イタリアに関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/tag/イタリア 少し違う旅のアイデア Thu, 05 Feb 2026 05:20:53 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9.1 https://tripplanner.jp/wp-content/uploads/2021/01/cropped-favicon-32x32.png イタリアに関する旅行の現地取材記事まとめ - トリッププランナー https://tripplanner.jp/topics/tag/イタリア 32 32 イタリア・ミラノで何見る?どこ行く? 鉄板名所とそうでもない名所をめぐる1日観光コース https://tripplanner.jp/topics/5931 Thu, 05 Feb 2026 05:20:53 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5931 ミラノ・コルティナ2026オリンピックで盛り上がっているタイミングなので、個人的視点でミラノ街歩きガイドをお届…

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ミラノ・コルティナ2026オリンピックで盛り上がっているタイミングなので、個人的視点でミラノ街歩きガイドをお届け。

読み手のペルソナとしては「有名観光スポットはもちろん押さえたいが、それほどでもないけど一部で話題の場所にも行ってみたい。美味しいものを食べたいが、高級レストランよりは庶民的なグルメに惹かれる。もちろん移動は徒歩と地下鉄だ」という(私のことだ)、まぁ日本人の8割ぐらいに当てはまるのではないかというタイプに設定してみた。

実際に訪れてみた場所を【鉄板名所編】と【一部で話題編】の2つに分けて、個人的推しポイントを絡めながら挙げていきます。オリンピックで湧く街の、スタジアムの外の風景に思いを馳せてみてください。

ミラノで見るべき観光名所【鉄板名所編】

1. ミラノ大聖堂(ドゥオモ)  Map

ドゥオモ
ミラノのドゥオモ

ミラノの観光ガイドの表紙を飾る率ナンバーワン、文句無しのミラノのアイコン

写真では何度も見ていたので、実際に行っても感動しないかもな…などと思っていたが、地下鉄を降りて眼の前にそびえる白亜の大聖堂を目にしたときは、思わず「うわぁ…」と声が出た。

想像以上にでかいのと、白大理石の神々しさが、眼の前に何も遮るものがない広大な広場の効果も相まって、圧倒されるほどの美しさ。さすがはイタリア最大のゴシック建築。最も高いものは108.5mもあるという135本の尖塔で飾られた大聖堂は完成まで500年かかったという超力作。これは絶対に見ておくべき!

ドゥオモ内部

内部ももちろん華麗。ステンドグラスが美しい。

そんな隙のないゴージャス美女みたいな大聖堂だが、実は外観をよく見るとほっこり彫刻がいくつもあったりして和む。こういうおもしろ彫刻をもっと間近でみたいなら、大聖堂併設の宝物庫に行ってみよう。かつて飾られていた彫刻が保管されていて、間近で見ることもできる。

宝物庫に残る彫刻たち。狛犬とか石像好きならコ゚ー。

2.ヴィットリオ・エマヌエーレ2世ガッレリア Map

ガッレリア
ガラス張りのドームが印象的な建築は建築家ジュゼッペ・メンゴーニによるもの。

ドゥオーモの横にある優美な大アーケード、通称ガッレリア。ガッレリアとはイタリア語でアーケードのことで、なんとここが世界で最初のショッピングアーケードだとか。

プラダなどの高級ブランドの本店などが連なるとても貴族的な場所。移動は徒歩か地下鉄で、などという庶民が楽しめるのは、ウィンドウショッピングと建築鑑賞、「幸福になれる」という噂の雄牛のレリーフの上でくるくる回るくらいだが、ここも一応見ておく名所だろう。

くるくる回ると幸福になれる? という名所も。

詳細は「ミラノの人気観光地、巨大アーケード「ガッレリア」で体験したい5つのこと。」にまとめてあるので興味があったらこっちを見てね!

3.ブレラ美術館 Map

ブレラ美術館

ルネサンス絵画の傑作を収蔵する、ミラノを代表する美術館。元は17世紀にイエズス会の建物として建てられた建築の中は、部屋ごとに壁紙の色が変えられていて楽しい。

フィレンツェのウフィツィ美術館はTheクラシック貴族の館という印象の内装だったが、こちらはミラノという土地柄なのか、空間を印象付けるのは壁紙の色だけ、というすっきりモダンなインテリア。美術館にも土地柄が出るものだ。

カラヴァッジョの名画「エマオでの晩餐」
カラヴァッジョの名画「エマオでの晩餐」

ブレラ美術館

ラファエロやベッリーニなどの巨匠の絵画もあるが、アートに詳しくなくても、絵画の隅々を眺めて、意外なゆるキャラを発見したりも楽しい。たとえば、このヴィンチェンツォ・カンピの「台所」という作品。

ヴィンチェンツォ・カンピの「台所」
ヴィンチェンツォ・カンピの「台所」

よく見ると、犬と猫が喧嘩していて猫の怒りっぷりが可愛い。

フーッとなっている猫たん。

難しいことがわからないときは、こんな”粗探し”に興ずるのもあり。アートなんて自由に楽しめばいいのだ。

4.サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会 Map

最後の晩餐
撮影はフラッシュ厳禁。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』で有名なドメニコ派の修道院。あまりにも人気なので、当日ぶらりと行ってもまず入れない。必ずミラノの旅行日程が決まったらオンライン予約サイトでチケット予約をしておこう(Get Your Guideが便利です)。入場にはパスポートが必要になることもあるので持参を。

修復されているとはいえ、すすけたように色が落ちはかなげな印象の名画が、薄暗い空間におぼろげに浮かび上がるさまは幻想的だ。

しかし、この”おぼろげ”、実は狙ったものではなくダヴィンチのチョンボだったらしい。詳細は山田五郎さんの人気YouTubeチャンネル「大人の教養講座」の「【最後の晩餐】知られざるレオナルド・ダ・ヴィンチの挑戦と失敗!?」を鑑賞推奨。

この修道院があるあたりは、ドゥオーモ周辺のきらびやかさとは違い、レンガ造りの建物や雰囲気のよい小路、個人経営のカフェやギャラリーなどがあって、ぶらぶら歩くのも楽しかった。白大理石がまぶしいガッレリア周辺とは全く違う風情を楽しんでほしい。

