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約2000歳と言われるご神木、島最古の本殿、宝石の砂利…島後最強のパワースポット「玉若酢命神社」

約2000歳と言われるご神木、島最古の本殿、宝石の砂利…島後最強のパワースポット「玉若酢命神社」

隠岐諸島最大の島、島後。夕日の美しいローソク島、レースのカーテンが揺れるような壇鏡の滝など、ダイナミックな光景が楽しめるこの島には、神秘的な神社もいっぱい。もし島を訪れたら、必ず立ち寄りたいのが「玉若酢命神社(たまわかすみことじんじゃ)」です。

壮大な絶景がひろがる隠岐諸島最大の島、島後。そんな島だから神社もダイナミック!想像をかるがると超える見どころの多さです。ギターのご利益にはじまって、壮大なパワーストーン、約2000歳と言われるご神木、島最古の本殿、宝石の砂利…。まさに島最強といっていいパワースポット「玉若酢命神社(たまわかすみことじんじゃ)」へ、いざ。

鳥居の前からもうカワイイ 水木妖怪がお出迎え

鳥居の前には、こんなブロンズ像があります。水木しげるさんの妖怪です。撫でるとギターなどの弦楽器が上手になるそうですよ。

水木先生といえば、鳥取県・境港のご出身。彼の妖怪像がなぜ隠岐にあるかというと、水木先生が2007年に隠岐に来た際、島の中で自身のルーツを見つけられたから。隠岐にもゆかりがおありだったんですね。

その隣には、「トカゲ岩の石」と書かれた岩があります。

この岩質は、なんとこの隠岐のほかには南極大陸、アフリカのケニアでしか見られないというパワーストーン。参拝客はみんなこの岩を思いっきり撫でてパワーをいただいていくそうですよ。世界3箇所しか見られない地球規模の貴重さにあやかりたい!

さあ、「玉若酢命神社」の鳥居をくぐってみましょう。

茅葺き屋根の隋神門を通ると、樹齢がなんと約2000歳以上と言われる天然記念物の杉の巨木が見えてきます。

八百比丘尼が植えた? 樹齢約2000年と言われるご神木

約2000年といえば屋久島の縄文杉にも近づこうかという長寿。高さは30m、幹囲は11mという神々しい大きさです。伝説によれば、人魚の肉を食べて不老不死になった八百比丘尼(やおびくに)が、若狭(今の福井県)からやってきて植えた、とも。長い時間を過ごしていても、杉の表面はつやつやとして元気そうだから生命力に驚かされます。

一方で、この杉の根元に住み着いた大蛇が、お昼寝している間に八百杉がぐんぐん成長し、外に出られなくなってしまったという伝説も。そのために「私はなんと不甲斐ない…」と夜な夜な泣いているとか。うっかりものの大蛇が哀れなような、身近に感じて愛しいようなエピソードです。

出雲スタイルのしめ縄が印象的な「拝殿」へ 

さて、隠岐の「総社」として創建された「玉若酢命神社」。総社とは、その地の主な神様を集めて祀っている神社のこと。この神社をお参りすれば、集められたすべての神様にお参りできたことになるのだそうで、「全部回るの大変だよね」と思った昔の人のメンタルに親しみを感じます。

祀られているのは、島の開拓にかかわる神と考えられているタマワカスノミコト。ちなみに、“酢”とは“酒”のこと。酒づくりにも関わる神様なのかもしれません。

さすがは島根県の神社。出雲と同じく太いしめ縄が巻かれています。でも、ときおり出雲のしめ縄とは逆巻きにしている神社もあるとか。あえて逆にすることで、「何もかも出雲に従うわけではないぞ」という気骨の表れなのだそうです。

拝殿の後ろへ! 隠岐最古の「本殿」を見てみよう

「拝殿」の後ろにあるのが、隠岐造りの「本殿」です。隠岐にある神社の最古のもので、造営は寛政5年(1793)です。隠岐には100社もの社殿があるといい、春日神社は春日造、八幡さんは八幡造というように、本殿の建築は祀られる神によって違うとか。

ここはタマワカスノミコトという隠岐の神様が祀られていることから、この神社は「隠岐造り」。100社ある社殿の中でも「隠岐造り」は10社程度とレアな建築形式です。ちなみに「隠岐造り」は、屋根は出雲造り、ひさしは春日造、骨組みや間取りは伊勢の神明造りと、日本の3大建築のいいところを集めたスタイルなのだそうです。

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「本殿」を見れば神様の性別がわかる!?

屋根の上にちょこんと乗った「千木(ちぎ)」を見ると、祀られている神が男性か女性かわかるといいます。垂直に切られていれば男性神、水平に切られていれば女性神。また、丸太が奇数なら男性神、偶数なら女性神。この神社の主祭神はどちらでしょう? 答えは、男性神。タマワカスノミコトさまです。

一方、祀られている方は女性神となっているのに、神社は男性神を祀っている様式になっていることも。その逆もしかり。神様はときどきルーツを隠すために性別を変えることがあるそうで、そういう神社には秘密があるのかもしれません。ミステリアスで面白いですね。

おっとっと、宝石を踏んで歩いていた!? 

ぜひ、神社の敷地に敷き詰められた砂利にも注目を。これは「隠岐片麻岩(おきへんまがん)」と呼ばれる石で、2億5000万年前にできた隠岐の中で一番古い岩石なんだそう。しかも、ガーネットが含まれているのだとか。ガーネットといえば1月の誕生石。私たちは宝石を踏んでいたんですね。

お隣の「億岐家住宅・宝物殿」も見どころいっぱい!

茅葺き屋根と隠岐造りが特徴の国指定重要文化財「億岐家住宅・宝物殿」。駅鈴など貴重なものが展示されているほか、明治初期に80日間にわたって隠岐が松江藩の統治から独立した「隠岐騒動」にまつわる銃痕や刀傷も生々しく残っています。ぜひ合わせて訪れて、歴史ロマンを感じてください!

 

【「玉若酢命神社」へのアクセス】西郷港から車で5分

住所:島根県隠岐郡隠岐の島町下西713

 

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