城は、トミスラブ王広場から徒歩で約20分程度、さらに登ること15分程度で到着する中世の山城で、町を一望できる眺望も人気のスポット。Google Mapを手がかりに、まずは川沿いをのんびりと山に向かって歩いてみよう。

レトロな木橋もフォトジェニックな、サモボルの川沿いの風景。
ザグレブとは全く違う、低層の建築が並び、いかにもヨーロッパの田舎町といった風景。

ここで一点注意なのだが、Google Mapの指示どおりに行くと、登山口の入口が、写真の小さな教会あたりを指定される。

St.Michael教会。見た目はかわいくてフォトジェニックだけど。

ここから山道に入ると、最初にむちゃくちゃ急勾配の坂道を登らされて心が折れがち。登頂後に気づいたのだが、この駐車場のあたりから登るほうがずっと簡単そうだったので、体力に自身がない人は、ここからどうぞ。くれぐれもGoogle Mapを信じすぎないように。

さて、山に一歩は入ればこんな感じ。

サモボル城の登山道
かわいい山のくせにしっかり登山道っぽい。

ザグレブでいささか都会疲れしていた身としては、緑いっぱいの風景にとても癒やされる。ちなみに登山の難易度だが、さすがにサンダルだとちょっときついかな、程度の印象。スニーカーなど歩きやすい靴でいけば普通の体力がある人なら難なくクリアできるだろう。実際、お城のまわりでは子どもも含む家族がのんびりピクニックを楽しんでいたりした。

サモボル城の門
門が見えてきた!

事前調査では「廃墟」などと書いてあったりしたが、これだけ残っていればすばらしいんでは? と実際に訪れるとその立派さにびっくり。廃墟というより立派な遺跡である。日本の山城なんて「堀の跡」しか残っていないところばかりでしょ。

赤いレンガが残っている!

1260年頃、当時ハンガリーと敵対していたチェコ王の支持者によって築かれたというサモボル城。その後、ハンガリー・クロアチア王家によって奪われたものの、15世紀にはハプスブルク家の家臣だった貴族の手にわたり、かと思えば16世紀には…と、多くの王や貴族が代わる代わるオーナーになってきた複雑すぎる歴史を持つ城。ついには18世紀末には打ち捨てられ、ご覧のような見た目に。

1902年にサモボル市が、前所有者である貴族からこの城を買い取って現在に至る。
あ、これは日本の城にもある「狭間(さま)」というやつか? 敵に向かって銃とか槍とかで攻撃するための穴。

遺跡ファンは意外とちゃんと残っている建築の細部を愛でたりしてもいいだろうが、やはりハイライトは城から見下ろすサモボルの絶景だ。

山側のサモボル。
サモボル城から旧市街を見下ろす。
城の窓からはサモボルの中心地側を。

なかなかの絶景も楽しめて、この土地の複雑な歴史にも思いを馳せられるお手軽ハイキングコース。なかなか良かった。

ちなみに、行きはGoogle Mapの案内に従って味気ない道路沿いを歩いてしまったが、帰りは冒頭で述べた駐車場側から出て、のんびりと小川沿いを歩いて町へ。

このあたりは大きな公園になっており、のんびりくつろぐ地元の人達の姿もちらほら。

夏はプールもあって楽しそう!この日は37度くらいあったので泳ぎたかった。

なお、小川沿いを歩きながら、後ろを振り返ったら、たったいま登ってきたサモボル城が見えた。

「ありゃ、意外と山の入口あたりに建てたのね…」というのが正直な感想。日本人なら絶対山の頂上に建てるぞ、根性が足らん!?

・ザグレブからサモボルへの行き方解説、2人以上ならタクシーもあり!

さて、最後にサモボルへの行き方について解説しよう。ガイドブックにも「サモボルへはザグレブからバスが1時間に1−3本出ている」と書かれていたし、バスで行った人のブログを見ても、バスは頻繁に出ているとある。

しかし、現地に着いてからGoogle Map上で検索してもバスルートが案内されない。まぁ正直Google Mapは英語圏以外では万能ではない、と今回身にしみたわけだけど、とにかくこれといった確かな情報(たとえば時刻表とか料金など)がネットではうまく見つけられず、見つかったとしても情報が古かった。

わざわざザグレブのバスターミナル(中心部から徒歩で20分くらい)まで行って直接窓口で聞くというのも正直面倒くさかったので、試しにBoltというタクシーアプリで料金を調べたところ、ザグレブからサモボルまで片道17ユーロくらいという見積もりが。

ちょ…20kmぐらい走ってくれて2,700円程度って安くない!?

