Now Reading
ザグレブから日帰りでいける田舎町、サモボル。名物ケーキ以外の楽しみ方と行き方解説。

ザグレブから日帰りでいける田舎町、サモボル。名物ケーキ以外の楽しみ方と行き方解説。

サモボル城から旧市街を見下ろす。

クロアチアの首都、ザグレブは日曜日ともなるとありとあらゆるお店がクローズしてしまい、正直何もやることがない…という事態に陥りがち。

そんなときは、名物ケーキ、クレムシュニテで有名な近郊の田舎町サモボルへ日帰りトリップはいかがだろうか? ありがたいことに、有名店のカフェも年中無休。日曜日も多くの人で賑わっているのだ。

なお、ザグレブからサモボルへの行き方については結構苦労したので、記事の最後で詳細お伝えします。まずはこの町で絶対やりたいことからご紹介。

・ぷるふわの名物ケーキ「クレムシュニテ」を有名店で味わう

わざわざこのためだけに来る人多数の町の名物ケーキを食べるのは、絶対に外せないアクティビティ。ありえないくらいふわふわのカスタードクリーム味のケーキは、甘すぎずくどすぎないので、我ら日本人の胃にも難なくフィット

クレムシュニテ

そのおいしさについては別記事でたっぷり紹介したので、詳しくはこちらで!

・サモボル城へのプチ登山を楽しむ

クレムシュニテが味わえるカフェがあるのは、町の中心部「トミスラブ王広場」。

サモボルの中心地

正直、上の写真に写っているのがすべて、くらいの小ささなので、おやつを食べてしまったとは、特に何もすることがない…かもしれない。だったら、腹ごなしに、近くにあるサモボル城でショートハイクはいかがだろうか?

サモボル城は、トミスラブ王広場から徒歩で約20分程度、さらに登ること15分程度で到着する中世の山城で、町を一望できる眺望も人気のスポット。Google Mapを手がかりに、まずは川沿いをのんびりと山に向かって歩いてみよう。

レトロな木橋もフォトジェニックな、サモボルの川沿いの風景。
ザグレブとは全く違う、低層の建築が並び、いかにもヨーロッパの田舎町といった風景。

ここで一点注意なのだが、Google Mapの指示どおりに行くと、登山口の入口が、写真の小さな教会あたりを指定される。

St.Michael教会。見た目はかわいくてフォトジェニックだけど。

ここから山道に入ると、最初にむちゃくちゃ急勾配の坂道を登らされて心が折れがち。登頂後に気づいたのだが、この駐車場のあたりから登るほうがずっと簡単そうだったので、体力に自身がない人は、ここからどうぞ。くれぐれもGoogle Mapを信じすぎないように。

さて、山に一歩は入ればこんな感じ。

サモボル城の登山道
かわいい山のくせにしっかり登山道っぽい。

ザグレブでいささか都会疲れしていた身としては、緑いっぱいの風景にとても癒やされる。ちなみに登山の難易度だが、さすがにサンダルだとちょっときついかな、程度の印象。スニーカーなど歩きやすい靴でいけば普通の体力がある人なら難なくクリアできるだろう。実際、お城のまわりでは子どもも含む家族がのんびりピクニックを楽しんでいたりした。

サモボル城の門
門が見えてきた!

事前調査では「廃墟」などと書いてあったりしたが、これだけ残っていればすばらしいんでは? と実際に訪れるとその立派さにびっくり。廃墟というより立派な遺跡である。日本の山城なんて「堀の跡」しか残っていないところばかりでしょ。

赤いレンガが残っている!

1260年頃、当時ハンガリーと敵対していたチェコ王の支持者によって築かれたというサモボル城。その後、ハンガリー・クロアチア王家によって奪われたものの、15世紀にはハプスブルク家の家臣だった貴族の手にわたり、かと思えば16世紀には…と、多くの王や貴族が代わる代わるオーナーになってきた複雑すぎる歴史を持つ城。ついには18世紀末には打ち捨てられ、ご覧のような見た目に。

1902年にサモボル市が、前所有者である貴族からこの城を買い取って現在に至る。
あ、これは日本の城にもある「狭間(さま)」というやつか? 敵に向かって銃とか槍とかで攻撃するための穴。