グラツィエ教会
最後の晩餐から徒歩すぐの場所にあるグラツィエ教会

5. ナヴィリオ地区  Map

ナヴィリオ地区

中世のミラノの風景を今に伝える、運河沿いのまち。かつてはヴェネチアのように運河がはりめぐらされていたというミラノの片鱗を遺し、高級ブランドがひしめくファッションの街・ミラノの印象をぐっと変えてくれる田舎町のような風情がいい。かわいいカフェやギャラリーなども多く、週末は骨董市などで賑わう、観光客だけでなくローカルに人気のスポットだ。個人的にミラノで訪れて一番好きだったエリア。日本人ってあまりにも大きいもの(ドゥオーモ)やキラキラしすぎるもの(ガッレリア)に免疫ないのかも。

こちらも詳細は別記事「ミラノに行くのは月末がベスト!? ミラノ最大の骨董市、ナヴィリオ・グランデの蚤の市が楽しい。」にたっぷり書いているのでぜひチェックを!

6.スフォルツェスコ城  Map

14世紀にミラノを支配したヴィスコンティ家の居城跡で、その建築にはレオナルド・ダ・ヴィンチも加わったとか。

スフォルツェスコ城

とにかく広いのだが、場内の美術館に入場しない限りは、正直「広いな…」という印象しかない。時間がある人はぜひ美術館に行ってみてください。私は時間の関係で美術館に入れず、建築を見ただけだが、とりあえずミラノの名所の一つなので来てみた、以外の感想がない。しいて言えば、その広大すぎる空間に、昔のミラノ貴族の財力すごい…と肌で感じたくらいか。

都会の喧騒に疲れ、広々とした空間で憩いたい、という人におすすめ。

ミラノで見るべき観光名所【一部で話題編】

さて、続いては、ドゥオーモやガッレリアに比べるとそれほど話題でもないけど、一部の人が行きたいところリストに入れてるっぽい場所をピックアップ。

1.スターバックス リザーブ ロースタリー ミラノ Map

スターバックス リザーブ ロースタリー ミラノ
スターバックス リザーブ ロースタリー ミラノ

スターバックス リザーブ ロースタリー ミラノ

なんとヨーロッパ初でもある、世界で3番目にオープンしたスタバの最高峰ブランド「リザーブ ロースタリー」のミラノ店。

スターバックス リザーブ® ロースタリー1901年に建てられた元郵便局という歴史ある建築も見どころで、オープン当初は「世界一美しいスタバ」と呼ばれたことも。イタリアでアメリカ文化は根付くのかな?と思いきや、普通に人気スポットで、ミラノ限定ドリンクや限定グッズもあるので、ちょっと変わったお土産探しスポットとしても。

ミラノ限定アイテムをゲットしよう。

とにかく空間の使い方が贅沢すぎるので、1度は訪れてみるのもよさそう。ちなみにこの店の正面には、これまた歴史的建造物が美しい我らがユニクロもある。

2. ボスキ・ディ・ステファノ財団美術館 Map

ガイドブックにほとんど載らない、知る人ぞ知る、ミラノのアートスポット。地下鉄M1号線のリマ駅(Lima)からすぐの歴史あるアパートメントの一室を利用した美術館で、なんと入場無料。

この美術館の良いところは、絵画だけでなく家具や照明器具などインテリアも鑑賞できること。国際家具見本市「ミラノサローネ」で有名なインテリアの都ならではのミュージアムといえる。

詳細は別記事「建築&インテリア好きにもおすすめ、個人宅を利用したミラノの小さな美術館「ボスキ・ディ・ステファノ財団美術館」で詳しく紹介しているので一読を。個人的にお屋敷訪問が趣味なので、今回ミラノでめぐったアートスポットの中では一番良かった。

3. サン・シンプリチャーノ教会 Map

サン・シンプリチャーノ教会

創建は4世紀という、ミラノで2番目に古いという歴史ある教会。たまたま通りかかり、ふらりと中に入ってみてじんわり感動した場所。内部の光の入り方も美しく優しく、人が少なくて静かなのもいい。

ほっと癒やされるやわらかな光。

私はヨーロッパの街を歩いていて教会を見つけたら、時間が許す限り中に入ることにしている。たとえガイドブックに載っていなくても、建築、絵画、家具などが同じ美意識でまとめられており、まさに「総合芸術」だからだ。混雑も人混みもない、ほぼはずれなしのアクティビティといえる。

訪問後に調べてみると、飾られていたのは著名な作家の最高傑作とされる宗教画だった、なんてこともしばしば。たとえば、以下の写真。主祭壇の背後にある半円蓋に描かれた作品は、アンブロージョ・ダ・フォッサーノ(別名:ベルゴニョーネ)の最高傑作とされる『聖母戴冠』だそう(あとで知った)。

聖母戴冠

この教会には不思議な逸話も多く、1176年「この教会に安置されていた殉教者たちの遺体が鳩となってレニャーノの戦い(神聖ローマ帝国とロンバルディア同盟との戦闘でロンバルディア同盟が勝利した)の戦場へと飛び去り、ミラノ軍の戦車に舞い降りた」というものや、1252年に暗殺されたヴェローナの聖ピエトロ・マルティレの遺体が安置されると、通夜に訪れた群衆から奇跡の報告が相次いだことなどがある。

左右に飾られている絵画は、17世紀にミラノで活躍したジョヴァン・バッティスタ・ディシェーポリ(Giovan Battista Discepoli、1590年頃–1654年頃)による作品

こんなふうに自分だけが見つけた!と感じる場所は、のちのちまで親密な記憶を残してくれていい。ミラノは素敵な街だけど、大都会すぎて観光疲れしやすい場所でもある。ぶらりと小路に迷い込んで、自分だけのスポットを見つける宝探しのような旅をしてみるほうが楽しいのではないかと思った。

とはいえ、もし友人に「ミラノで一番のおすすめアクティビティは?」と聞かれたら、ガッレリアの中にあるカンパリソーダ発祥の地として人気の「カンパリーノ」のアペリティーボを薦めてしまうかも。豪華な空間が素晴らしいのと、ミラノの人たちの夕方ちょっとお酒とつまみを楽しむというライフスタイルを体験できるのと、思いの外リーズナブルだから。

こちらも別記事で詳細をレポートしているので、やってみたい人は「ミラノの名所“ガッレリア”で本場のカンパリソーダを楽しむ、優雅なアペリティーボ。」をチェック!

