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ドロミテへハイキング旅行ならどこに泊まるべき? 選んでよかった、かわいい村をご紹介。

ドロミテへハイキング旅行ならどこに泊まるべき? 選んでよかった、かわいい村をご紹介。

フィエ・アッロ・シーリアル

行くのがものすごく大変そうな、ヨーロッパアルプスの至宝、ドロミテ。実は女ひとり旅でも簡単に行けて、しかも公共交通機関だけでも十分楽しめる、ということを綴った一連の記事が意外と読まれているので、調子に乗ってまだまだ書く。

■宿泊地選びは、何を見たいかを先に決めるべし

イタリアのドロミテ・トレッキング、女ひとりで公共交通機関だけで行けますか?」という記事にも書いたけど、ドロミテと呼ばれるエリアは実はむちゃくちゃ広く、どこに泊まるか考える場合は、まずどこに行きたいのか、主要目的地を決める必要がある。日本アルプスでいえば、上高地に行きたいのか、立山なのかによって宿泊地が変わるのと同じである。

ドロミテで有名なスポットといえば、チンクエトッリ(3つの頂、という意味)や、アルペ・ディ・シウジ(シウージ高原/ Alpe di Siusi)、そして絶景スポット、カレッツァ湖などが挙がる。

ドロミテ屈指の絶景スポット、カレッツァ湖
ドロミテ屈指の絶景スポット、カレッツァ湖

チンクエトッリは、ドロミテでいうと東側エリアなので、宿泊地は東の玄関口と言われるコルティナ・ダンペッツォ付近を選ぶのがいいだろう。しかし私が行きたかったのは後のふたつ、アルペ・ディ・シウジやカレッツァ湖だったので。西の玄関口、ボルツァーノあたりのほうが都合がいい。

このあたりはネットでググるだけで簡単に得られる情報である。

しかし、だ。

問題はボルツァーノあたりという抽出条件では、まだまだ広すぎることなのだ。

■ ドロミテの西の玄関口、ボルツァーノに泊まるのはアリか?

ボルツァーノという町は、人口約11万人程度のイタリア北東部にある中都市。ヴェローナから鉄道で1時間半程度で着くので、ミラノやベネチアからでも片道2−3時間といった感じで、アクセスもそれほど悪くない。

ボルツァーノ
ボルツァーノのまちなかの風景

街はそこそこ大きく、オーストリア国境付近ということで歴史的にもドイツ系住民が多く住んでおり、イタリアの都市とはいえど、建築などはまるっきりドイツ風である。そのあたりがユニークだし、ここを拠点にドロミテの各名所へのバスもバンバン出ているので、ハイキング旅行の拠点にするのは悪くないかもしれないが……いかんせん、ちょっと都会すぎるんである。

ボルツァーノ
ボルツァーノの現代美術館

都会と言っても大都会ではないので、見どころもほとんどなく、強いて挙げれば、ボルツァーノ県立考古学博物館(South Tyrol Museum of Archaeology)とMuseionという現代アートの小さな美術館ぐらいである。あとは、勝利の記念碑(Bolzano Victory Monument)というのも見どころの一つらしいが、正直ただの門という印象しかなかった。

ということで、せっかく自然を愛でにこんなところまで来たのに、わざわざこの中途半端な都会にステイしなくてもいいかな……というのが正直な感想だ。

ただし、カレッツァ湖だけ見たいならボルツァーノ泊は全然あり。何しろこの町からバスで40分くらいなのだ。

■ ドロミテにいる実感が持てて、かつそこそこ便利な田舎町とは?

できるだけ自然豊かな場所にステイしたかった私がやったのは、ホテル予約サイトで、エリアを「シウージ高原/ Alpe di Siusi」で検索、出てきた適当な宿を選ぶことだった。しかし、ここでもまた落とし穴があったのである。

それは、シウージ高原でもまだまだ抽出範囲が広すぎるということ。どんだけデカいのよドロミテ!

