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標高2518m、イタリア・ドロミテの超名所セチェーダ山に登ってきました(ケーブルカーで)

標高2518m、イタリア・ドロミテの超名所セチェーダ山に登ってきました(ケーブルカーで)

イタリアの世界自然遺産ドロミテで、特に人気の場所のひとつが、標高2518mのセチェーダ山(Seceda)だ。ナイフのように鋭利に尖った大迫力のガイスラー峰群を一望できる絶景スポットである。

荒々しい岩肌が特徴的なドロミテの山々は、エリア内のどこからでも遠くに見ることが出来るが、せっかくここまで来たのなら、もっと間近で見たい、と思うのが人情というもの。東京タワーだって、六本木ヒルズから間近で見るとまた違った感動があるでしょ。

でも、ロッククライミングの経験もない私が、あんな岩山のてっぺんまで行けるはずがない…と写真だけ見て諦めていたが、現地近くの村の観光案内所で、誰でも簡単に登頂できることを発見。

詳しくは別原稿「イタリアのドロミテ・トレッキング、女ひとりで公共交通機関だけで行けますか?」に書いたが、ボルツァーノという鉄道駅からバスとケーブルカーで女や子どもでもさくっと行けるのである。

ということで、実際に行った私が、その絶景やおすすめのランチスポット、見た目のインパクトがすごいチロルの郷土料理などを紹介します。写真載せすぎぐらい載せているので、ぜひ最後までお楽しみ下さい。

・ ケーブルカーの終点からセチェーダ山頂まではなんと徒歩10分

バス停からセチェーダ山頂まではケーブルカーを2回乗り換えて約20分。

往復39.5ユーロという衝撃の価格だが、ディズニーランドのチケットだと思って投資しよう。
いよいよあの岩山エリアに入って参りました。

ケーブルカーの山頂駅には、レストランなども完備。ここでうっかり何か食べたくなるかもしれないが、もっとおすすめの絶景レストランがあるので、ここはぐっとこらえて、まずは絶景スポットに行ってみよう。

ケーブルカーの駅の裏に、丁寧に絶景スポットまであと10分だよ〜と教えてくれる看板がある。なだらかな斜面に沿って設けられた歩きやすい遊歩道を少し登れば、あっという間に山頂である。

山頂にどーんとキリスト像。

足首までカバーするガッチリとした登山靴に、雨具にライト、行動食、水2リットル、防寒着まで入れたリュックを抱えてきた私、完全に装備過剰。ここを起点に山を下るルートを取るなどガチ登山組じゃない限り、軽装で十分だったかもしれない。

・ セチェーダ山頂で楽しめる風景いろいろ

さて、ここからほ、ほぼフォトギャラリー。山頂付近をうろうろして捉えた風景をシェア。

遠くから眺めていたときは桁違いの迫力の岩山群
見る方向を変えると、少し優しい風景になる
整備された遊歩道をのんびり歩く。
かわいいお花と荒々しい岩のコラボ
ほぼ負荷の高い運動なしで厳しい岩山にここまで接近できた!

元気な人達は、上の写真の岩山のてっぺんまでよじ登っていたが(さすがにその場合は登山靴が必須だろう)、私はこの眺めだけで満足したので、のんびり山を下ってみることに。

・絶景レストランで味わう、衝撃の「チロル風餃子」

岩山から目をそらして下を見れば、アルプスの少女ハイジが駆け出してきそうな、のどかな風景が広がっている。

整備された遊歩道をぶらぶらと下っていくと、何やら人だかりのある建物があるではないか。

なんか人がいっぱいいるぞ。

人だかりの正体は、山の上のレストラン、Baita Sofie Hutteである。

ここはテラス席や、外に設けられた青空シートからドロミテの絶景を楽しみながら食事が出来る贅沢なスポット

何この天国感…!

ガチ登山服で来たのがアホらしくなるほどのリゾート感。こんなところで午後カクテル飲みながらのんびりすごすなんて貴族か。

しかし、この青空シートは大人気らしく、お昼時はほぼ着席が不可能だったので、私はひとりでテラス席へ。

まずはかけつけ一杯。この地方はほぼドイツなので、ビールが美味しい。メニューは、豪華な肉のステーキやパスタやラビオリなどが並び、イタリアンとドイツの混在といった印象。

そんな中、私の目を引いたのは、こちらのメニューの上にある、南チロル風餃子(South Tyrolian dumplings)である。

味はほうれん草とビートルート、チーズの3つの種類とのこと。餃子の皮に3種類の餡が包まれた、きっとポーランドで食べたピエロギみたいな餃子なんだろうなと想像し、せっかくならば郷土料理を、ということでオーダーしてみた。

すると……。

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なんか想像してたものと全く違うもんが来たーーー!!!

これをdumplingって英訳するのどうなのよ、これは餃子じゃなくて団子でしょう!と思ったけど、団子も英語ではdumplingだったのね…。

断面図

ひとくち食べてみると、野菜と小麦粉をこねて茹でました、といった味。長野のおやきでも思うけど、山岳地帯の料理って主原料が粉と野菜になりがちだ。

後でググッてみれば、これはカネーデルリという南チロル地方の郷土料理。固くなったパンを美味しく食べるために生まれたレシピで、辻調理師専門学校のサイトには「入れる材料に決まりはないので、好きなものを加えて団子状にすれば出来上がりです」とある。シンプルすぎる…!

でもまあ、食べてみると、独特のふんわり食感は悪くない。パンをまるめて茹でただけでこんなにふわふわになるなんて不思議である。

パンといえば、食事に添えられたパンも日本では見ない珍しいタイプで美味しかった。特に薄くてパリパリの左側のパン。

これだけでお腹いっぱいになりそうな量が供された

なんだかんだで美味しくいただき、ビール片手に絶景を愛でる癒やしのひとときを満喫。

あとで地元のスーパーに行ったら普通に売ってた。
自転車でここまで来た猛者ども。
レストラン近くには放牧された牛も。

食後は少し坂を登ってケーブルカーの山頂駅へ。滞在時間は2時間くらいだっただろうか。
体への負担もほぼなく、手軽に絶景が楽しめるいい山でした。これならもう一山いける!と次に向かった先については、別の原稿で改めて。

今度はレストランの青空シートを予約して、友人たちとわいわい来たいなぁ。

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