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ベルニーニとカラヴァッジョを見るなら唯一無二!ローマの至宝・ボルゲーゼ美術館へ【ヨーロッパ有名美術館めぐり】 https://tripplanner.jp/topics/5241 Tue, 31 Dec 2024 06:03:21 +0000 https://tripplanner.jp/?p=5241 ローマで最も有名な美術館といえば、間違いなくバチカン美術館だが、最もローマらしい美術館と聞かれれば、ここ、ボル…

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ローマで最も有名な美術館といえば、間違いなくバチカン美術館だが、最もローマらしい美術館と聞かれれば、ここ、ボルゲーゼ美術館と答えたい。ローマをバロックの都に変えた巨匠・ベルニーニと、ローマで黄金期を迎えた初期バロックを代表する画家・カラヴァッジョの作品のコレクションでは世界屈指だからだ。

まずは「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」とまで言われる、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598-1680年)の作品から見ていこう。

ベルニーニの超絶技巧が堪能できる圧倒的なコレクション

この美術館で、一番感動した作品は?と聞かれたら、まず挙げたいのがこちら。

アポロとダフネ(ベルニーニ)

アポロとダフネ
アポロとダフネ(1622-25)

アポロの執拗な追跡から逃れようと、ダフネが月桂樹に変身する瞬間を捉えたベルニーニ初期の傑作。まるでメタモルフォーゼに立ち会っているかのような圧倒的な臨場感。

ダフネの指先にいままさに作られる葉、風に揺れる髪、若い二人のつややかな肌……その繊細で超絶な技工には、変な言い方だが少女漫画的、宝塚的な華やかさを感じてしまう。

これらをみな大理石で表現したなんて…(絶句)。

足元からもぐんぐん根が!
アポロとダフネ
あまり見かけないアングルからみてもすごい。部屋の真ん中に設置されているから好きな角度で好きなだけ鑑賞できるのがいい。

この美術館の贅沢なところは、この部屋が「アポロとダフネ」だけに用意されていること。天井を見上げれば、「アポロとダフネ」の絵画があるなど、作品世界に没入できるようになっているのだ。

プロセルピナの略奪(ベルニーニ)

プロセルピナの略奪
プロセルピナの略奪(1621-22)

こちらもこの美術館屈指の有名作品で、冥界の神プルートがプロセルピナを誘拐する様子を描いている。プロセルピナの太ももに残るプルートの指の跡のリアルさよ…。

プロセルピナの略奪

この彫刻がある部屋は美術館の中でもひときわ広く豪華。もともとこの作品は、壁に取り付けられていたが、のちに部屋の中央に移され、今では観客が様々な角度から鑑賞できるようになっている。絢爛で装飾過多ともいえる濃密な空間にあっても、彫刻の力強さが全然負けていないのがすごい。

ダビデ像(ベルニーニ)

ベルニーニのダビデ ベルニーニのダビデダビデといえばミケランジェロが有名だが、実はベルニーニも彫っている。でもミケランジェロのそれと比べるといささか線が細いダビデである(というかミケランジェロ作品の男子は、彼の嗜好かもしれないが骨太でマッチョすぎませんかね…)。石を投げようと準備する際に、眉をひそめて集中しているちょっと神経質で繊細なダビデ。明らかにミケランジェロ作品に比べて「動的」で、さすがバロック。

シピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿の胸像(ベルニーニ)

ちなみにこちらがベルニーニ、ならびにカラヴァッジョのパトロンとして知られるシエナ出身の名門貴族、ボルゲーゼ家のシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿。母方の叔父がパウルス5世として教皇になった後に、わずか28歳で枢機卿になり、絶大な権力を持つとともに、美術コレクターとしても有名に。ベルニーニを早期に発見して支援したほか、カラヴァッジョ作品の豊富なコレクションで知られる。

世界で最もカラヴァッジョの作品が残るローマで、最も多くの作品を所蔵するボルゲーゼ美術館を築いた立役者。恰幅が良く、見るからに豊かそうだが、何かを言いたげな表情が気になる。

さて、お次はカラヴァッジョの有名作品を見ていこう。

「果物籠を持つ少年」「病めるバッカス」などカラヴァッジョ初期の作品も充実

果物籠を持つ少年(カラヴァッジョ)

1593-94年頃

いつも見ている山田五郎さんの「大人の教養講座」でもフィーチャーされていた妙に艶めかしい少年を描いた初期作品「果物籠を持つ少年」。まだカラヴァッジョがほとんど無名だった頃の貴重な作品である。

病めるバッカス(カラヴァッジョ)

1593-94年頃

バッカスの肌の青白さと熟れすぎた果物が、退廃的な腐敗感を醸し出す、こちらもカラヴァッジョの初期の作品。自分が病気になったときの自画像とも言われており、顔色の悪さが妙にリアルだ。「果物籠を持つ少年」も「病めるバッカス」も、元はカラヴァッジョの初期の雇い主であったジュゼッペ・チェザーリのコレクションだったが、後にシピオーネ枢機卿が1607年頃に取得。

こう書くと、カラヴァッジョが有名画家になってから後出しでシピオーネが作品を横取りしたかのように見えてしまうが、

聖アンナの老女ぶりがリアルすぎると当初の依頼主に受取拒否された「聖アンナと聖母子」を買いとってあげたのも彼である(詳しい理由は山田五郎さんの動画をチェック)。シピオーネ枢機卿だって立派なパトロンだったのだ。

 

書斎の聖ヒエロニムス(カラヴァッジョ)

書斎の聖ヒエロニムス
1605-1606年ごろ

カラヴァッジョのローマ時代最後期の作品。こののち、殺人を犯した彼はローマにいられなくなり、死ぬまで続く長い逃亡生活へと入る。なんか暗示的……。

ゴリアテの首を持つダビデ(カラヴァッジョ)