シウージ高原
シウージ高原の風景。葉祥明の絵みたいですな。

あとから知ったのだが、シウージ高原の中に泊まろうとするとホテルの選択肢はほんのわずかしかない。当たり前だが、基本的には広大な草原地帯で、その景観がウリなんだから、建物なんかバンバン建てるはずもないのだ。

ゆえにシウージ高原を抽出条件にしてホテルを探すと、そこへのアクセスがいい近隣の村々がレコメンドされるのである。シウージ高原へは、バスやケーブルカーを乗り継がないと到達できない距離である。

アテが外れたものの、なりゆきで偶然泊まった宿泊地が、これから紹介するフィエ・アッロ・シーリアル(Fie allo Sciliar ⇒地図)という小さな村。

フィエ・アッロ・シーリアル

見て!この理想的な景色!ドロミテの山どーん! アルプスの少女ハイジみたいなかわいい建物バーン!

しかもこの村にはVöls, Kreisverkehrというバス停がありボルツァーノから夏は30分おきくらいバスがばんばん出ていて、シウージ高原ほかセチェーダ山など人気観光地へのアクセスも至便。ホテルやB&Bがたくさんあるので、レストランやカフェも多く、立派なスーパーマーケットもあり、観光案内所も充実。

この素朴な見た目ながら、なかなかやる子なのである。

観光案内所
バス停の前にある観光案内所。英語OKで、ハイキングルートなどを豊富なパンフレットともに案内してくれる。
 
イタリアだが、完全にドイツな風景。人々の話す言葉も看板もドイツ語である。このあたりの歴史は深掘りすると色々悲しい。
町の中心部からちょっと丘を上がったところにある教会。

徒歩15分くらいで端から端まで歩けるほどの小さな村だが、小高い丘に登れば絶景スポットとして地元民に人気の小さな教会もあり、夕暮れ時は、犬の散歩がてら、赤く染まるドロミテの山を眺めに来る人多数。

このベンチに座ってのんびり夕日を眺めるのが最高。

ちなみにNHKでも特集されたドロミテでしか見られない山が赤く染まる怪奇現象「エンロ・サディラ」は、この地に来たなら体験しておきたいことの一つ。

残念ながら真っ赤とまではいかなかったけど(オーロラのごとく、おいそれとは現れないっぽい)、まぁまぁ赤く染まった山を拝むことはできた。

エンロ・サディラ
エンロ・サディラ…になりかけ?

観光案内所で話を聞くと、この村を拠点にしたハイキングルートも多数あり、湖や古城などのウォッチングも楽しめるそうだ。わざわざシウージ高原までえっちらおっちら行かなくても似たような体験はできたかもしれないと思っている。

教会への道すがら出会ったヤギさんたち

バスに乗ってたっかいケーブルカー料金を払い、混雑する山を歩くよりも、ずっと穴場で楽しそうなフィエ・アッロ・シーリアル付近でのハイキング。次の機会があれば挑戦してみたい。

■ 泊まるべきB&Bはここ!

そして、何と言ってもこの村でのステイを忘れられないものにしてくれたのが、最高すぎるB&B、Hubertusである。

Hubertus

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町の中心にあり、いかにも山小屋といった風情もいい。バス停からも3分くらい。すぐ近くにスーパーマーケットやレストランも有り、キッチンを貸してくれるので自炊もできる。

仕事しているのが少し悲しい…。

私が泊まった部屋は、ご覧の通りのマウンテンビューで最高。二人用の部屋を一人で使わせてくれたので広々。ベランダもあり、スーパーで買ってきたビール片手にのんびり風に当たったりもできる。

何より宿のご家族がとにかく親切でフレンドリーなのが良かった。みな英語が話せるので、日本びいきというまだ10代の娘さんとおしゃべりしたのもいい思い出。

そして、朝ごはんが、すごく美味しいのだ。

朝食は希望すれば外で取ることも可能。

やきたてのパンやケーキが並び、
ハムやチーズ、果物なども取り放題。

卵はオムレツや目玉焼きなどをチョイスでき、あつあつでサーブしてくれる。

実は普通に泊まると一泊一部屋4万円くらいする、そこそこ高級なB&Bなのだが、私は直前のキャンセル枠をゲットし一泊90ユーロ程度で泊まる事ができた。予約サイト等でぜひチャンスを狙ってみてほしい。

ということで、個人的にドロミテ旅行のおすすめはこのフィエ・アッロ・シーリアルに決まり!

<関連リンク>

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