建築に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/tag/建築 少し違う旅のアイデア Tue, 21 Oct 2025 11:38:55 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9 https://tripplanner.jp/wp-content/uploads/2021/01/cropped-favicon-32x32.png 建築に関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/tag/建築 32 32 ポルトガル・ポルト旅、建築&アート好きなら絶対行くべきシザの代表作「セラルヴェス現代美術館」 https://tripplanner.jp/topics/5185 Thu, 19 Dec 2024 03:23:15 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5185 トリッププランナーで何度かご紹介している、ポルトガル第二の都市、ポルト。『魔女の宅急便』の舞台の一つとも言われ…

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トリッププランナーで何度かご紹介している、ポルトガル第二の都市、ポルト。『魔女の宅急便』の舞台の一つとも言われているフォトジェニックな港町である。

主な観光名所はこの記事で紹介したので、今回は少しだけマニアックな、とはいえ、建築好きにはよく知られた名所を紹介したい。建築界のアカデミー賞と言われているプリツカー賞を受賞した、ポルトガルを代表する巨匠、アルヴァロ・シザの代表作の一つと言われている美術館は、アートと建築、そして森林浴まで楽しめてしまう、わりとおすすめのスポットなのだ。

■写真でたっぷり紹介、シザの名作「セラルヴェス現代美術館」

歴史ある町並みが印象深い、ポルトの町の中心部からバスで揺られること約30分、世界遺産・ポルト歴史地区に並ぶ建物とはまるで違った建築を見せてくれるのが、シザによる「セラルヴェス現代美術館」だ。

セラルヴェス現代美術館

エントランスを入るとまず目に飛び込んでくるのが、柔らかい曲線と直線を組み合わせたシンプルな白い建物。まるで現代アートを包むシンプルなボックスのよう。この控えめな外観の中に、モダンアートが溢れていると思うとわくわく。

内部もまた、シンプル&かっこいい。控えめなトップライトが上品で、展示されるアートを最大限に引き立てようと一歩後ろに下がっているよう。

この美術館があるのは、 18 ヘクタールもの広さを誇る元は貴族の夏の別荘だったという広大な庭園。シザはこの美術館と公園との調和を重視しており、建築のところどころに、まるで額縁のように、美しい公園を切り取る印象深い窓を配置している。

なんだか日本のお寺の額縁庭園のよう、とも思ったが、窓によって風景を切り取る手法は、病気がちであまり外出できなかった子供の頃のシザの経験が影響しているとか。

カフェテリアも公園ビュー。

私が訪れた日はたまたま草間彌生の展覧会を開催中。「ここまで来て何も日本人のアートを見なくても…」などとちらりと思ったが、シザの建築と草間彌生のコラボなんてここでしか(たぶん)体験できないので、むしろ贅沢な経験に。

さて、この美術館にはちょっとしたシザ特集コーナーもあり、彼が手がけた、建築模型、設計図、デッサンなどが、数部屋にわたって展示されている。シザマニア(どれくらいいるかは不明)必見の場所といえよう。

白くてシンプルな建築ばかり手がけてきたのかと思いきや、模型にはわりと挑戦的なものも多く、彼の作品をもっと見てみたいな…とさらに興味が湧いた。

微笑ましかったのは、落書きだらけの建築デッサンもちらほら見られたこと。巨匠、仕事に集中してくださいよ…。

広大な庭園とポルトガル屈指のアールデコ建築も必見

さて、この美術館のお楽しみはここだけでは終わらない。先程も触れたように、この美術館は広大な公園の中にあり、緑の中にはちらほらとアート作品が展示されている。いわば小型版彫刻の森美術館みたいなもので、森林浴とアート鑑賞が同時に楽しめる癒やしのスポットなのだ。

なかでも白眉は、1925 年から 1944 年にかけて建てられたポルトガルを代表するアールデコなお屋敷、「カサ デ セラルベス」。もとはフランス人建築家シャルル・シクリスと、ポルトのサン・ベント駅などを手がけたポルトガル人建築家ホセ・マルケス・ダ・シルバが設計し、修復をシザが監督している。

この建物も現在では展示空間として利用されているが、願わくば普通にただ建築だけ鑑賞させてほしかった。建築当初はルネ・ラリックなどの巨匠による家具や調度品があったそうだが、今はそれらはちりじりになってしまい、楽しめるのはドアノブや窓枠、階段の手すりなどの凝った装飾のみ。

