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鎌倉の小町通りの反対側へ。フォスター卿が手がけた現代建築と絶品白玉、うつわを楽しむ穴場のプチ観光コース

更新:2017年11月16日
みきP

イギリスではナイトの称号を持つスター建築家で、ドキュメンタリー映画が日本でも公開されたノーマン・フォスター卿。実は鎌倉の住宅街の隅に彼が手がけた名建築を活用したミュージアムがあるのをご存知ですか? すぐ近くには行列のできる白玉のお店もあり、賑やかな小町通りとは違った鎌倉の魅力に触れられる、おすすめの観光コースなのです。喫茶を絡めて1時間〜2時間程度で楽しめるおさんぽアイデアなので、ぜひ鎌倉の名所めぐりと組み合わせてみて。

鎌倉屈指の賑わいスポット、小町通りがある東口とは反対側の西口を出れば、いかにも地元御用達という普段着のお店も多い鎌倉駅。
最近は西口の注目度も急上昇中でニューオープンのお店の話題には事欠かないけれど、駅から歩いて約7分、扇ガ谷の丘の上ともなれば、さすがにぐっと静かな住宅街が広がる。そんな穴場に2017年5月にオープンしたのが、今回ご紹介する「鎌倉歴史文化交流館」だ。

正直、歩いていると「本当にここにあるの…?」と不安になるほど周囲は静かなお屋敷街。それもそのはず、この建物もつい最近まで一般人が入れない「個人宅」だった。しかしただの個人宅ではない。なんとその建物は、世界のスター建築家、ノーマン・フォスター率いるフォスター・アンド・パートナーズが手がけた現代建築なのだ。

ノーマン・フォスターがどれくらいすごい建築家かはトリッププランナーにもロンドンのフォスター建築名所リストが掲載されているのでそちらをご覧いただくとして、一言で言えば、イギリスを代表する建築家で、貴族の称号も得ている世界的スター。

中でも代表作のひとつが、写真右手にある丸いガラスの塔のような建物、愛称「ガーキン」(キュウリの意味)。今やロンドンの絵はがきやお土産グッズなどに描かれる、街のアイコンにもなっている名建築だ。

そんな世界のスター建築家が手がけた、以前は入ることなどできなかった「個人宅」だったミュージアムに、大人1人300円で入館できるなんて、もう建築好きなら行くしかない鎌倉の新名所。さっそく足を踏み入れてみよう。


◎ 有力御家人や三菱財閥ゆかりの華麗なる土地、無量寺谷

鎌倉歴史文化交流館があるのは、かつては「無量寺谷(むりょうじがやつ)」とよばれ、鎌倉幕府の有力御家人だった安達氏の屋敷やゆかりの寺院があったとされる、周囲を山に囲まれた谷。大正時代には三菱財閥第四代当主、岩崎小弥太の別荘があったという、世界のスター建築家が手がけた個人宅があっても何ら不思議はない華麗なる土地なのだ。


ばりばりの現代建築というクールな外観だが、ここで学べるのはしっかり和風な鎌倉の文化や歴史。山に囲まれ、谷や崖だらけの鎌倉を歩くなら、知っておいたほうがずっと楽しい展示がいっぱいで、個人的には鎌倉観光の必須立ち寄りスポットのように思う。

たとえば、この額縁のような窓から見えるのは、鎌倉ならではの谷戸の風景。鎌倉の寺社めぐりをしているとよくこうした崖のような場所に掘られた洞窟に出会うが、実はその穴は「やぐら」と呼ばれる鎌倉特有の葬送施設。平地が少ない鎌倉では墓地の確保が難しく、山肌を削ってお墓や供養塔が作られたのだのだそう。

このミュージアムでは、本物のやぐらのある風景を窓の外に眺めながら、館内のパネルでやぐらの意味について学ぶことができるという臨場感たっぷりの歴史体験を楽しめる。

建物のすぐ横には、「やぐら」が残る鎌倉ならではの風景が広がる。穴の全てが葬送施設ではなく、昭和になって作られた貯蔵庫や防空壕等も残る。パネルや展示物だけで学ぶ歴史はときに退屈だけれど、実際の風景と一緒に学ぶとすごく面白い。

この施設の敷地内の高台には、江戸時代に刀鍛冶によって作られた「刀稲荷」を三菱財閥が復興した「相槌稲荷社」が最近まであったのだが、今はその社殿等は近くの神社に移設され、神社跡地が見晴らし台として一般客にも開放されている。

見晴し台の上は、フォスター建築なめの海の風景も楽しめる隠れた絶景スポット。なかなか気持ちよいのでぜひ登ってみて。

どこから見てもかっこいいフォスター建築。開館日の毎週土曜日11:00から学芸員による展示解説を行っているそうなのでこちらも公式サイトで要チェック。

鎌倉歴史文化交流館    ※日曜・祝日は休館日

◎ 鎌倉歴史文化交流感に隣接する、巨大白玉で有名な行列のできる甘味処へ。

さて、鎌倉歴史文化交流館の前には、たっぷりとした駐車場や駐輪場スペースがあるのだが、なんとそこを突き抜けた正面には行列のできる甘味処として有名な茶房雲母(きらら)がある。ミュージアムカフェか!?という立地が嬉しすぎて、もちろん食べるよねぇ。

さて、ここの白玉がどれくらいすごいかは、言葉でつべこべ言うより写真の方が伝わりやすい。

チェリーの大きさからどれくらい白玉が大きいかおわかりいただけるだろうか。個人的に自分史上最大の白玉。こんなの誰だって行列しちゃうに決まってます。

食べる直前に作られる白玉はできたてほやほや、これまで味わったことのないふわっふわっの食感も素晴らしい。行列覚悟の甘味処だけど、意外と穴場なのが平日のランチタイム。女子ならこれだけでお腹いっぱいになるボリュームなので、なるべく並びたくないならこの時間帯を狙ってランチ代わりにするのもおすすめ。

こんもりと盛り上がっている、元気いっぱいのふわもちの白玉。人気の抹茶クリーム白玉あんみつは、添えられる抹茶シロップをいただく直前に回しかけていただきまーす。箸休めの漬け物や昆布茶が添えられているのも嬉しい。

・ 茶房雲母(きらら)

鎌倉の歴史や文化を学び、クールな建築を愛で、丘の上から鎌倉の絶景を楽しみ、絶品白玉で一休み。もうこれで完璧な気がするけど、待って、ここで駅に戻らないで!

個人的にもう一カ所ぜひ寄っていただきたいのが、お店のたたずまい、品揃え、全てがうっとりすぎる手仕事の名店、「もやい工藝」。茶房雲母の前の道をトンネル方面に進み、トンネルをくぐると現れる風情ある日本家屋の店舗も素敵なお店。

店の前で記念撮影する外国人観光客もいる日本の美に溢れた空間。店内には日本各地から集められた手仕事の逸品、民窯のうつわ、染織品などが並び、欲しいものいっぱい。お値段も手頃なものが多いのが嬉しい。

にぎやかな東口とは全く違う鎌倉駅西口のずっと奥を歩くプチ観光。何度でもリピートしたいおすすめの散歩道だ。(11月16日 みきP)



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