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フィレンツェ観光モデルコース、丘の上で優雅な宮殿と絶景に癒やされる1日編。

フィレンツェ観光モデルコース、丘の上で優雅な宮殿と絶景に癒やされる1日編。

ボーボリ庭園

はじめてのフィレンツェなら、王道の観光コースは、ドゥオーモ周辺で大聖堂や美術館などを徒歩でめぐるプランだろう(参考:初めてのフィレンツェ観光モデルコース、ドゥオーモ中心で丸1日編。)。

ドゥオーモ
主にこのドゥオーモの周りの名所を巡るだけで1日めは潰れます。

王道プランでも十分満足度は高いのだが、川を渡った丘の上にもまた、見逃すには惜しすぎる名所が点在する。茶色い中心部とはがらりと印象も変わり緑豊かなエリアなので、歩き回ってくたびれた翌日に、ほっと安らぐのにうってつけだ。

ということで、今回はフィレンツェ観光、絶景編。とはいえ、芸術の都ならでのアートもわんさかあるので、そちらもお見逃しなく!

ピッティ宮殿中心の観光モデルコース(2日目)

【1】ミケランジェロ広場 ⇒ 【2】ボーボリ庭園 ⇒ 【3】ピッティ宮殿 ⇒【4】川沿いのレストランでフィレンツェ名物の肉!

【1】ミケランジェロ広場

ドゥオーモ側からアルノ川を渡った丘の上にある展望スポット、ミケランジェロ広場(地図)。ダヴィデ像のレプリカがあることからミケランジェロ広場と呼ばれ親しまれている。

ミケランジェロ広場

ま、このダヴィデ像は目印みたいなもので、多くの観光客はさっさと素通りし、眺望エリアへ一直線。
丘の上からドゥオーモ周辺の街の絶景が眺めるためだ。

ミケランジェロ広場
観光客でごった返す街を高見の見物
ミケランジェロ広場
ドゥオーモやヴェッキオ橋がばっちり見える!

もちろん観光のハイライトはドゥオーモの眺望なのだが、うしろを振り返って見れば……

ミケランジェロ広場

トスカーナの田舎町に迷い込んだみたいじゃありませんこと!? 
観光で疲れた体に沁み渡る、緑いっぱいの風景…。

ちなみにミケランジェロ広場への行き方だが、ドゥオーモあたりから歩いて来るのは坂もきついし距離もあるし正直かなり厳しい。

ガイドブックなどには「中心部からタクシーで10分!」などとサクッと書いてあるが、イタリアのタクシー事情、まじで厳しいんですよ…。Uberみたいなタクシーアプリが全く使えないので、タクシーを呼ぶのも、行き先を告げるのもイタリア語というハードルの高さ。

そんなリスクを犯すくらいならバスで行くのをおすすめ。「フィレンツェ バス 乗り方」で検索するといくらでもガイド情報が出てくるのでその通りにすれば難なく乗れる。ちなみに90分間有効で切符代は1.5ユーロだ。

ミケランジェロ広場は絶景スポットとはいえ、さすがに見物するのに1時間もいらないので(カフェもあるのでお茶したりしてのんびりしてもいいが)、90分間有効のバスチケットが時間切れになる前にさっさとボーボリ庭園に向かおう。

ミケランジェロ広場からボーボリ庭園までは直線距離1.5キロちょっとで、歩いても20分くらいなのだが、歩いて行くと、庭園の低地側に着いてしまうのがいただけない。

庭園内はちょっとした勾配のある丘なので、高い位置にある入り口から入ったほうが下り中心になって見物も楽。13番のバスに乗って「Petrarca Porta Romana」の停留所あたりから丘の上のロマーナ門側入り口を目指すのがおすすめだ。ミケランジェロ広場からの乗車時間は約9分とすぐ。

ちなみに、ボーボリ宮殿+ピッティ宮殿をたっぷり鑑賞すると4〜5時間かかるので、お腹が空いているならバス停付近でランチを食べておこう。

【2】ボーボリ庭園

ボーボリ庭園
ボーボリ庭園のロマーナ門側の入り口。全部で4つの入口があるが、こちらの門ならほぼ行列とは無縁だ。

ボーボリ庭園とは、宮廷建築家のニッコロ・ベリーコリ(イル・トリーボロ)がメディチ家のコジモ一世のために築造した広大な庭園。世界遺産「フィレンツェ歴史地区」の構成資産の一つ。