1609~1610年ごろ。

力強い明暗対比がカラヴァッジョらしい、ゴリアテの斬首された首を持つダビデの絵。生首のモデルがカラヴァッジョ自身であることでも有名で、暴行やら殺人やらと、やたら素行が悪かった自分を貶めることで、シピオーネ枢機卿の許しを乞うために描かれたとも。

カラヴァッジョ最後の作品としても知られ、1610年、ついに彼は、まるでこの自画像が予言だったかのように命を落としたのだった。

もとはといえばシピオーネ枢機卿のコレクションのために建てられた邸宅だったボルゲーゼ美術館。フレスコ画、漆喰、モザイクで装飾された邸宅自体がいわば美術品でもあり、それを取り囲むボルゲーゼ公園もひたすら広大である。フィレンツェにおけるメディチ家を彷彿とさせる存在感を放つボルゲーゼ家の栄華と輝かしい美の遺産に触れられる史跡でもある。

観光客でごった返すトレビの泉付近とは違ってリラックスした雰囲気も癒やされるので、ぜひ足を運んでほしいアートスポットだ。

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ローマで行くべき、美術館超えのアートが無料で堪能できる有名教会3選 https://tripplanner.jp/topics/4872 Tue, 06 Aug 2024 10:36:10 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4872 世界が恋する永遠の都、ローマ。人気すぎて有名観光地の混み方は尋常ではなく、バチカン博物館やボルゲーゼ美術館など…

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世界が恋する永遠の都、ローマ。人気すぎて有名観光地の混み方は尋常ではなく、バチカン博物館やボルゲーゼ美術館などの有名どころは当日券を手に入れるのは無理ゲーで、一ヶ月ぐらい前からオンライン予約しておかないと…という有り様だ。

大混雑のトレビの泉
トレビの泉の周り。通勤ラッシュ思い出すわぁ…。

しかもバチカン美術館に至っては必死で取ったチケットを持っていたとしても入場時間の1時間前から並んでいる人多数で、入場したあとも流れるプールの如く、人の波に乗って見学せざるを得ない場所も……。

そんな苦行を経て私が悟ったのは、「ローマでアート鑑賞なら、美術館よりも教会に行ったほうが満足度が高い」ということだ。

チケット争奪戦に参戦する必要もなく、炎天下(あるいは極寒の中)長い行列に連なる苦しみもなく、しかも、建築、彫刻、絵画が三位一体となった総合芸術を堪能できる。教会は外へは運べないので、展覧会などで日本に来る可能性もゼロ。現地でしか楽しめない没入型アートを楽しむなら名教会に限るのである。しかも、鑑賞できる作品は、カラヴァッジョやミケランジェロ、ラファエロなど、教科書でみた!系の有名芸術家によるものがゴロゴロ。こういうところにローマの底力を感じますな。

ということで、まずは私が行って「これは…!」と感動した教会を3つご紹介。もちろんこれ以外にも素晴らしい教会はまだたくさんあるのだが、体力の限界が来て回りきれず、とりあえず、今のところ見た中でベスト3ということでご容赦を。とはいえ、どれも美術史に燦然と輝く名作かつ有名スポットなので、足を運んで損はしないはず!

これ無料で見れてOK…? カラヴァッジョの出世作「聖マタイの召命」ほか三部作丨サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会

さて、まずはローマが誇る芸術家で、その光と影のコントラストによるドラマティックな演出で多くのフォロワーを生んだカラヴァッジョから。ローマの中心地、ナヴォーナ広場の近くにあるサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会には、カラヴァッジョの名が瞬く間にローマ中に知れ渡ることになった出世作「聖マタイの召命」、「聖マタイと天使」、「聖マタイの殉教」の三部作があり、必見のアートスポットになっている。

サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会。

外観は地味だが中に入るとそれはそれはきらびやかな空間が。

サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会

サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会
ロマンティックでゴージャスなフリル〜♡ もともとローマ在住のフランス人のために作られた教会だそうで、なんとなくこのガーリーでキラキラな内装にも納得が。

その三部作は、教会の一角にあるコンタレッリ礼拝堂に3枚セットで掲げられている。いつもこの絵の周りだけは人だかりがしているので見つけるのも簡単。

カラヴァッジョによる三部作が掲げられたコンタレッリ礼拝堂。

この中でも特に有名なのが左側にかかっている「聖マタイの召命」。これは、まだ徴税人だったマタイにキリストが声をかけるシーン。画面左下でお金を数えている青年がマタイだと言われている。

「聖マタイの召命」

この絵と建築のコラボの素晴らしい点は、絵の中でもキリストがいる方向から光が差しているのだが、実際の空間でも、教会の窓から光が絵を照らしていること。絵の中の光を本物の光がアシストし、奇跡的な神秘空間を醸成しているのだ。

コンタレッリ礼拝堂
絵の中の光に加えて窓の光も差してより神秘的に。

そして、「聖マタイの召命」と向き合うのが、「聖マタイの殉教」。

聖マタイの殉教

倒れる聖人マタイの上に斬りかかる若者、逃げ惑う群集…こちらも絵に呼応するように本物の光が左から差す。この一角で、マタイのドラマティックな人生を、まるで舞台を鑑賞するような感覚で鑑賞できる劇場型絵画。

これまでいろんな美術館でカラヴァッジョの絵を見てきたが、規模の大きさと作品のクオリティと建築との呼応も含めると、個人的にこの作品がマイ・ベスト。こんなもん無料で見せてくれちゃって大丈夫ですか…?と申し訳なくなるほどの傑作。

これを機に、多くの教会などの宗教施設からカラヴァッジョへの依頼が殺到することになったという、輝かしいデビュー作。ぜひ空間ごと鑑賞してほしい。

サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(地図)

ベルニーニの最高傑作「聖テレジアの法悦」の舞台装置に驚愕丨サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会