今回はたまたま現地で会った友人2人と行く予定だったので、3人で割れば片道900円くらいである。ということで今回はバスを止めて3人でタクシーで向かった。サモボルのバス停は中心部から遠いけれど、車ならびゅーっとお目当てのカフェの前までいけて快適すぎた。個人的には2人以上ならタクシーで行ったほうがいいんではないかと思う。

サモボルの中心部にあった気になる建築。

ただ、意外な落とし穴があり、ザグレブからサモボルへのタクシーはばんばん見つかったが、サモボルからザグレブに帰ろうとBoltを開いてみたら、タクシーが一切見当たらないという事態に。

この日は夜の便でザグレブを発つ予定だったので、サモボルで足止めを食うのは非常にまずい。帰りはバスで帰ったほうがいいと思ったが何しろ検索では情報がヒットしないので、困り果ててカフェの店員さんに聞いてみた。

正直、自家用車で来る人ばかりの町なので、「え? バス…?」と最初は困惑されてしまったが、いろいろ調べてくれて、ついにバスの時刻表をゲット! しかし、がっつりクロアチア語である。現地の情報は現地の言葉で検索しないとヒットしないという教えを得ました…。

こちらがその時刻表である。

Radni danというのが平日、Subotaが土曜日、Nedjelja i blagdaniが日曜・祝日だ。Polasci izは「出発地」の意味。これで見ると、日曜日は14:30のサモボル発を逃すと夜までバスが来ない。この時点で13時ぐらいだったのでひやっとしたが、まだ間に合うタイミングで助かった〜。ガイドブック等にはしれっと「バスは頻繁に出ている」などと書いてあるが、それは平日だけなので要注意!

ちなみに、バス停に向かおうとした瞬間にBoltがタクシーをキャッチしたので、結局我々は帰りもさくっと移動したんだけどね。

<関連記事>

ふわふわプリン味が大好き! クロアチア・ザグレブ近郊の村サモボルの名物ケーキ、クレムシュニテ【世界郷土菓子紀行】

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人の手によって続く場所。「池ケ原湿原」&飛騨みやがわ「種蔵地区」【飛騨市めぐり旅】 https://tripplanner.jp/topics/5014 Thu, 29 Aug 2024 00:00:29 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5014 岐阜県文化圏は、大きく飛騨地方と美濃地方に分かれています。飛騨地方で有名な場所と言えば、飛騨高山に下呂温泉、白…

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岐阜県文化圏は、大きく飛騨地方と美濃地方に分かれています。飛騨地方で有名な場所と言えば、飛騨高山に下呂温泉、白川郷あたりではないでしょうか。これらが「ドA級観光地」とするなら、「普通のA級観光地」に値する飛騨の有名な場所は、飛騨古川。映画『君の名は。』のモデル地とされています。

飛騨古川を有するのは、平成の市町村合併で生まれた「飛騨市」です。旧古川町、河合村、宮川村、神岡町の4つの町村からうまれました。今回は、そのうち、旧古川町、河合村、宮川村を巡るツアーに参加。山間の豊かな文化に触れてきた。訪れたスポットを順次紹介します。

今回ご紹介するのは、旧宮川村エリアにある池ケ原湿原と種蔵集落。自然も集落も、人の手によって、未来へ続いていることを感じさせてくれる場所でした。

車いすやベビーカーでも散策できる「池ヶ原湿原」

県立自然公園内に位置する池ヶ原湿原は、春のミズバショウが有名なスポット。駐車場からすぐの場所にあり、カジュアルに自然に親しむことができます。

今回、池ヶ原湿原自然保護センターの所長、岩佐勝美先生によると、もともとは葦が広がってしまっていたところを、長年手をかけて今の美しい状態にまで復活させたのだとか。

そのなかで遊歩道も整備し、車いすやベビーカーでも散策可能な遊歩道も整備。多くの人が訪れることができるようにしたそうです。

春はミズバショウが広がる湿地ですが、夏は濃淡さまざまな緑の世界が広がります。写真の中心には整備された遊歩道。日差しは強くとも、湿地なので地面からの照り返しは強くありません。緑に囲まれて歩く時間は、とても贅沢に感じられました!

ちらほらと花の姿も。ひっそりと咲く野花菖蒲やカキツバタがを探して歩くのは、なかなか新鮮な体験。「これは何?」「あれは何?」とどんな質問をしても、先生が次々と教えてくれます。先生の知識の深さにも感動です!

湿地には、人間だけでなく動物も訪れます。ところどころ置かれているカンカンは、クマよけのアイテム。通るたびに叩くといいそうで、エンタメ気分で叩いて歩いてしまいました。

ただ、湿地の中にはところどころ、なにやら盛大に掘り返されたような跡。これはなにかというと……。

イノシシがミズバショウの根っこを食べるために、掘り返した跡なのだそう! どうやらイノシシにとって、ミズバショウの根っこは美味な食材。あちこち遠慮なく掘り返えされており、痛ましい状態に。沼の土まであらわになった様子に、動物の被害の大きさを感じさせました。

また、獣害だけでなく、近年の積雪量の低下など気候変動の影響もあり、日々湿地を守るために様々な試行錯誤をされているのだそう。自然=放置かと思っていましたが、この美しい景色は、人々の手によって維持されているのですね。

