南仏に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/tag/南仏 少し違う旅のアイデア Thu, 22 Aug 2024 09:49:44 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9 https://tripplanner.jp/wp-content/uploads/2021/01/cropped-favicon-32x32.png 南仏に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/tag/南仏 32 32 南仏のモンペリエ郊外、ペロル村の村祭りでフランス式闘牛を見た https://tripplanner.jp/topics/3960 Thu, 30 Mar 2023 10:37:55 +0000 https://tripplanner.jp/?p=3960 「普通の観光客は来ない村祭りを見に来たら? 闘牛もあって面白いと思うよ」と、フランス人の友人に誘われて、フラン…

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「普通の観光客は来ない村祭りを見に来たら? 闘牛もあって面白いと思うよ」と、フランス人の友人に誘われて、フランス南部のモンペリエ郊外、ペロル村へ行ったのは2022年の夏のことだ。

それは本当に、今どき珍しい言葉どおりの、のどかな「村祭り」であり、(おそらく)近隣住民以外はほぼ誰もいないローカル感満載のイベントだった。
これからそこへ旅したい人がどれくらいいるかは不明だが、ぜひその貴重な体験談をシェアしたい。

■ モンペリエ、そしてペロル村について

モンペリエは、フランス南部、地中海沿岸地域にある人口およそ25万人の都市。フランスのエリート医学部として知られるモンペリエ大学医学部などがあり、学生の多い街として知られている。

モンペリエで一番偉く見える薬学部。偉い医者や学者の像が鎮座。

そんな街からトラムに揺られること約30分、約8kmの位置にあるのが今回紹介するペロル村である。地中海と広大な沼のすぐ近くであり、その豊かな水資源ゆえに9世紀ごろから村があったという記録が残る。17世紀頃にはもう闘牛が始まったらしく、今では珍しい闘牛学校があるなど、闘牛の伝統が長く息づく村だ。

というと、古めかしい村をイメージしてしまうが、今ではこのあたりは南仏風のお屋敷が並ぶ広がる優雅な住宅街だ。一年中気候が温暖でビーチもすぐそばなので、雰囲気としては完全にリゾート。実際、私の友人宅もプール付きだったし。

典型的なペロル村のお屋敷。庭には水牛とフラミンゴ!この2つはこのエリアの名物だ。

■ ペロル村の夏祭りとこの地ならではの特殊な闘牛

そんなペロル村の夏祭り(Fête de la St-Sixte )は、毎年8月初旬に開催される。お祭り初日の夜に教会のあるエリアまで行くと、すでに白馬やら神輿やらが登場し、夕方にはもう賑わい始めていた。

白馬にまたがる村人たちと、教会から守護聖人の像が運ばれていく様子(神輿じゃないが神輿にしか見えない)

教会から出発した守護聖人の像は、村を練り歩きながら、全2200席、1960年オープンの闘牛場へと入っていく。

闘牛場へ運ばれた守護聖人像とお祈りを捧げる神父たち。神事っぽさよ。

その後は、派手な衣装のお姉さんたちが踊ったり歌ったり、花火が上がったりと大騒ぎ。そして、この夜のハイライトとも言えるのが、村の少年青年たちが楽しむ闘牛もどきのショーである。

一匹の子牛が彼らが待つ闘牛場に放たれる。逃げ惑う彼らを必死に追う子牛。

小さいとはいえやはり立派な角がある水牛なのでそれなりに迫力があるが、眺めているとのどかな追いかけっこという気がしないでもない。フランスの闘牛は牛を殺さず、牛の頭に付いている飾りを取る、というものだが、彼らはただひたすら逃げ惑うばかりで、じゃれあっているようでもあった。

「今日のはまぁオープニングデーのお遊びだから、明日、闘牛士による闘牛を見に来よう」と友人。そして、我々はふたたび闘牛場にやってきたのだった。

今度は大人の水牛であり相手はプロの闘牛士である。面白いのは、フランスの闘牛は牛と闘牛士の一対一ではなく、複数人で牛を追うところ。

この水牛がすごい暴れ方で、興奮極まると、闘牛士ではなく客席めがけて突進してくる。笑いながら鑑賞していると、柵を角で破壊し客席に飛び乗ろうとしてくるので客たちが慌てて逃げ出したりする。

角の飾りゲット!

心臓の弱いご婦人は悲鳴を上げ、子どもたちは大はしゃぎ。いやぁ、私の知らない村祭りの世界…!