モダンアートには申し訳ないが、個人的にアールデコなお屋敷が大好物なので、もっとそれらをゆっくり見せてほしかったなぁ。

エロかっこいいバスルーム

邸宅の前にはフランス式庭園が広がり、まるでデイビット・ホックニーの絵のような色彩。

セラルヴェス現代美術館

とにかく広いので、アート鑑賞して庭園をブラブラしただけで半日くらいすぐ終わってしまう。シザの美術館だけ見てさっと帰るにはおしすぎる名所である。

歴史を感じるポルトの中心部とはまた違った、モダンな現代建築と20世紀初頭のアールデコ建築、美しいフランス式庭園を堪能できる「セラルヴェス現代美術館」。アート好きならぜひ観光ルートに加えてみては?

ポルトの建築はこれだけじゃないのです。

<セラルヴェス現代美術館> Museu de Arte Contemporanea de Serralves

Rua D. Joao de Castro, 210 4150-417 Porto 公式サイト

 

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まるでアール・ヌーヴォー専門のショールーム、「ナンシー派美術館」で未来のインテリアを夢想する https://tripplanner.jp/topics/4918 Mon, 05 Aug 2024 11:36:13 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4918 すでにレポートしたアール・ヌーヴォーなお屋敷マジョレル邸から歩いて約10分のところにある、アール・ヌーヴォーに…

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すでにレポートしたアール・ヌーヴォーなお屋敷マジョレル邸から歩いて約10分のところにある、アール・ヌーヴォーに特化した世界でも稀な美術館「ナンシー派美術館」

ナンシー派とはエミール・ガレが中心となり結成された、この地を拠点に活動する芸術家たちが作ったグループのこと。そのナンシー派のコレクターだったウジェーヌ・コルバンの邸宅跡を利用し、家具やガラスなど多くの工芸作品を展示しているのがこの美術館だ。

こぢんまりとしたお屋敷だが、一歩中に入ると、濃密なアール・ヌーヴォー空間が広がっている。

一部屋まるごとアール・ヌーヴォーにしたったぞ!なダイニングルームはこの美術館の白眉のひとつ。

ぐにゃぐにゃ、曲線、装飾過多…これぞアール・ヌーヴォー!な空間にどっぷり浸れ、特に日本人にはエミール・ガレの作品が多いのも嬉しいポイントだろう。

面白いのは、ショールーム的にいろんなアール・ヌーヴォーな小部屋があること。将来インテリアに取り入れたい人には家具の配置や小物のあしらいなど参考になりそうなポイントがいっぱい。

エミール・ガレが手掛けたベッドも展示。
ジャック・グリュベールが手掛けたライブラリー。

ふつうの美術館だと、陶器やガラス製品などが単品でぽんぽんと展示されているケースが多いが、この美術館では、邸宅の室内空間がまるごと当時の雰囲気に再現され、家具やアート、工芸品とともにコーディネイトされているのが本当に素敵。まるでベル・エポックのフランスにタイムスリップしたよう。

奥に掲げられている絵はヴィクトール・プルーヴェによるナンシー派の仲間の家族を描いた絵。マジョレルの家具やドームやガレの照明もずらり。

とはいえ、もちろん、日本でも人気のエミール・ガレの作品などはひとつずつじっくり鑑賞できるようにガラスケースの中に」陳列されている。

エミール・ガレの作品。

わかりやすく美しいガラス製品も多いが、中にはおどろおどろしいものや、日本リスペクトすぎてちょっとおもしろくなってしまっている作品も。

エミール・ガレ作のうちわ

彼がどれほどジャポニスムに影響を受け、日本の美に惹かれていたがわかり、日本人として誇らしい気持ちにも。

ジャック・グリュベールによるステンドグラス、1904年のもの。
アール・ヌーヴォーなピアノまで。

すっきりシンプルな北欧家具に目が慣らされてしまっている私にとってはひとつひとつの家具が、美しいだけでなく興味深い。こんなん、大量生産絶対ムリよね…という現代ではとても手に入らなそうな貴重な展示品の数々。日本人にもとても人気のあるミュージアムなんだとか。

なお、この美術館の庭は、誰にでも無料で開放されており、近所の人たちの憩いの場にもなっている。

私が行った7月には簡易なバーもオープンしていて快適度もアップ。

軽食やソフトドリンク等を購入可能。
とりあえずビール。生き返るわー!