ぐるりと湿原を歩いたあとには、先生から講義の時間。子どもたちが作ったこの沼にいた地元に伝わる話を使ったカレンダーを見せてくれたり、動物のツノや牙を見せてくれたりと、先生のリュックには小道具いっぱい! 楽しいお話を聞かせてもらえました。

ちなみに、秋の湿原もまた美しい景色が広がると言います。駐車場からすぐとカジュアルに訪れることができる場所だからこそ、ぜひ、四季の変化を眺めに訪れてみてくださいね。

【施設情報】
池ヶ原湿原
岐阜県飛騨市宮川町洞

誰でも村民になれる!? 棚田と板倉が残る種蔵地区へ

人の手が守り、受け継いでいる場所が他にもあります。それが種蔵地区です。石積みの棚田のなかに、民家のほか、伝統的な建築物である板でつくられた蔵=板倉が建っており、のんびりとした田舎の原風景が広がります。でも、ここの魅力は風景だけじゃないんです!

例えば、プレスツアーで食事のために訪れたTANEKURAHOUSE。数年前まで実際に人が住んでいた民家で。雪深い地域の民家に触れることができます。

玄関を入ると、赤×黒がかわいいお馬さんが描かれた絵馬が! 飛騨エリアで何度かみかけたこのデザイン。中には走っているお馬さんの絵の場合もあるのだそう。いつか、このお札を求めて飛騨の神社巡り旅行がしたいくらい、かわいい!

室内には大きなお札を貼る板?が。かつて、囲炉裏があった部屋に飾られていたのではないかということで、板地は黒くすすけており、かつて張られていたお札の痕跡がくっきり。剥がし残されたお札のイラストも気になるところ。かわいい!(2回目)

人がいなくなった家は手入れをしないと朽ちていきますが、今回のランチのようにイベントなどで活用することで、人が暮らしていた痕跡がそのままに、未来へと繋がっていくのですね。

さらに建物から外へでると、棚田と板倉の風景が広がります。BGMは木々のさざめきや水のせせらぎ、そして鳥や虫の声。そして、時折集落内に響きわたる「星のオルゴール」が、不思議な気分にさせてくれます。

遠目にみると、どの蔵も同じに見えますが、近づくとディテールがそれぞれ異なります。

心ときめいたのが、お金持ちさん所有だったという板倉。入り口には、縁起物である巾着袋のデザインが施された鍵穴がありました。巾着なのに、かわいい女の子にもみえます。つまりは、かわいいんです!

しかも、この鍵穴は2つあり、片方はフェイクになっているのだとか。木をくわえている部分がホンモノの鍵穴なのだそうです。こんなオシャレな鍵を施すなんて、種蔵の人はおしゃれですよね。かわいい!

もうひとつの見どころは、農林水産省が選定する「つなぐ棚田遺産」や環境省が選定する「全国かおり風景100選」にも選ばれている棚田です。この石積みは、石工さんではなく、種蔵の人たちが昭和初期に自らの手で作り上げたもの。地域の歴史の一部なのですね。

この日は炎天下でしたが、日差しに負けないくらいアツい先生の解説をきいて、この地域を育んできた人たちの気持ちや歴史に、少し思いを馳せることができました。ありがとうございました!

ちなみに、この種蔵では景観保全活動に参加したい人なら誰でも村民になれる「飛騨市ふるさと種蔵村」という活動が行われています。オリジナル住民票が交付されるほか、様々な活動に参加することで、特産品などがいただけるのだそう。興味ある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

自然も文化も、手が入ることで残り続ける

飛騨市に残る豊富な自然や日本の原風景。それらは、人の手を掛けることで美しい状態に保たれていました。きっとこれからも、この地域を愛する人たちの手によって守られていくはず。そんな明るい未来を感じるスポットの、また今回とは違う景色を求めて、春や秋にも訪れてみたいですね。

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山々に自生する野草を暮らしに。河合の野草茶と飛騨の食【飛騨市めぐり旅】 https://tripplanner.jp/topics/4995 Tue, 27 Aug 2024 00:00:28 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4995 岐阜県文化圏は、大きく飛騨地方と美濃地方に分かれています。飛騨地方で有名な場所と言えば、飛騨高山に下呂温泉、白…

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岐阜県文化圏は、大きく飛騨地方と美濃地方に分かれています。飛騨地方で有名な場所と言えば、飛騨高山に下呂温泉、白川郷あたりではないでしょうか。これらが「ドA級観光地」とするなら、「普通のA級観光地」に値する飛騨の有名な場所は、飛騨古川。映画『君の名は。』のモデル地とされています。

飛騨古川を有するのは、平成の市町村合併で生まれた「飛騨市」です。旧古川町、河合村、宮川村、神岡町の4つの町村からうまれました。今回は、そのうち、旧古川町、河合村、宮川村を巡るツアーに参加。山間の豊かな文化に触れてきた。訪れたスポットを順次紹介します。