そして、他に大してすることもない私達は、数日後再びこの闘牛場にやってきた。お祭りもクライマックスに近づくと、馬や牛が勢揃いするショーが行われるのだ。

白馬に乗ったお兄さん(おじさん)たちが音楽とともに入場。
馬と牛がアリーナ内を練り歩く。これは何を面白がればいいのか。
白馬もわんさか登場。子馬も一緒に行進していてかわいい! 子馬はまだ真っ白じゃないのだ。

そして、白馬に乗った男性による牛追いショーも披露される。追われているのがまだ小さな子牛なのがちょっと気の毒…。

3日通って堪能したペロル村の村祭り。そして友人の言う通り、おそらく観客のほとんどは、村人か、モンペリエ近郊に住む地元民か、その友人、知人であろう。飾らない普段のフランスを覗き見できた貴重な体験だった。

ペロル村のすぐ下には、地中海との間に橋のように細い陸地を挟んで広大な池があり(本当にユニークな地形だ…)、そこにはフラミンゴも飛来する。

フラミンゴがいるのをおわかりいただけるだろうか。

白馬闘牛フラミンゴは、近郊のカマルグの名物として有名だが、ここモンペリエも似たような文化圏なのでもちろんそれらを見ることができる。村祭りを通じて、特に白馬と水牛がどれほどこの地域の誇りでありアイデンティティーであるかも実感することができた。

この村祭りは毎年8月に行われるので、機会があればこの時期にモンペリエを旅してみてはどうだろうか? 「おしゃれ」ではない酪農国としてのフランスの一面にも触れられるはずだ。

ペロル村(フランス語)

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南仏マルセイユで現代建築散歩なら訪れたい名所5つ https://tripplanner.jp/topics/2891 Mon, 14 Nov 2022 16:31:15 +0000 https://jp.tripplanner.jp/?p=2891 フランス第2の都市、南仏の港町マルセイユ。名物料理のブイヤベースなどグルメも楽しみな街ですが、実は建築好きの聖…

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フランス第2の都市、南仏の港町マルセイユ。名物料理のブイヤベースなどグルメも楽しみな街ですが、実は建築好きの聖地でもあります。一番有名で世界遺産でもあるル・コルビジェが手がけた集合住宅と、見逃せない建築を紹介します。

ユニテ・ダビタシオン

ル・コルビジュが設計した住宅、ホテル、レストランや幼稚園まであるマルセイユの集合住宅。豪華な屋上庭園や共有エリアなどショップやバー、カフェエリアなどが見学可能で、「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」の17件ある構成資産の一つ。建築ツアーも随時行っており、そちらだと見学できる範囲も広がります。
マルセイユの中心部からは地下鉄とバスを乗り継いで行くほど多少距離がありますが、思いの外観光客でいっぱい。ホテルに宿泊してのんびり過ごすのもよし。建築好きはわざわざマルセイユにこれを見るために訪れたりします。

L’Ombrière de Norman Foster

世界的建築家ノーマン・フォスターが設計した、観光客で賑わうマルセイユの旧港にある22メートル×48メートルの巨大な鏡の天井。建築というより巨大なアートといった存在で、下を歩く人はみな天井を見上げ、写真を撮る人も多数。何の役に立つのかわかりませんが、人々を楽しませていることだけは伝わる、港のランドマークです。

ヨーロッパ・地中海文明博物館(MuCEM)

フランスの建築家リュディ・リコリが設計した、マルセイユの港にあるヨーロッパと地中海の文化テーマにした唯一の博物館。その独特の建築で、マルセイユ屈指の人気スポットになっています。博物館エリアは有料ですが、建築内には無料で入れて、屋上には眺めとインテリアの素晴らしいレストランも。地元民にもそこでの食事を強くおすすめされました。歴史的建造物とコンクリートの長い橋で結ばれていて、そちらも無料で楽しめるので、絶景と現代建築、歴史のコラボを楽しみにぜひ足を運びたい名所です。

マルセイユ現代美術センター / FRAC Fonds Regional d’Art Contemporain

マルセイユのウォーターフロント地区にある建築家、隈研吾設計の美術館。角度の異なるエナメルガラスのパネルが南仏ならではの強い光を分散させ、独特の外観を生み出しています。このエリアは大きなショッピングモールも多く、買い物を楽しむのにもぴったり。ぜひ散策を。

Les Docks Village

マルセイユの現代的なビジネス・ショッピングエリアにある19世紀半ばの歴史的建造物で、現在はオフィスやレストラン、ショップが集まる複合ビルに。現在は回収され、モダンと歴史が融合する独特の空間になっています。

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泊まれる世界遺産、ル・コルビジェによるマルセイユの名作「ユニテ・ダビタシオン」訪問レポート https://tripplanner.jp/topics/2870 Mon, 14 Nov 2022 16:23:29 +0000 https://jp.tripplanner.jp/?p=2870 近代建築三大巨匠のひとり、ル・コルビジェ。2016年には、世界7カ国にある17作品が「ル・コルビュジエの建築作…