観光客で賑わうユネスコ世界遺産・スタニスラス広場があるナンシーの旧市街に比べ、このあたりは歩いている人もまばらなほどの静かな住宅街。近くには大きな公園もあるので、ここでゆっくり休憩したあとは、ぶらぶらと散策してみるのも楽しい。そこかしこで「小さなアール・ヌーヴォー」を見つけることもできますよ。

Musée de l’Ecole de Nancy Google Map 

公式サイト ※マジョレル邸とセット券を買うのが圧倒的にお得です。

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フランス・ナンシーのアール・ヌーヴォーな邸宅「マジョレル邸」に行ってきた。 https://tripplanner.jp/topics/4913 Mon, 05 Aug 2024 08:55:56 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4913 お屋敷好きならナンシーで絶対外せないのが、ナンシー派の家具デザイナー、ルイ・マジョレルの自宅兼アトリエ、マジョ…

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お屋敷好きならナンシーで絶対外せないのが、ナンシー派の家具デザイナー、ルイ・マジョレルの自宅兼アトリエ、マジョレル邸だ。

1902年築。まるごとアール・ヌーヴォーな邸宅は、ナンシーではこのマジョレル邸が初だったという。2020年に修復を終えたばかりなので、家の中も外観もまだとてもきれい。

建築、インテリア、内装、家具までナンシー派の芸術家たちが手掛けたという、いわば大規模なコラボ作品とも言えるお屋敷まるごとミュージアム。

入口入ってすぐに現れるのは優雅ならせん階段。奥に見えるステンドグラスはジャック・グリュベールによるもの。シャンデリアはマジョレルがグリュベールとドームの協力を得てデザインしたもの。

家の中央にあるのは喫煙室を兼ねたダイニングルーム。部屋の中央にある個性的なデザインの暖炉は、アレクサンドル・ビゴがデザイン。

このテーブルと椅子のセットもマジョレルがデザイン。サロンの暖炉の上のガラスは、ルイ・マジョレルの息子で画家のジャック・マジョレルが後に加えたものでオリジナルではないとか。
サンルームも素敵。
マジョレルデザインの寝室のベッドもとても個性的。

「これは機械ではとても作れないよなぁ…」としみじみ思う繊細な手仕事で埋め尽くされたナンシーでしか見られない貴重な建築遺産。

デリケートな空間を傷つけないよう、見学時には用意された靴カバーを装着する必要あり。高いヒールなどで行くと嫌がられると思うのでぜひぺたんこ靴で。

近くにはエミール・ガレなどの豊富なコレクションで知られるナンシー派美術館もあり、このマジョレル邸とのお得なチケットもスタンバイ。絶対両方見るのを強くおすすめします。

Villa Majorelle Google Map

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ロマンティック建築ファンとしては、死ぬまでに一度は行っておかねば、と思っていた場所の一つ、フランス北東部の街、ナンシー。アール・ヌーヴォーの都として有名で、日本でも人気のエミール・ガレもこの地の出身だ。

お店のファサードも、アール・ヌーヴォー風だったり。

今回、この街を訪れた目的は、ずばりアール・ヌーヴォー建築めぐり。直線的で、機械的で、ちょっとつまらない、昨今の建築とは著しく違う、有機的で曲線的、草花のモチーフが絡み合う、ロマンティックな建築を本場で見てみたい!

ということで、今回は私が足を棒にして歩いて見たアール・ヌーヴォーな建築・インテリア・アートをGoogle Map付きでご紹介!完全保存版です!

・ナンシー駅からナンシー旧市街エリアの必見アール・ヌーヴォースポット

まずはユネスコ世界遺産・スタニスラス広場があるナンシーの旧市街から攻めていこう。狭いエリアにぎゅぎゅっと名所が詰まっているので簡単に見て回ることができ、足もそれほど疲れない。

以下に挙げた有名スポット以外にも、そこかしこに、アール・ヌーヴォーなデザインを発見できるので、ぜひドアノブや手すりなどに目を凝らしながら街歩きを楽しんで。

1.ブラッセリー・エクセルシオール

さて、もしあなたが、ランチタイムやカフェタイムにナンシー駅に降り立ったなら、まず足を向けてほしいのが、ブラッセリー・エクセルシオールだ。

駅前の好立地。

1911年にナンシーの工芸家たちが参加して作られたアール・ヌーヴォーなインテリアが見事な老舗ブラッスリー。ルイ・マジョレルによる家具やシャンデリア、ドームによるランプ、そして階段の手すりはジャン・プルーヴェが手掛けるなど、参加アーティストもため息が出るほど豪華。

これこれー!こういう空間に浸りたかった!