さて、お次は現在のローマの景観をほぼデザインしたといっていいバロックを代表する建築家であり彫刻家ベルニーニによる没入型アートを。「ローマにおける盛期バロック美術の最高傑作の一つ」とWikipediaに書かれるほど誰もが認める名作で、バロックの本の表紙になったりすることもしばしばの超有名作品、「聖テレジアの法悦」を見に行こう。

テルミニ駅から徒歩15分程度の場所に立つサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会には、ベルニーニが内装、彫刻、壁画などすべてを手掛けたコルナロ礼拝堂があり、そこで鑑賞できるのがこちらの作品。

法悦=エクスタシーを表現する聖テレジアの表情が秀逸。というか、山田五郎さんによれば「エロい」という人も多い(詳しくはYoutubeにて)。

これは何を表現しているかというと、聖女テレジアが体験した「天使に矢で何度も心臓を刺された」ときの神秘体験。彼女の手記によれば、それは非常な痛みを伴うと同時にこの上ない心地よさもももたらせたそうで、その恍惚の瞬間を切り取ったのが「聖テレジアの法悦」なのだ。

サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会コルナロ礼拝堂
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会内部。左手にちらりと見えているのが「聖テレジアの法悦」があるコルナロ礼拝堂

彫刻家であるだけでなく建築家でもあったベルニーニの面目躍如、とにかく細部まで計算されつくされた空間設計がすごい。

聖テレジアの法悦

天使と聖テレサを照らす光を表す金メッキを施した漆喰の細い棒は、隠し窓から差し込む自然光に美しく照らされ、薄暗い教会の中でそこだけが神秘的に輝く。まさに奇跡の一瞬を表現するのにぴったりの演出だ。

さらにおもしろいのは、その神秘体験を、劇場の桟敷席からこの礼拝堂の依頼主であるコロナロ枢機卿の一族が眺めているという構図。これにより、私達もまた、この奇跡を彼らと一緒に目撃しているかのような錯覚に陥る。

雲の上に乗り浮遊している聖テレサと天使の上を見上げれば、どこからか彫刻でどこからが絵なのか判別できない天井世界が現れる。

まさに建築・彫刻・絵画が一体となった総合芸術。これだけは現地で見ないと本当にだめ!な圧倒的没入型アートなのだ。

「同じ大理石から、薄くて柔らかい布、肌、そして雲の質感を表現している。ものすごい超絶技巧」と山田五郎さんがYoutubeで語っていたが、実際に目にするとその細かさに本当に驚く。分野は違うが、日本の伝統工芸の蒔絵などに匹敵する手工芸的な緻密さ。空間設計との合わせ技で神々しさをました彫刻を眺めていると、ついこちらまで恍惚としてしまう。

「聖テレジアの法悦」の正面には同じような設計のドメニコ・グイディによる「聖ヨセフの夢」が。
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会。テルミニ駅から徒歩10分程度。

ちなみに私がこの作品を見に訪れた朝9時ごろは、夏のハイシーズンだったにもかかわらず、「観客」は私だけだった。ローマの混雑にぐったりしたら、ここで圧倒的な美の空間に浸ってパワーチャージしてみては?

サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会(地図)

「バロックの真珠」と賞賛されるボロミーニによる名作丨サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂

さて、最後はやや建築よりの名作を。ベルニーニの助手を務めたこともあり、後にライバルとなった建築家フランチェスコ・ボロミーニの出世作、サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂を覗いてみよう。ローマを代表するバロック建築のひとつで、「バロックの真珠」と称えられている名建築である。

どうですか、このファサードの独特さ。上の2つの教会と比べても曲線と凹凸が圧倒的に多すぎる。1638年から1641年ごろ建てられたというが、450年後に流行るアール・ヌーヴォーもびっくりのグニャグニャ感だ。

装飾過多ともいえるファサードとはうってかわり、中へ入ると、幾何学模様の装飾がモダンな天井がお出迎え。

サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂

色とりどりの大理石や金メッキ、豪華な天井画がお約束みたいなローマのバロック教会において、白一色かつ幾何学模様に彩られたこの教会のデザインは異色。天井からこぼれる光がシンプルですっきりとした空間を照らし、静謐な祈りの空間をかたち作っている。

宮下規久朗さんの著書『バロック美術』の言葉を借りれば、「明るいドームの天井は十字架と八角形、六角形を交互に繰り返す幾何学的なストゥッコ装飾によって無限の上昇感を与えられている。この卵形の天井は非常に明るく、この空間に立って見上げると神の無限の恩寵すら感じさせる」のだ。

エレガントな装飾も素敵。
こちらにも「恍惚の人」が。これはフィレンツェの女性画家アマリア・デ・アンジェリスによる『聖ミカエルの幻視』。1847年のものなので、後から追加されたっぽい。

サン・ピエトロ大聖堂の建築などにも携わり、イタリアのバロックを代表する建築家となったボロミーニだが、その性格は気難しく神経症的で、最後は自ら命を絶ったという。だが、彼が残した独特なスタイルの建築が、その後のバロック建築に与えた影響は大きい。「ベルニーニの都、ローマ」だけど、次は彼の建築をゆっくり訪ね歩いてみようかな、と思わせてくれる美しい教会だった。

サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂(地図)

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初めてのローマでいろいろ詰め込みすぎた私だが(詳細⇒永遠の都・ローマ女一人旅、徒歩で1日どれくらい観光名所をめぐれるのか?)、観光以外で楽しみにしていたことのひとつが「本場でマリトッツォを食べる」であった。

私が取った宿はテルミニ駅から徒歩15分程度の場所にあるフロント不在のアパートメントホテル「Rome 2B」。朝ご飯はついていないので、マリトッツォをモーニング代わりにすると決めていた。

本当はテルミニ駅近くにあるRegoli Pasticceriaのマリトッツォが有名らしく、そちらに行きたかったのが、前日に死ぬほど歩き回り足が死んでいたので断念。宿の近くで検索してGoogleMapの口コミが高いカフェに行くことにしたのだ。

選んだカフェ「Faro」が大正解。店のインテリアもかわいく、店員さんはフレンドリーで感じが良い。

ショーケースの中に並ぶパンも全部美味しそうだった。マリトッツォはプレーンのほか、レモン風味(マリコルド)もスタンバイ。

一人客は、カウンターでさくっと立ち食いするのがイタリア流のようだったが、私はゆっくりしたかったので着席をチョイス。カプチーノとマリトッツォ、それぞれ3ユーロで合計6ユーロ。ちなみに店員さんは皆英語対応OKだった。

なぜナイフがついてくるのか? その秘密はのちほど。

実は私、日本であれだけ流行ったくせにマリトッツォを食べるのはこれが初めて

日本で味を聞かれたら「私、ローマでしか食べたことがなくって……」などとマウント取ろうと思っていたのに、すでに日本ではほぼ忘れられている模様。ということは、おそらく今後はローマでしか食べられない可能性もあるおやつなのだ。これは必食!