今回は、飛騨市の薬草を使った取り組みです。生活に密着しているからこそ、そして情熱を持って研究している人たちが役所にいるからこそ、薬草や野草をつかったおいしいものが飛騨市にあふれてました。

のどかすぎる世界! 飛騨かわいで野草茶を体験

およそ9割を森林が占める飛騨市には、245種類以上もの薬草が自生しています。その自然資源を活かした取り組みが、飛騨市薬草ビレッジ構想推進プロジェクトです。その取り組みの代表的なもののひとつが、河合の野草茶。「かわい野草茶研究グループ」は、平成9年から手作りの野草茶を製造販売しています。

ちなみに、葛入りと葛なしがあり、呑兵衛な筆者は葛入りをチョイス。さっぱりとしており、野草味も少なく、飲みやすい味です。麦茶的に愛用できそう!

河合といえば、『あゝ野麦峠』の主人公で実在した政井みねさんの故郷の地。最近、町内の専勝寺境内に銅像が建てられたのだとか。また、寒い土地柄を活かした、高級和紙の山地でもあります。

クルマを降りると、目の前に広がるのは、人々が生活するのどかな風景。この景色の中に、野草茶の原料たちが隠れているのです。

近隣を散策するだけでも「これは、葛」「これはウドで、あっちはオオバコ……」と、出てくる出てくる野草の数々。

散策中にふとタチアオイを見つけて、「これで遊ぶことができるんですよね!?」と聞いたら、メンバーの一人の方が「こうやるのよ」と、恥ずかしがりながらも、とってもかわいい姿を披露してくれました! 野草でお茶を作るだけでなく、こうした自然との遊びも根付いているのですね。本当にかわいい! かわい野草茶研究グループのみなさんは、かわいいんですね!(うっすらダジャレ)

散策の後は、販売されている野草茶と同じ材料を使って、自分たちの好きな割合でオリジナル野草茶作りに挑戦。

クコの葉を入れすぎると苦くなったり、ほうじ茶やハトムギをたくさんいれると飲みやすくなったりと、味に変化がでるとのこと。みんな、それぞれの特徴を聞きながら、好きな割合でお茶作りを楽しみました。

ちなみに、「かわい野草茶研究グループ」の野草茶は、mont-bellの通販、飛騨市内や高山市内のお土産物店、古川町の薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」で手に入ります。こういったオリジナル野草茶作りは、イベント時に開催されることが多いとのこと。9月に行われる「全国薬草フェスティバル in ひだ 2024」にも出店されるとのことなので、ぜひ、足を運んでみて!

自然の恵みをおいしく頂く。飛騨のおうち食を実体験

飛騨エリアの家庭で食べられている食には、自然の恵みが多く活かされています。その代表格といえば、朴葉。大きく厚みのある葉には独特の香りがあり、食材を包む用途で使われています。今回はそんな朴葉を使った、朴葉寿司を作りました。

朴葉寿司の中身も地域により変わります。飛騨は富山から近い場所にあります。富山の名物と言えば、マス寿司。飛騨エリアもその影響か、朴葉寿司に使うお魚はマスでした。きゃらぶきや姫たけ(タケノコ)などをトッピング。山椒の葉を叩いて香りを出してから、包み込みます。

万人受けしそう!と思ったのが、じゃが芋をえごまで和えたもの。えごまはシソ科の植物で、その種子は油になったり、こうやって粒状のものを食べたりします。この地域で古くから食べられている食材の一つです。

ほかにも、酒粕をつかった和え物やかき揚げなど、家庭料理がずらり。ボリューム感たっぷりだけど、お野菜中心のヘルシーな食事が完成しました! 日々の暮らしに、野草文化が意識されることなく、根付いていることを感じることができる体験でした。

ちなみにこういった飛騨の地元ならでは食材を手に入れたいのなら、飛騨古川の「三寺めぐり朝市」がおすすめ。料理をおしえてくださったみなさんも、朝市で農作物やお花を販売しています。

お料理を教えてもらったときに登場した姫たけやえごまも販売されていました! 料理の仕方がわからないときは、朝市にいるみなさんに聞いてみてくださいね。

【施設情報】
三寺めぐり朝市
岐阜県飛騨市古川町壱之町10-1
営業時間:8:00-15:00 火曜定休

飛騨市職員さんたちの愛があふれた薬草&野草への取り組み

プレスツアーの交流会では、飛騨市職員さんたちの愛にあふれた野草への取り組みが披露されました。収集された野草や写真が空間にずらりと並びます。

宴もたけなわになったころ、飛騨市職員の中村さんがドクダミを片手にニヤリ。なんと、その場でドクダミを絞り、ドクダミ生搾りを振る舞いはじめました。まるで罰ゲームでも始まるかのような阿鼻叫喚。でも、実際に飲んでみると、とっても爽やか! 酸味があって飲みやすいんです。ドクダミのイメージが覆った瞬間でした。なかなかない体験です。いや、他では決してできないだろう体験ですね。ありがたや。