こんな豪華なレストラン、さぞかしお高いんでしょ? と心配になるが、それが思ったほどでもなかった。私はランチタイムに、せっかくだからとこの地方の名物、キッシュロレーヌを注文したが、10.5ユーロとわりと普通。

本場のキッシュ・ロレーヌ。

バターや生クリームたっぷりのキッシュにサラダとパンがついてくるので、女の腹ならこれで十分。

食後のエスプレッソは3.6ユーロ。ナンシー名物のマカロンとベルガモットのキャンディー、チョコレート付き。

ベル・エポックのナンシーに迷い込んだような体験ができてこの値段なら文句なし。ナンシーに来たならぜひ一度は行ってほしいブラッセリーだ。

Brasserie L’Excelsior  https://www.excelsior-nancy.fr/
Google Mapはこちら 

2.ジェナン穀物商店

エクセルシオールからも歩いてすぐの有名アール・ヌーヴォースポット。1900年から1901年にかけて作られた歴史的建造物で、設計はアンリ・ギュットン、ステンドグラスはナンシー派(エコール・ド・ナンシー)の巨匠、ガラス工芸家のジャック・グリューベルが手掛けたもの。

Commanditaire Jules Génin Goole Map

3.スターバックス・ナンシー

1912年築のアール・ヌーヴォー様式の建物内にあるスタバ。もとは新聞「L’Est Républicain」の本社があった場所だとか。建築はアールヌーヴォーだが内部は普通なので、外観だけ眺めるのでOK。

Starbucks Nancy Est Republicain Google Map

4.ヴァクスレール百貨店跡

1899年から1901年にかけて、建築家シャルル・アンドレと息子のエミールによって建てられた百貨店跡。

l’ancien magasin Vaxelaire Google Map

5.LCL 旧クレディ・リヨネ銀行

1901年に完成した建物で、ジャック・グリュベールによる長さ23m、幅8mの天井のステンドグラスが見どころ。今も普通に銀行として営業しているので、内部を見たいなら平日の営業時間内に。

外観はこんな感じ。

LCL Banque et assurance Google Map

6. 商工会議所の入口

アール・ヌーヴォーの工芸家のグループ「エコール・ド・ナンシー」の芸術家たちが参加して作られたアール・ヌーヴォー建築。特にその優美なファサードが見学ポイント。

Chambre de Commerce et Société industrielle de l’Est  Google Map

7.ナンシー美術館

世界遺産、スタニスラス広場に面する美術館。中世から現代まで豊富な絵画のコレクションを展示しているが、アール・ヌーヴォー的見どころは、地下のドーム兄弟による圧巻のガラス工芸品コレクション。フランス最大の(ということはつまり世界最大)の900点ものドーム コレクションを誇り、展示総数は約300点!

地下展示室がまるごとドーム兄弟エリア!
年代ごとに展示されており、アール・ヌーヴォーからアール・デコへ。流行の移り変わりも目撃できる。

薄暗い照明のもとで美しい光を放つガラスの数々は、ひたすら美しく、ため息の連続。なにか一つでも買って帰りたいな、と美術館の帰りにアンティークショップに立ち寄ってみたけれど、思い出のために買うには高価すぎて断念。この美術館の空間を脳裏にやきつけておこう…。

・ナンシー派美術館周辺エリアのアール・ヌーヴォースポット

旧市街からは少し離れているけれど、ナンシーでアール・ヌーヴォーを堪能したいなら絶対に外せないのがナンシー派美術館。そこまで足を運ぶなら頑張って一緒にめぐってほしい2つの名所とは? 結構歩くけど、歩けないほどじゃない距離なので頑張ってめぐってみて!

1. マジョレル邸

ナンシー駅から旧市街と反対側に、線路を超えて歩いて約20分で到着するのがこちらの優美な邸宅。アンリ・ソヴァージュによる設計で1902年築、ナンシー派の家具デザイナー、ルイ・マジョレルの自宅兼アトリエだった建物で、現在はミュージアムとして一般公開されている。内部等の詳細レポートはこちらから!