思わず「マリトッツォ 食べ方」で検索してしまったほど大きいパン。ナイフが添えられてくるのは、このまま食べると口のまわりがクリームだらけになるので、半分に切るためだったのだ。それでも口のまわりにつくけどな。

ふわふわのブリオッシュ生地に、甘さ控えめ、ミルク感たっぷりのクリームがたっぷり。このクリームがまた、ふわふわで口溶けが良く、とにかく軽い。こ、これは美味しすぎるだろ〜!!! 

しかし、なんでこんなうまいもの、日本ではブームが終わってしまったのか? 乗り遅れておいてすまないけど、ブーム再燃してくれないかな…。

ちなみにミラノ出身のイタリア人に「ローマでマリトッツォ食べた」と話したら「なにそれ?」と返された。写真を見せて説明しても「イタリアは地域ごとに食が全然違うからわかんないな〜」とのこと。

やはり確実にマリトッツォを食べるならローマが正解!のようですぞ。

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永遠の都・ローマ女一人旅、徒歩で1日どれくらい観光名所をめぐれるのか?

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永遠の都・ローマ女一人旅、徒歩で1日どれくらい観光名所をめぐれるのか? https://tripplanner.jp/topics/4657 Mon, 13 May 2024 10:18:54 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4657 何で今まで行かなかったのか、ローマ。旅を終えての感想は、そんな後悔にも似た思いだった。 海外旅行、特にヨーロッ…

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何で今まで行かなかったのか、ローマ。旅を終えての感想は、そんな後悔にも似た思いだった。
海外旅行、特にヨーロッパ旅行が好きで、これまで訪れた国は約40カ国、そのうち半分くらいはヨーロッパという私としたことが!

鉄板名所のコロッセオ。

ローマに行くのをためらっていた理由の大きなものは治安への不安だった。だってスリばっかりいる街なんでしょ?  歩いているとミサンガを腕に巻き付けられて料金請求されちゃうんでしょ? 写真撮ってあげるよって寄ってくるスマホ泥棒だらけなんでしょ?

基本は女ひとり旅派の私が震え上がるような情報ばかりが溢れていた永遠の都、ローマ。今回旅してみて、もちろん上記の噂には気をつけたほうがいいけれど(実際私には何も起こらなかったが)、別に治安が特に悪い感じはなく、ただひたすらに美しく、壮大な歴史を感じるすばらしい場所だった。ローマ、完全に誤解してたよ…なんかごめん…。

ということで、今後何回もローマに通う予感しかしない私が、女ひとり旅でどれだけローマを楽しめたか、まずは1日観光ルートをざっくり紹介します。

・ローマで見るべき鉄板観光名所とは?

初めてのローマなら、まずは観光ガイドの常連である以下の名所を見ておきたいのが人情というもの。

・コロッセオ  AD80年ごろ完成したという円形競技場。高さ48mと、今なら15階建てビルくらいの大きさ。すごい…。
・フォロ・ロマーノ コロッセオに隣接する遺跡。古代ローマ時代の官公庁街みたいなもの。
・スペイン広場 映画『ローマの休日』で一躍有名になった階段。
・トレビの泉 みんながコインを投げいれる泉。
・ナヴォーナ広場 ベルニーニによる噴水で有名な広場。周囲にはパンテオンなど見どころ多々。
・ヴァチカン市国 カトリック教会の中心地で、独立国家。ローマから徒歩で入れる異国。

ガイドブックなどでは、美術館などの割引付き・公共交通機関乗り放題のローマパス(2日以上滞在する人向け)がすすめられたりするが、上記だけなら特に必要を感じなかった。

なぜなら、上に挙げた箇所は基本はすべて徒歩で回れるから(ただし、1日10km歩いたけど)。地下鉄の駅を探して電車に乗って、というより歩いたほうが早い、というのがローマなのだ。ローマパスは博物館・美術館に行きまくる人向けかもしれない。

・ひとりで名所を徒歩でざっくり巡るローマ観光1日ガイド

まずはコロッセオ付近で朝10時半頃に観光スタート。さて、どこまで行けるかな?

第一目的地:コロッセオ&フォロ・ロマーノ

狙ったわけではないのだが、私が訪れた日はたまたま第一日曜日月に一度、ローマの博物館や美術館などが無料になるアート感謝デーみたいな日だった。本来ならラッキー!と喜ぶべきなのだが、無料デーゆえか、コロッセオの周りは超・長蛇の列。

最後尾が見えない…!

これでは中に入る頃には日が暮れてしまう…と、コロッセオは諦め、フォロ・ロマーノだけでも見ようと入口を探していたら、スタッフらしき人が「そこは入口じゃないよー」と注意してきた。入口はどこ?と聞くと「入口はあっちだけど今日は入るまでに5時間かかるよ」とのこと。
「でもあっちで旗持っている人のツアーに入れば、すぐ入場できるしコロッセオも見られるよ」と彼はいう。博物館のスタッフのような服装をしているが、なんてことはない、ツアーの客引きだったのだ。

とはいえ、ガイド付きで30ユーロとのことだしあの列に並ぶのは辛いし、ということでツアーに参加することに決定。この時点でなんやかやで11時近くなっていたのだ。時間を金で買おう。

とはいえ、説明やらスピーカーホンの配布やら移動やらで、フォロ・ロマーノに入れた頃には12時をまわっていた。普通に並んでいてもコロッセオに入れたのでは…と思わなくもない。