また、個人で研究されているアイテムの数々も展示されていました。野草を使ってどのようなことができるのか、自ら率先して行動されていることがひしひしと伝わってきます。お話を聞けば聞くほど、取り組みを見れば見るほど、自分でも野草の知識を得て、いろいろ試してみたくなるほど! これだけ熱い想いで取り組んでいる職員さんがいるからこそ、飛騨市での薬草・野草の取り組みが広がっているのだとわかりました。

彼らのアツい思いは、ちゃんと市販の商品にも反映されています。

とくに、驚いたのがスイーツたち。試食させていただいた野草を使ったお菓子製品たちの美味しいこと! 飛騨ふるかわに店舗がある「井之廣製菓舗」さんは、飛騨名物の味噌せんべいのお店。味噌せんべいに野草グラノーラをトッピングした「野草グラノーラ入り味噌煎餅」は、野草とは思えないほど、オシャレな味なんです。ほかにもふわふわ食感の「あぶらえワッフル」「メナモミワッフル」(ベルギーワッフルと自家焙煎珈琲の店「カノコヤ」)や……。

老舗料理旅館「蕪水亭」が販売している「飛騨役草コハクトウ 小夜-sayo-」(売り切れ次第終了)、「福全寺蕎麦」のえごまやめなもみを使ったオリジナルかりんとう「そばカリッ」など、どれも野草臭さ皆無! オシャレな味ばかり! お土産にも喜ばれそうな品々でした。

もちろんスイーツばかりではなく、お酒でも野草を使ったものも。クラフトビール工房「ヒダノオクブルワリー」のクロモジを使ったビールは、飲みやすくて、ついゴクゴクといってしまいました……。飛騨ふるかわに店舗もあり、その場で飲むこともできるのだそうです。今度はぜひ行きたい!

ちなみに、飛騨市職員さんたちが情熱を注ぐ薬草、野草への取り組みを感じられるイベントがあります。それが9月に開催される「全国薬草フェスティバル in ひだ 2024」! 飛騨のみならず、全国の薬草に関する取り組みを行っている人たちが集まるアツいイベントなんです。

【イベント情報】
全国薬草フェスティバル in ひだ 2024
2024年9月7日(土) 10:00‐15:00
飛騨古川市街地

ぜひ、足を運んでみてくださいね!

手軽に薬草体験ができる施設「ひだ森のめぐみ」もチェック

イベントに足を運べなくても、飛騨の薬草に対する取り組みを体感できる施設が、飛騨ふるかわにあります。

飛騨ふるかわにある「ひだ森のめぐみ」では、様々な商品を購入できるほか、「薬草七味づくり」や「薬草こけ玉づくり」など体験メニューも豊富! 街散策中に、ふらりと飛騨の薬草・野草文化に触れることができますよ。

【施設情報】
薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」
岐阜県飛騨市古川町弐之町6-7
営業時間:10:00~16:00

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ググっても見つけられなかった、プリトヴィツェ湖群国立公園への行き方や回り方、チケット入手法など6つのお役立ちガイド。 https://tripplanner.jp/topics/5035 Thu, 22 Aug 2024 08:56:32 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5035 絶景ファンにはとても有名な、クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園。エメラルドグリーンの大小さまざまな湖を、整…

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絶景ファンにはとても有名な、クロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園。エメラルドグリーンの大小さまざまな湖を、整備された遊歩道を歩きながら楽しめる、ユネスコの世界遺産だ。

プリトヴィッツェ湖群国立公園

首都ザグレブから車で約2時間ほどという、ほどよく便利な立地もあいまって、世界中から観光客が押し寄せる絶景スポット。もちろん、日本人にも大人気で、ちょっとググれば有益な情報がたくさん見つかる。

……が、意外と細かい情報となると見つけられなかったりしたので、今回は私が事前に情報を入手するのに苦労した些細な疑問6つと、現地で確認したアンサーをご紹介したい。

Q1. ザグレブからプリトヴィツェ湖群国立公園までのバスは、エントランス1でも止まってくれるの?

まず基本の行き方から。「ザグレブからプリトヴィツェ湖群国立公園 バス」などで検索すると、たいていFlixbusや、あるいはクロアチア語のチケット予約サイトなどに飛ばされたりする。しかし、できたら前日ぐらいまでキャンセル可能で日本語でも買えるチケットのほうが安心だ。

ということで、私が利用したのはGet Your Guide. 料金も片道11-13ユーロ程度と、ローカルバスと同じ料金(何なら少し安い)だし、アプリでチケットを簡単に発券できるし、何かあれば英語だがカスタマーサポートもあるし前日までならキャンセル無料で何かと便利。

ただ、そのチケットを見てみると、行き先がエントランス2の近くになっている。

バウチャーはさすがに日本語ではありませんのであしからず。

ちなみにプリトヴィツェ湖群国立公園にはエントランス1と2という2つの入口があり、両者は3キロ程度離れている。私が買った入場券はエントランス1。しかも、公園への入場はエントランスごとに厳格に管理されており、1のチケットを買った人は2からは入れないのだ

ということは、私、エントランス2近くのバス停で降ろされちゃったらエントランス1まで3キロ歩かなきゃいけないの…?