Villa Majorelle Google Map

公式サイト

2 ナンシー派美術館

マジョレル邸から歩いて約10分、ナンシー派美術館はアール・ヌーヴォーに特化した世界でも稀なミュージアム。ナンシー派の美術館としては世界唯一。

ナンシー派のコレクターだったウジェーヌ・コルバンの邸宅跡を利用し、エミール・ガレを筆頭に、家具やガラスなど多くの工芸作品を展示している。内部等の詳細なレポートはこちらから!

Musée de l’Ecole de Nancy Google Map

公式サイト

3 ラング邸、マルグリット邸、グリシーヌ邸などコロネル・ルナール通りのアール・ヌーヴォー邸宅群

ナンシー派美術館から徒歩20分ほど頑張って歩くと、なぜかアール・ヌーヴォー様式の豪邸が密集しているコロネル・ルナール通りにたどり着く。今も現役で使われているお屋敷なので内部見学はできないが、外壁などに建築家の名前や建築年が記されているので、外から鑑賞するのは観光局的にOKということなんだろう。

グリシーヌ邸
マルグリット邸
ロシェ邸
ラング邸

とまぁこんな感じで、いわば1900年代初頭生まれのお屋敷街。

1871年、普仏戦争でプロイセンに敗れたフランスは、アルザス・ロレーヌ地方をドイツに割譲。フランス領として残ったナンシーには、ドイツに併合されるのを嫌った人々(主に多くの資産家)がそれらの地方から大挙して移り住み、ナンシーの人口は急速に膨れ上がったとか。

1900年はじめに花開いたナンシーのアール・ヌーヴォーは、そうした彼らの資金力も大いに貢献したはずだ。おそらく当時の資産家たちが暮らしたでろう優雅な住宅街を歩いていると、戦争の副産物として花開いたナンシーの黄金時代のきらびやかさを肌で感じることができるのだ。

Rue Colonel Renard Google Map ※Villa Lang(ラング邸)を目指していくとわかりやすい。

…と、ものすごく長い記事になってしまったが、基本的に上記すべてを徒歩で巡っても1日あればOK。旧市街はカフェや店がたくさんあるが、ナンシー派美術館付近はわりとガチな住宅街で、店も少なめ。水分補給など困るケースもあると思うので、駅前等で入手していくのがいいですよ。

<ナンシーへのアクセス>
・パリからTGVで約1時間半
・隣国ルクセンブルクから普通列車で約1時間半

飛行機の場合、ルクセンブルク空港か、メス・ナンシー・ロレーヌ地方空港が最寄りとなる。ルクセンブルク空港のほうがヨーロッパ各都市からのアクセス至便。さらに詳しく。

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チェコ、プラハのキュビズム建築めぐり

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チェコ、プラハのキュビズム建築めぐり https://tripplanner.jp/topics/2931 Sun, 14 Nov 2021 18:20:12 +0000 https://jp.tripplanner.jp/?p=2931 20世紀初頭に、ピカソやブラックが主導した切子を思わせる幾何学的なデザインが印象的なキュビズム運動が建築に適用…

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20世紀初頭に、ピカソやブラックが主導した切子を思わせる幾何学的なデザインが印象的なキュビズム運動が建築に適用されたのはチェコだけ。
現実とはほんの少しルールが違う異界に放り込まれた不思議の国のアリスのような気分になれる、ギザギザな世界を味わってみましょう。

キュビズム博物館

キュビズム博物館
家具や絵、建築模型などキュビズムがいっぱい

観光名所が多くにぎやかなプラハの中心地にある「ブラック・マドンナ」(黒い聖母の家)内にある美術館。
家具、絵、インテリア雑貨、照明や建築模型など、あらゆるキュビズムを堪能できます。
ここは建築も、最も多くのキュビズム建築を残したというヨゼフ・ゴチャールが手がけ、中にあるカフェまでキュビズムです。

グランド・カフェ・オリエント(Grand Café Orient)

キュビズムなカフェ

キュビズム美術館がある「ブラック・マドンナ」にあるカフェ。照明からコートハンガー、カップ&ソーサーまでギザギザや多面体! ⇒ 公式サイト

ブラック・マドンナ(黒い聖母の家)