ピッティ宮殿の一部なのだが、一部というのはあまりにも広大で、公園だけ鑑賞するチケットもあるくらいの規模。

ボーボリ庭園
丘の上からの眺め。下の入口から入るとここを登らなきゃいけないのですよ……無理……。

ボーボリ庭園

ヨーロッパの宮廷の造園・造営のモデルとなったとも言われるイタリア式庭園はさすがの美しさ。貴重な彫刻作品や史跡もあるので、ゆっくり見るなら2時間ぐらいはかかるだろう。ちなみに広大な公園内に売店等はないので、水などを持参することをおすすめする。暑い日は熱中症になりそうだ…。

【3】ピッティ宮殿

さて、ボボリ庭園を下り切ると見えてくるのが、こちらのピッティ宮殿。裏側から入ると行列もなくて快適。

この宮殿、元はメディチ家のライバルだったピッティ家の邸宅だったが、後にコジモ一世が購入し改修された。2階はメディチ家が収集した美術品の数々が展示されているパラティーナ美術館となっており、ウフィツィ美術館とは違ったスタイルでアート鑑賞ができる。

ウフィツィは、普通の美術館と同じくひとつずつ作品が展示されていたが、ここはもう「置き場所がないからとりあえずまとめて置いておくね!」といった展示方法。壁が一面、絵で埋め尽くされているのだ。

この密度が高すぎる壁を前にすると、「一つひとつ鑑賞してたら何日かかるのよ! 」という気分になってしまうので、ついチラ見して素通りしたくなるのだが、乱暴に押し込められた絵画の中にはラファエロティツィアーノカラヴァッジョら巨匠の作品が紛れているからタチが悪い。

See Also
プルーヴェ自邸

ラファエロが描いた有名な絵でこの美術館屈指の人気作品『大公の聖母』、あやうく素通りするところだった。その他にもラファエロ作品がずらずらあるのでお見逃しなく。
『眠るアモール』
カラヴァッジョの『眠るアモール』。やたら艶めかしい男の子を描いた理由については山田五郎さんのYouTubeに詳しいです。必見。

ということで、展示方法にいささか問題(?)はあれど、見逃せない名画があちこちにあるので、この美術館をきちんと見るなら最低2時間は必要だろう。

かつてのメディチ家の生活の場でもあるので、豪華絢爛なインテリアや天井画なども見逃さないようにしたい。

ピッティ宮殿
華やかな宮廷の雰囲気も存分に味わいたい。

ちなみにチケットは、ウフィツィ美術館、ボーボリ庭園との共通券もある。全部行く予定ならならそちらの購入がおすすめだ。

Official ticketing page | Uffizi Galleries
※ウフィツィ美術館は超人気スポットなので、事前予約をしておいたほうがいい。

【4】川沿いのレストランでフィレンツェ名物の肉!

さて、ボボリ庭園&ピッティ宮殿でたっぷり半日潰したあとは、フィレンツェ名物の肉でも食べておきましょうか。
ピッティ宮殿からは徒歩でアルノ川まで行くことができるので、レストランも選び放題だ。

Ristorante Beccafico地図)はヴェッキオ橋からすぐの小道沿いにある雰囲気の良いトスカーナ料理店。

店の入口横に肉がどーん!

やわらか〜い赤身のステーキを食べやすくスライスしてポルチーニを添えた一品をいただく。とても美味しい。20ユーロくらいだったかな。
お店のホスピタリティーも、立地も雰囲気も良くていい店だった。

食後はぶらぶら、ヴェッキオ橋の夜景を眺めるのもいい。個人的には昼よりも夜が美しいと思った。

たまたまお祭りで花火に遭遇。

1日目はドゥオーモ周辺で王道名所をめぐり、2日目は丘の上でのんびり自然と風景と宮殿でアート。わりと大満足の旅のプランではないかと思う。

フィレンツェは意外と湿気が多く、6月末に行ってもかなりの暑さだったが、おいしいジェラート店があちこちにあるのでクールダウンも簡単にできますよ。

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