と不安に思い、色々ググったもののいまいちはっきりした情報がなかった。ということで、リアルに現地で入手した(というかバスの運転手さんに聞いた 笑)ファイナルアンサーをお伝えしよう。

大丈夫、エントランス1にもバスは止まってくれます!

ザグレブから行くバスなら先に着くのがエントランス1なので、寝過ごさないように注意。不安なら運転手さんにエントランス1で降ります!と声をかけておいてもいいかも(ま、起こしてはくれないだろうけど)。

Q2 エントランス1のチケットでエントランス2から入場できるの?

これは前の項目で話したけど、入れません。あらかじめどっちから回りたいかプランニングしておくのが肝心。

エントランス1から入ってすぐに見られる、名所の一つ、プリトヴィツェ大橋

Q3 公園のチケットは公式サイトから買ったほうがお得?

これはググるとみんなが口を揃えて言っているのだが、公園への入場券は絶対に予約しておいたほうがいい特にハイシーズンは死ぬほど混むので、当日窓口で入場券を…などと甘い考えで行くと、入れないか、もしくは入れても5時間後、みたいな悲劇が予想される。

プリトヴィツェ湖群国立公園
夢を壊して申し訳ないが8月のプリトヴィツェ湖群国立公園の一コマ。遊歩道から転げ落ちる人が出そう。

私の経験上、前日予約でも人気のエントランス1のチケットは午後3時入場みたいなものしか残っていなかったので、希望通りの時間に入場したいなら、念の為一週間前などに買っておくと安心だ。

そこで、多くのサイトで紹介されているのが、こちらのプリトヴィツェ湖群国立公園公式、オンラインチケット予約サイト:Plitvice Lakes National Park | Plitvice Lakes National Park

もちろん、公式サイトで買ってもいいんだけど、問題は一度買っちゃうとキャンセルできないこと。万が一雨予報になったりしたら辛いので、できればキャンセル可能なチケットがいいじゃない?

そこで活躍するのが、バスの項目でも触れたGet Your Guideだ。

なんとこのサイト、公式サイトと全く同じ料金でチケットが買え、しかも前日までキャンセル無料。サイトの使い勝手もいいし、いざというときキャンセルできるなら、絶対こっちがおすすめ!(PR案件じゃないですよ!)。詳細はこちら!

Q4 チケットの予約時間から遅刻したら入場できないの?

ということで、バスも入場券もGet Your Guideでらくらく買ったものの、一つ不安があった。私のバスは朝6:30発。移動時間の目安は2時間半とある。となると、到着が9時なので、9時の入場券を買ったのだが(その次となると10時になってしまい、入口でぼんやり1時間待つことのいやだし)、もし渋滞などで到着が遅れたら、もう入れなくなるのだろうか…?

こちらもググっても答えが見つからず、仕方なくGet Your Guideのカスタマーサポートに問い合わせてみた。それによると、「バウチャーに書かれた1時間過ぎるまでは入場可能」とのアンサーが!

ということで、1時間以上バスが遅れない限り入場できそう。私は運良くぴったり9時にエントランス1に到着し、窓口の人から「グレート!」と褒められたくらいのオンタイムな優良客であった。

Q5 見学ルートは変更できないの?

さて、プリトヴィツェ湖群国立公園にエントランス1から入場すると、こんなルート案内が出てくる。

下湖満喫して短期間か、ちらっと上湖までいってそこそこ楽しむか、がっつり両方の湖を楽しむか、みたいな提案であり、2時間から8時間程度まで4つのコースが紹介されている。

私は帰りのバスの時間も5時間後だし、Cの4ー6時間コースを歩くことにして出発。

しかし、朝早いうちはまだ良かったが、時間が経つに連れて混雑が激しさを増していき、滝の前まで行くのに行列に並ぶ、みたいなシーンにも遭遇し、普通に歩けば4時間もかからなそうなコースだったが、「これはひょっとしたら帰りのバスに間に合わないかも…」と不安になってきた。

途中遊覧船で移動するのだが、これに乗るのに1時間待つケースもあるらしい(私は待ち時間25分ほどで無事乗船)

ということで、Cのコースを引き返して、Google Mapを見ながらエントランス2へ向かおうと踵を返したところ、係員に「逆走しちゃだめ!」と怒られてしまった。そう、プリトヴィツェ湖群国立公園は、基本はルートどおりに歩かなければいけないのだ。

ちなみにプリトヴィツェ湖群国立公園公式アプリが現在地を表示できて便利なので利用していたのだが、そのアプリも決められたルート以外は一切ガイドしてくれない作りになっていた。

私は「あまりに公園が混んでいて帰りのバスに間に合わないかもしれないから、Cコースの最後の方をスキップしてエントランス2のほうに抜けたい」と係員に訴えたところ、「この先の2つの滝を超えたところでKコースの看板があるから、そっちに曲がってもいい」というお許しをいただいた。

わかりにくいが赤字がアプリでも教えてくれない抜け道ルート。こういうのは許してくれるっぽい。逆走はNG。

ということで「見学ルートは変更できないか」という問いに関しては概ねイエスといっていい。ただ、場所により選択肢がある、というぐらいか(しかしアプリや看板等には一切情報がないので、自力で係員に相談するしかない)。

Q6 入ったエントランスから出ないといけないの?