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近代建築三大巨匠のひとり、ル・コルビジェ。2016年には、世界7カ国にある17作品が「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」として世界遺産に登録されている。

その17作品の一つ、マルセイユの「ユニテ・ダビタシオン」はコルビジェの代表作と言われることも多い名作中の名作。建築好きなら一度は見てみたいと思う場所のひとつだ。

ロンシャン礼拝堂やサヴォア邸など、行くのがちょっと面倒な場所に多いのも巨匠作品の難点の一つだが、ここは大都市マルセイユにあり、交通アクセスも比較的簡単なので、初心者が訪れるのにはうってつけ。

マルセイユ中心部から地下鉄とバスを乗り継ぎ、目にしたそれは、遠くからでも「キター!」と声が出るほどの存在感。1952年竣工ながら、幼稚園やスーパーなどを備え、まさに日本の団地を先取りしている小さな町とも言える集合住宅。

世界遺産に登録されているとあって、思いのほか見学者も多数。ガイドツアーに参加しなくてもショップやレストラン、ホテルのフロントエリア、屋上の見学は可能なので、今回私は気軽にそちらで建物を堪能してみた。住居エリアなどをしっかり見たい人は、事前予約でツアーに参加してみるといいだろう。

■3階&4階 ホテルロビー、カフェ、ギャラリー、ショップエリア

こちらはホテルのフロント脇にある、カフェ・バーエリア。カフェと言ってもフードはなく、お酒やコーヒーなどのドリンク、マフィンなどの焼き菓子があるのみ。

訪れたのは夏なので、人気はやはりテラス席。周囲には山々の緑が広がり、眺めも良くてのんびりできる。このためだけに来ても楽しいかもしれない。マルセイユの地ビールなんかもあり、今回は疲れもあってかけつけ一杯。

ランチを食べることができず、仕方なくブルーベリー・マフィン。レストランなどが近くにないので、食事難民になりやすいのが玉にキズ?

カフェ内のインテリアもいちいちかわいい。

同じフロアには、南仏の光がたっぷり差し込む廊下があり、コルビジェグッズが買えるお土産屋さんやアートギャラリーなんかもある。

黄色い郵便ポストが印象的な廊下。

 

■ 屋上庭園

それでは、大型船のデッキに喩えられる有名な屋上庭園へ行ってみよう。

個性的すぎる煙突が何かのオブジェのよう。こういう遊び心が、日本の団地にはあまりないかも。

住民用の体育館だった建物は、今はギャラリーに。私が訪れた時はアパレルショップのインスタレーションを開催中だった。

その他何やら作品が展示されている屋上。これだけ広ければ走り回ることもできるので、住民の運動不足解消に良いのかもしれない。

それでは、あらためて一階に降り、エントランス部分や外観を眺めてみよう。

■ エントランス、ピロティ、モデュロール…

エレベーターからロビーを眺めたところと、レトロなかわいい郵便ポスト。

エントランスにあるベンチエリアは、小さな窓から赤や青、黄色い光が漏れ、教会のステンドグラスのような荘厳ささえ感じられる。

コルビジェといえば、のピロティ。1本あたり2000トンを支えている巨大なもの。こちらもどこか神殿ぽい。

建物全面にある彫刻は、モデュロールを表したもの。モデュロールとは、コルビジェが定めた尺度システムで、建築の基礎となるもの。この前に立って記念撮影するのが訪問者お決まりのコースらしく、インスタ映えスポットでもある。

ともすれば殺風景になりがちな四角い箱のような建築が、色使いや細部の遊び心でここまで楽しくなるのか、というしみじみ感動。何より写真で見るよりも実物はずっと巨大なので、ぜひ、実際に訪れてその迫力と存在感を味わってほしい。

■ マルセイユ中心部からのアクセス

最寄りのバス停の名前はなんと「ル・コルビジェ」。

マルセイユの玄関とも言えるサン・シャルル駅( Gare de Marseille-Saint-Charles)などから、地下鉄でRond-Point du Prado駅まで行き、そこからバス22番で「ル・コルビジェ駅」下車。または、Google mapアプリでHotel Le Corbusierを行き先に指定すれば、最短のルートを教えてくれます。町の中心部から片道30〜40分と行ったところ。

マルセイユ観光の拠点にできなくもない距離なので、空きがあればホテルに宿泊するのもおすすめ。探せばシングル一泊70ユーロくらいからあります!

ユニテ・ダビタシオン

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