遺跡ファンは意外とちゃんと残っている建築の細部を愛でたりしてもいいだろうが、やはりハイライトは城から見下ろすサモボルの絶景だ。

山側のサモボル。
サモボル城から旧市街を見下ろす。
城の窓からはサモボルの中心地側を。

なかなかの絶景も楽しめて、この土地の複雑な歴史にも思いを馳せられるお手軽ハイキングコース。なかなか良かった。

ちなみに、行きはGoogle Mapの案内に従って味気ない道路沿いを歩いてしまったが、帰りは冒頭で述べた駐車場側から出て、のんびりと小川沿いを歩いて町へ。

このあたりは大きな公園になっており、のんびりくつろぐ地元の人達の姿もちらほら。

夏はプールもあって楽しそう!この日は37度くらいあったので泳ぎたかった。

なお、小川沿いを歩きながら、後ろを振り返ったら、たったいま登ってきたサモボル城が見えた。

「ありゃ、意外と山の入口あたりに建てたのね…」というのが正直な感想。日本人なら絶対山の頂上に建てるぞ、根性が足らん!?

・ザグレブからサモボルへの行き方解説、2人以上ならタクシーもあり!

さて、最後にサモボルへの行き方について解説しよう。ガイドブックにも「サモボルへはザグレブからバスが1時間に1−3本出ている」と書かれていたし、バスで行った人のブログを見ても、バスは頻繁に出ているとある。

しかし、現地に着いてからGoogle Map上で検索してもバスルートが案内されない。まぁ正直Google Mapは英語圏以外では万能ではない、と今回身にしみたわけだけど、とにかくこれといった確かな情報(たとえば時刻表とか料金など)がネットではうまく見つけられず、見つかったとしても情報が古かった。

わざわざザグレブのバスターミナル(中心部から徒歩で20分くらい)まで行って直接窓口で聞くというのも正直面倒くさかったので、試しにBoltというタクシーアプリで料金を調べたところ、ザグレブからサモボルまで片道17ユーロくらいという見積もりが。

See Also

ちょ…20kmぐらい走ってくれて2,700円程度って安くない!?

今回はたまたま現地で会った友人2人と行く予定だったので、3人で割れば片道900円くらいである。ということで今回はバスを止めて3人でタクシーで向かった。サモボルのバス停は中心部から遠いけれど、車ならびゅーっとお目当てのカフェの前までいけて快適すぎた。個人的には2人以上ならタクシーで行ったほうがいいんではないかと思う。

サモボルの中心部にあった気になる建築。

ただ、意外な落とし穴があり、ザグレブからサモボルへのタクシーはばんばん見つかったが、サモボルからザグレブに帰ろうとBoltを開いてみたら、タクシーが一切見当たらないという事態に。

この日は夜の便でザグレブを発つ予定だったので、サモボルで足止めを食うのは非常にまずい。帰りはバスで帰ったほうがいいと思ったが何しろ検索では情報がヒットしないので、困り果ててカフェの店員さんに聞いてみた。

正直、自家用車で来る人ばかりの町なので、「え? バス…?」と最初は困惑されてしまったが、いろいろ調べてくれて、ついにバスの時刻表をゲット! しかし、がっつりクロアチア語である。現地の情報は現地の言葉で検索しないとヒットしないという教えを得ました…。

こちらがその時刻表である。

Radni danというのが平日、Subotaが土曜日、Nedjelja i blagdaniが日曜・祝日だ。Polasci izは「出発地」の意味。これで見ると、日曜日は14:30のサモボル発を逃すと夜までバスが来ない。この時点で13時ぐらいだったのでひやっとしたが、まだ間に合うタイミングで助かった〜。ガイドブック等にはしれっと「バスは頻繁に出ている」などと書いてあるが、それは平日だけなので要注意!

ちなみに、バス停に向かおうとした瞬間にBoltがタクシーをキャッチしたので、結局我々は帰りもさくっと移動したんだけどね。

<関連記事>

ふわふわプリン味が大好き! クロアチア・ザグレブ近郊の村サモボルの名物ケーキ、クレムシュニテ【世界郷土菓子紀行】

ググっても見つけられなかった、プリトヴィツェ湖群国立公園への行き方や回り方、チケット入手法など6つのお役立ちガイド。

クロアチアの記事一覧

What's Your Reaction?
Excited
0
Happy
0
In Love
0
Not Sure
0
Silly
0
Scroll To Top