そして、アプリや看板のルート案内の問題点は、基本は入ったエントランスから出るルートになっていることだ。ただ、私は時間的にエントランス1まで戻る余裕がないし、そもそもバスはエントランス2の近くから出発するし(もちろんエントランス1にも止まってくれるだろうが集合時間とかいまいちわかりにくいし、バウチャーにエントランス1のバス乗り場も明記されていなかったので始発地点から乗りたかった)、帰りはエントランス2から出たかったのだ。

こちらもググってもわからなかったので、普通に係員に聞いた。

安心してください!どっちのエントランスからも出れます!

ということで、初めてのクロアチア、初めてのプリトヴィツェ湖群国立公園。IT業界25年選手の私がネットを駆使しても見つけられなかった(あるいは見つけるのが難しかった)6つの疑問についてレポートしてみた。

これは2024年8月時点の情報なので、今後アップデートがあるかもしれないが、ひとまずは最新版。グーグル先生が検索にひっかけてくれて、多くの人の役に立ちますように。

ただ、8月のプリトヴィツェ、私が行ったときは気温33度かつ激混みだったので、個人的にはこの季節は避けたほうが……。

プリトヴィッツェ
透明度が高いのでお魚がばっちり見える

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つい2−3年前まで1ユーロ130円だったのに、最近じゃ170円ってどういうこと? こんな円安じゃ大好きなヨーロッパに行けないじゃないの!……とお嘆きのあなた。

安心してください! 今世紀最悪の円安の今でも、まだまだ安く楽しめるヨーロッパがあるんです。

それが、日本人にはヨーグルトでおなじみの南東欧ブルガリア。EU内でも特に物価が安いことで知られており、2024年3月からはシェンゲン協定にも加入し、ヨーロッパ間の移動のハードルもぐっと下がったばかりである。

中でも私のおすすめは一等地のバストイレ付宿が一泊3000円くらいで見つかる山間の小さな街、バンスコ。夏は写真のように比較的落ち着いた雰囲気だが、冬ともなれば、ヨーロッパ中からスキー客が殺到するという山岳リゾートでもある。

でもスキーシーズン以外は人いないんでしょ? と思ったそこのあなた。

実はこの街、こう見えて、いまやヨーロッパ屈指のデジタルノマドの聖地。世界中のリモートワーカーが集まっており、ブルガリアの奥地の小さな街にもかかわらず、普通に英語が通じてしまうインターナショナルシティだったりするのだ。ちなみに毎年ノマドフェスティバルも開催している。

周囲を囲む山々がもたらす美味しい水、美味しい空気、申し分のない治安、ちょっと足を伸ばせば簡単に楽しめるハイキングや温泉など、魅力もいっぱい。これで物価が安いとくれば、ノマド民も住み着きたくなるというもの。

それでは、この街を旅する人に向けて街の楽しみ方とブルガリアの首都ソフィアからのアクセスなどの基本情報をお伝えしていこう。

・楽しみ方その1:街歩きと建築鑑賞

何はともあれ、景観そのものがとにかくかわいい。

窓に凝った装飾があしらわれた独特の石造りの低層建築が連なり、のどかなヨーロッパの田舎町そのもの。

こんなに可愛い建物なのに、英語の説明では、「the fortified houses in Bansko」(バンスコの要塞化された家)とある。確かによく見ると窓に鉄格子があって要塞っぽい。そしていかにも頑丈そうである。なぜ要塞化しなければならなかったのか…。その歴史が気になる。

観光スポットのひとつは、街の中心にある、塔が目印の聖トリニティ教会(Holy Trinity Church)。

シンプルな外観とは裏腹に教会内部のインテリアは重厚で、日本ではあまり馴染みのない東方正教会の独特の世界観を堪能できる。

美しい教会内部にうっとり

個人的に楽しかったのが、この教会に隣接するネオフィット・リルスキー(Neofit Rilski)のハウス・ミュージアム。ネオフィット・リルスキーとは、18世紀〜19世紀のブルガリア民族復興期の著名な啓蒙家、修道士、教師で、ブルガリア初の百科事典編纂者でもあるという偉人。このミュージアムは彼が1881年に亡くなるまで暮らした家をそのまま公開したものだ。

住居は2階建てで、家族の暮らす部屋や台所のほか。修道院の学校も兼ねていたよう。

この風情、かわいい!真似したい!