キュビズム建築家、ヨゼフ・ゴチャールによる建物

観光名所が多くにぎやかなプラハの中心地にあり、キュビズム美術館やカフェを併設する「ブラック・マドンナ」(黒い聖母の家)(1912)。手がけたのは最も多くのキュビズム建築を残したというヨゼフ・ゴチャール(1880-1945)。
外見もさることながら、中の階段のあしらいがすばらしい。

フラッチャニの二世帯住宅

閑静な住宅街にあるキュビズム

最も多くのキュビズム建築を残したというヨゼフ・ゴチャール(1880-1945)が手がけた住宅。プラハ城の裏手の閑静な住宅街にあり、観光名所ストラホフ修道院へ向かうトラムで途中下車すると簡単に行くことができる。
あまりギザギザが強調されていない控えめなキュビズム。それもそのはず、この邸宅は、アール・ヌーヴォー様式で進んでいたものに、途中からキュビズムを足していったのだそうだ。⇒ 地図

ネクラノヴァ通りの集合住宅

ネクラノヴァ通りの集合住宅
キュビズム建築家ホホルの代表作

チェコのキュビズム建築を代表する建築家のひとり、ヨゼフ・ホホルの代表作と言われている「ネクラノヴァ通りの集合住宅」(1913-1914)。宝石を思わせるプリズム型のモチーフが、殺風景になりがちな白い壁面を立体的に彩っている。白い箱のような建築に見慣れない斜めの直線が加わっただけで、こんなに前衛的に思えるなんて。すごく変わっているものよりも、錯覚かもしれないと思う程度に変わったもののほうが、より深い印象を残すものなんだなぁ、と、この建築をみてしみじみ思う。
キュビズム建築が多数残るヴィシェフラト地区にある。 ⇒ 地図

コヴァチョヴィチ邸

チェコのキュビズム建築を代表するヨゼフ・ホホル設計

チェコのキュビズム建築を代表する建築家のひとり、ヨゼフ・ホホルによる「コヴァチョヴィチ邸」(1912-1913)。一見シンプルで機能的な現代の建築のようだが、よく見ると、ギザギザの柵、カクカクとしたパターンが連続する壁面などが普通とは違うことに気づく。鋭利なナイフで慎重に削ぎ落としたような壁面に入る陰影が印象的な邸宅だ。
キュビズム建築が密集するプラハのヴィシェフラト地区にある。⇒ 地図

ヴィシェフラトの三世代住宅

ヴィシェフラトの三世代住宅
ホホルが最初に手がけたキュビズム建築

チェコのキュビズム建築を代表する建築家のひとり、ヨゼフ・ホホルが最初に手がけたキュビズム建築「ヴィシェフラトの三世代住宅」(1912-1913)。
門扉や窓枠がギザギザしているが、屋根の形などは昔風でかわいらしい印象。キュビズム建築が密集するプラハのヴィシェフラト地区にある。⇒ 地図

チェコスロヴァキア・レジオン銀行

最も多くのキュビズム建築を残したというヨゼフ・ゴチャールが手がけた銀行。「あれ、キュビズムなのにギザギザじゃない?」というのが第一印象。この果てしなく○が連なる不思議なスタイルは、後に「ロンド・キュビズム」と呼ばれるようになる建築様式。
銀行内部。ガラスの天井からは明るい光が射しこみ、実際にたたずんでみると、その豪華さに圧倒されてしまう。世界の美しすぎる銀行ランキングというのがあったとしたら間違いなく上位に入りそう。
この建築の成功により、ゴチャールはチェコを代表する建築家として不動の地位を得たのだそう。⇒ 地図

アドリア宮

アドリア宮
パヴェル・ヤナークが手がけたロンド・キュビズム建築

チェコを代表するキュビズム建築家、パヴェル・ヤナーク(1882-1956)によるロンド・キュビズム建築、「アドリア宮」(1922-1925)。
アドリア宮とはいっても、別に宮殿ではなく、もともとはイタリアの保険会社のためにたてられたビル。重厚で宮殿のようであることからアドリア宮と呼ばれるようになったそう。
ある意味で重苦しい外観だが、中は、ロマンティックと言っていい優しげなデザインでした。⇒ 地図

 