フォロ・ロマーノに足を踏み入れたときの感想は「壮大な廃墟」というものだった。こんなに巨大な崩れかけの建築を街の真ん中に抱え込んでいられるローマの豊かさに圧倒される。平らな土地が貴重な日本なら、すぐ埋め立てて新しい建物をこしらえるはずだ。

たまに「保存状態がいい!」と思うものはあるが、多くは、一部を残して最近(といっても数百年前だが)増築されたものだったりする。たとえば上の「アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿」は、正面の階段と円柱のみが141年頃のもので、背後にある教会は18世紀頃に作られたものだとか。

ローマの歴史書を読み、皇帝の名前などを覚えてから行くと、「おお、ここがカエサルが演説した…」などと感銘に浸れると思うが、何の知識もなく行くと柱などがゴロゴロ転がっているだけの廃墟、みたいに感じてしまうかもしれない。

足元を見るとこんな風景。

この日は5月だというのに汗ばむ陽気で、ひたすら喉が乾いたが、フォロ・ロマーノ内には飲水を汲める水道がいくつかあるのでペットボトル持参で行くのがおすすめ。ローマ帝国時代に作られた水道設備から未だに水が供給されているというローマなのだから、水道水だってある意味観光資源でもあるのだ。

さて、フォロ・ロマーノを見学し終えたら、次はコロッセオである。正直、「外観だけでいいかもな…」と思っていたが、中には入れば、細部も細かく見られてそれはそれで楽しい。

たとえばこの虫食いのような無数の穴ぼこ。これは、この中に埋められていた石と石の間を強化する鉄の部品をほじくり出した跡だそう(詳しくはこのYouTubeを)。これだけ骨抜きにされてもしっかりと建ち続けた遺跡、建築技術がすごすぎないですか…?

中に入れば、手の込んだ建築なども一望できる。やっぱり時間があれば中に入ってみるのがおすすめ。しかし、娯楽のためだけにこれほどの規模の施設を作っちゃうなんて、ローマ人どれだけエンタメ好きなのか。

コロッセオ&フォロロマーノ ひとり旅向き度 ☆☆☆☆☆

なんと、コロッセオを後にした頃には15時近くなっていた。ツアー開始の待ち時間もあって、コロッセオ前に到着してからなんだかんだで4時間以上もかかってしまった。これから残りの鉄板名所、全部クリアできるのか?

近くのカフェでパニーニをさっとつまみ、次の目的地、ナヴォーナ広場&パンテオンへ取り急ぎ向かう。

<余談>フォロ・ロマーノは、フォリ インペリアリ通りから見下ろすだけでもよかったかも。

コロッセオからナヴォーナ広場までは、フォリ インペリアリ通りという道をひたすらまっすぐ歩く。個人的な感想だが、フォロ・ロマーノの中を歩いたときよりも、この通りを歩いたほうがずっと心に残った。

この通りはご覧のようにだだっぴろい道なのだが、フォロ・ロマーノ沿いに通っていて、歩道からあの世界遺産を優雅に見下ろすことができる。

死ぬほど苦労して入ったフォロ・ロマーノが無料で見放題。

古代ローマ遺跡なんて俺達にとっては日常なんだ、たいしたことないぜ、的なローマの壮大さ、懐の大きさは、この道からのほうがひしひしと感じ取れた。そして彼らの、歴史へのリスペクトも。

個人的には、見学にやたら時間がかかるフォロ・ロマーノの内部見学は余裕があるときにして、初めてのローマ観光なら、ここから見下ろすだけでまずはいいのではないかと思ってしまった。

・ナヴォーナ広場周辺は、無料の「生きた美術館」だった。

さて、次の名所、ナヴォーナ広場周辺へ。ここは無料で楽しめる名所が多く、有名なアート作品もごろごろ。まずは、パンテオンの裏手にある小さな教会、サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会へ。ここにはなんと、ミケランジェロ作のキリスト像が残っているのだ。

ローマ名物オベリスクの前にある外観はシンプルな教会。オベリスクを背負っているゾウさんは巨匠・ベルニーニが手がけたものとか。
腹筋が割れている肉感的なキリスト。こういうところがミケランジェロっぽい。

同じことを毎回書いているけれど、私は美術館などに「移築」された美術品より、もともとあった場所で見るアートが好きなので、教会の祭壇画とか彫刻は大好物。建築やインテリアと呼応して輝くアートの素晴らしさよ。

続いては、古代ローマ時代の建築がほぼ完全な形で残されているパンテオンへ。こちらも無料開放日のせいで中に入るにはかなり待ちそう…ということで諦めて外観だけパシャリ。ミケランジェロが「天使の設計」と賞賛したという神殿、次こそは中に入りたい。

ちなみに無料開放デーは、結局大行列に並ぶ羽目になるので、個人的には普通の日に来てお金払ったほうがいい気がした(あるいは人気のない場所だけ狙う)。

そこから徒歩2分くらいの場所にあるサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会は、アート好きならぜひ足を運びたい名所。何しろカラヴァッジョがローマで一躍有名になるきっかけとなった出世作、マタイ三部作があるのだ。

内部でひときわ人だかりがある場所が、その絵が飾られているコンタレッリ礼拝堂。絢爛な内装とセットでこんなすごいアートが、しかも無料で見られるなんて、ローマに来た甲斐があったというもの。ちなみに中心に描かれている「聖マタイと天使」には面白い逸話が残っているので、ぜひ山田五郎さんのYouTubeで確認を。

建築もひたすら優雅で、キラキラ!!

このエリア最後の見どころ、ナヴォーナ広場はカラヴァッジョの教会から徒歩すぐ。

マラソンのトラックのような楕円形の広場は、ローマ帝国時代は競技場だったとか。ここに17世紀、ベルニーニにより四大河の噴水が作られ、ほぼ現在の景色に。

ローマを歩いていてつくづく思ったのは、この街ではミケランジェロよりベルニーニ、とにかく彼の存在感がすごい。

日本だと彫刻家としてはミケランジェロの知名度が圧倒的で、ベルニーニなんて、アート好きの人以外はほとんど「はて?」という感じ…ですよね?