こういう民族調のインテリアや民芸品が大好物なので、調度品やテキスタイルに興味しんしん。ネオフィット・リルスキーの邸宅はバンスコの典型的な要塞建築とのことなので、街を彩る独特の建物の魅力をより深く知りたい人にもおすすめ。

・楽しみ方その2:近隣の温泉へいく

とはいえ、バンスコの街は30分も歩けば見終わってしまうので、他になにかしたい!という人は、バスなどで近隣の温泉へ。何しろこのあたりは有名な温泉地がそこかしこにあるのだ。トリニティ教会の真向かいにあるBansko Visitor Information Centreに行けば、温泉地行きのバスの時刻表もチェックできる。

Dobrinishteは近隣の大きな温泉街。

しかし、結論から言うと、バスの便は頻繁とはいえないし、温泉街についてからも結構歩きそうなので、私は諦めてタクシーで一番近そうな温泉に直接行ってみた。

ちなみにバンスコでタクシーを呼ぶのはなかなか難易度が高く、まず言語の壁があるし、何しろUberみたいな世界標準のタクシーアプリもない。現地の宿で教わったのは、Taxistrarsというヘボい現地仕様のアプリである。

このアプリはヘボいなりにまぁまぁ使えたし、このアプリ以外では誰かに車を呼んでもらうしかなさそうなので、とりあえずバンスコに行く人はダウンロードしておくといいのではないでしょうか。

結局私が行ったのは、バンスコ中心部から8kmほど(タクシーで10分程度)のAlpha Spa & Pool Dobrinishte。

プールじゃねえか!

……というツッコミは覚悟でご紹介しました。はい、ほとんどプールです。でもちゃんとお湯なんですよ!入場料は大人18レフほど(日本円で1500円程度、これはちょっと現地物価から考えると高め)。中にはレストランやバーなどもある。

この日は天気もいまいちだったので人もまばら。でもDJブースみたいなものもあったので、夏はそれなりにパリピが集まるホットな場所なのかも。

バンスコの中心部からはタクシーも10レクぐらい(900円くらい)だったので、わりと気軽に行ける。健脚なら歩いても行けそうだけど、歩道がない道路を行くので危ないかも。

・楽しみ方その3:美味しいものを食べる

バンスコに限らず、食は旅の最大の楽しみの一つ。ここ、バンスコの食事もとても美味しいのでぜひいろいろ食べてほしい。お値段もお手頃だ。

街を歩いているとよく見かけるこの鍋のサインがバンスコの名物料理のひとつ、Kavarma(カヴァルマ)。

野菜や肉をスパイスで煮込んだ土鍋料理でこの看板があるレストランならどこでも味わえる。私はベタだが、トリニティ教会近くのブルガリア伝統料理を出すレストラン(メハナ)Obetsanova mehanaで味わってみた。

このレストランは、料理もさることながら店内がとてもディープな雰囲気で、ブルガリアに来たー!!と思えるのでおすすめ。

メハナ内部、この共産圏感がすごい。
こういう内装、まず日本にはあるまい。
これがバンスコ名物土鍋の煮込み、KAVARMA

民族音楽を奏でるバンドが回ってきたりして、観光気分も盛り上がる。頼んだカヴァルマも美味しかった。付け合せにライスを頼んで一緒にいただくと日本人歓喜の味になるので、ぜひごはんのおかずにしていただきたい。

ちなみに、毎週土曜日には、このあたりでマーケットも開かれ、乾物やはちみつなどが買えるので、タイミングあえばぜひチラ見を。日本では高級な乾燥ポルチーニなども激安で売っていたので私はお土産にどっさり買い込んだ。

個人的には、あちこち観光するというよりは、3−4泊して、どこかのコワーキングスペースにドロップインしたり(驚くほどすぐに友達ができるので激しくおすすめ。私は1日行っただけなのにその夜のコワーキングメンバー向けのBBQに誘ってもらえた)、カフェやレストランでのんびりしたりしつつ、1日は街歩き、1日は温泉、1日はハイキング、みたいな過ごし方がおすすめ。とにかく風景が美しいのでただ滞在するだけで心癒される、そんな旅先である。

・バンスコまでの行き方

最後に、アクセスについて説明を。こんな山奥、どうやって行くのよ?と不安になるかもしれないが、実はソフィアの空港や市内から直通バスが出ていて、オンライン予約もできるので行く難易度は高くない。

このサイトで、場所を選んで予約すればOK。

私は行きはソフィア空港から直接行ったのだが、バスは本来、スキー場のゴンドラ乗り場あたりにつくはずが、同乗していた人たちは口々に自分の宿名を言い、運転手さんはちゃんとその前まで連れていっていた。私もおそるおそる自分の宿を伝えたが、ちゃんと宿の前まで車をつけてくれた。夜に到着だったのでこれはとても助かった。

ただし、バンスコからソフィアまでのバスはわりとドライに全員同じバス停で降ろされるみたいなので期待しないように。

バンスコのバス停はやたら豪華な建物(ただしボロい)。バス停の場所はこちら

 

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