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北欧デザインの巨匠、アアルト自邸はインテリアのお手本がいっぱい! https://tripplanner.jp/topics/1932 Sun, 19 Oct 2014 04:31:07 +0000 https://tripplanner.jp/?p=1932 北欧デザイン好き、インテリア好きなら一度は訪れてほしい、ヘルシンキ郊外にある20世紀の建築界の巨匠・アルヴァ・…

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北欧デザイン好き、インテリア好きなら一度は訪れてほしい、ヘルシンキ郊外にある20世紀の建築界の巨匠・アルヴァ・アアルト自邸。フィンランドまでは遠くて行けない人のために、その美しさ、温かさを写真でご紹介。おしゃれなだけでなく、幸せな家の間取りについても深く考えさせられる20世紀の傑作住宅。インテリア雑誌を楽しむ感覚でぜひご覧ください。

アアルトは、世界的な建築家であるとともに、北欧家具の代表的なブランド「アルテック」の創業メンバーでもあるデザイナー。ヘルシンキ郊外には1936年に建てられてからアアルトが亡くなるまでの40年間、彼が暮らした家が残されていて、今も世界中から建築ファンが見学に訪れています。

アアルトはかつてフィンランドのお札にまでなった巨匠中の巨匠。その自邸ならさぞかし豪邸なのでは、と期待していくと、あるいは拍子抜けしてしまうかもしれません。

のんびりとした郊外の住宅地にあるアアルト自邸は「ここだよ」と教えてもらわなければ通り過ぎてしまうほどのこぢんまりとしたお宅。特に通りに面した部分はプライバシーを考慮してほとんど窓もない白い平面。


わりと殺風景なイメージがしてしまう通りに面した外観

けれど、一歩中に入れば、広々とした中庭を望む大きな窓のある明るいリビングがぱっと広がります。このコントラストも彼一流の演出なのかも。

日本の普通のお宅に比べればやはり広いのかもしれませんが、欧米の住宅としては小さめの印象のリビング。英語のcozy( 居心地の良いこぢんまりとした空間の意味)とは、こういう空間のことを指すのか……と外国語の意味を実感として理解した瞬間。家族の親密な関係を育む、幸せなおうちのちょうどよい広さ。椅子や家具、照明もアアルトや妻のアイノ自ら手がけたものばかりで、木の温もりもいっぱいのリビング。

リビングの隣にはこれまたcozyな明るいダイニングルーム。こちらは食器棚まで手作り。木目の個性的な壁、赤いライトがおしゃれですね。

リビングに隣接しているのはダイニングルームだけではありません。彼の仕事場(設計事務所)も家族の空間のすぐ隣にあるのです。

家族の空間とアトリエを遮るものは簡単な引き戸だけ。事務所のスタッフと彼の家族的な付き合いが感じられる設計です。隣接するリビングのソファにはしばしばスタッフも腰を下ろしていたことでしょう。


窓の外には学校のグラウンド。

アトリエでは、学校のグラウンドが見える窓辺がアアルトの席。彼はここで仕事の手を休めては、窓の外の学生たちの試合などをぼんやり眺めていたとか。

実はレアなのが、事務所に飾られているアアルトの絵。インテリアデザイナーとして建築家として多くの作品を発表したアアルトですが、絵を描くのもとても好きだったそう。プライベートな空間にそっと飾るだけだったのは、あくまで絵は趣味で自分の楽しみで描いているだけだから、という理由から。

北欧インテリアって、シンプルで本当におしゃれで、時におしゃれすぎて引いてしまうこともあるのですが、アアルト自邸はおしゃれで、かつくつろげる。その理由はなぜなんだろうと思うと、自分が趣味で描いた絵とか、旅先で買ったものとか、家族の肖像画とか「好きで集めたもの」がわりとちょこまか飾られているからじゃないかと思いました。削ぎ落としすぎてないのがまた、温かい。そこに住む人の体温を感じるインテリアなのですね。

階段を上がったところにある暖炉のあるホール。ここを囲むようにベッドルームや子供部屋が配置されています。家族が集まる温かな空間を常に意識したような、幸せをよぶ間取り。これは真似したい!

通りに面した窓の少ない外観とはうってかわって、中庭から見た家はとてもオープンな雰囲気。この家は庭に向けて作られているのだとわかります。

広すぎず、何もかもが「ちょうどいい」家。もう丸ごと持ってかえりたくなる、夢のおうちに出会えた旅でした。月並みですが、いつかあんなおうちに住んでみたい!

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