Wikipediaによれば、「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」とか言われているらしいけど、実際に歩いてみるとそれをひしひしと感じる。本当に今の街の骨格を作ったのはベルニーニなんだろうな、と初めて来た私ですら察するレベル。

ベルニーニ作「四大河の噴水」

ミケランジェロの彫刻はすっきり整っている印象だが、ベルニーニのそれはとにかく「躍動感…!!」という印象。さすがバロック。

ベルニーニ作「ムーア人の噴水」

そして、ベルニーニの作品はちょっとおもしろいところがいい。上手いだけでなく、ユーモアを感じるのだ。

この「ムーア人の噴水」とかちょっと笑ってしまった。おっさん、何しとんねん。

ナヴォーナ広場周辺 ひとり旅向き度 ☆☆☆☆☆

・トレビの泉

ナヴォーナ広場からスペイン階段を目指す途中にトレビの泉があるので、ここから追い込んであと2箇所見ていこう。ちなみに、この時点でもう夕方の6時半を回っている。日が長い季節に来たので余裕だが、冬ならこのあたりで観光はジ・エンドかもしれない。

トレビの泉ってコインを投げるとまたローマに来られるってやつでしょ? と思っていたら、ガイドブックによると、そう単純でもないらしい。

曰く、「投げ方は右手にコインを持ち左肩越しに投げる」「一枚投げればローマにまた来れる」「二枚投げれば恋が叶う」「三枚投げれば結婚または離婚(!)できる」。

とりあえず一枚投げておいて、次までによりディープな願いを考えておくことにしよう。

とにかく人でごった返していて前に進むのも大変。さすがにスリがいそうなのでリュックを前に抱え厳重な体制で近寄っていく。何でここにこんなに人が集まるのか…?と思わなくもない。

まぁ確かに優雅ではある。バロック建築の傑作でもあるらしい。でも、ローマの街にこれぐらいの優雅はゴロゴロしているので、個人的には一回見ればいいかな、という感想。

トレビの泉 ひとり旅向き度 ☆☆☆ ※シャッターを押してくださいと頼みにくいという意味で。

・スペイン広場

あああ、とても今日1日でバチカン市国までは無理だった…。コロッセオ&フォロ・ロマーノの外観だけ見ていれば余裕で行けた気がするが。

ということで1日観光の最後はスペイン広場でフィニッシュ。トレビの泉からは徒歩15分ほど。

眼の前にどーんとある噴水は、一説にはベルニーニの父親によるものとか。ここも正直、なんてことなはない階段なんだが、やはり映画『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーンがジェラートを舐めながら歩くシーンが印象深いゆえ観光名所となっている。ちなみに現在は飲食禁止なのでヘプバーンごっこはできません

とりあえず記念撮影。つい仁王立ちしてしまい、ヘプバーンとの差が歴然と。

まぁ、ただの階段といえば階段なので、映画を見ていない人にはいまいち感動ポイントが見つけにくいかもしれない。ただ、いいところは、スペイン広場のまわりは高級ブティック街で、かわいい小さなお店も散見されること。ぶらぶらとウィンドウショッピングを楽しむのも、女子旅的にはありかもしれない。

スペイン広場 ひとり旅向き度 ☆☆☆☆

ということで、バチカン市国以外は徒歩で難なくクリアできたローマ鉄板観光名所めぐり1日編。入場に行列する必要がない、街の風景を楽しむことがメインのコースだったのも勝因の一つ。足は棒になったけどな!

美術館や博物館に入ってゆっくりアート鑑賞するととてもこうはいかないが、初めてのローマなら、まずはざっくり街の規模感を掴んでおくのも良いかと思う。何しろ街全体が美術館と言われる古都、歩くだけで心躍るはずですよ。

ナヴォーナ広場近くで大行列していたジェラート店「フリギダリウム」。気になったけど先を急いでいたのでスルー。次は食べてみたい!

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本場ローマで、マリトッツォを食べてみた【世界名物料理紀行】

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ドロミテへハイキング旅行ならどこに泊まるべき? 選んでよかった、かわいい村をご紹介。 https://tripplanner.jp/topics/4559 Wed, 03 Jan 2024 08:00:33 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4559 行くのがものすごく大変そうな、ヨーロッパアルプスの至宝、ドロミテ。実は女ひとり旅でも簡単に行けて、しかも公共交…

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行くのがものすごく大変そうな、ヨーロッパアルプスの至宝、ドロミテ。実は女ひとり旅でも簡単に行けて、しかも公共交通機関だけでも十分楽しめる、ということを綴った一連の記事が意外と読まれているので、調子に乗ってまだまだ書く。

■宿泊地選びは、何を見たいかを先に決めるべし

イタリアのドロミテ・トレッキング、女ひとりで公共交通機関だけで行けますか?」という記事にも書いたけど、ドロミテと呼ばれるエリアは実はむちゃくちゃ広く、どこに泊まるか考える場合は、まずどこに行きたいのか、主要目的地を決める必要がある。日本アルプスでいえば、上高地に行きたいのか、立山なのかによって宿泊地が変わるのと同じである。

ドロミテで有名なスポットといえば、チンクエトッリ(3つの頂、という意味)や、アルペ・ディ・シウジ(シウージ高原/ Alpe di Siusi)、そして絶景スポット、カレッツァ湖などが挙がる。

ドロミテ屈指の絶景スポット、カレッツァ湖
ドロミテ屈指の絶景スポット、カレッツァ湖

チンクエトッリは、ドロミテでいうと東側エリアなので、宿泊地は東の玄関口と言われるコルティナ・ダンペッツォ付近を選ぶのがいいだろう。しかし私が行きたかったのは後のふたつ、アルペ・ディ・シウジやカレッツァ湖だったので。西の玄関口、ボルツァーノあたりのほうが都合がいい。

このあたりはネットでググるだけで簡単に得られる情報である。

しかし、だ。

問題はボルツァーノあたりという抽出条件では、まだまだ広すぎることなのだ。

■ ドロミテの西の玄関口、ボルツァーノに泊まるのはアリか?

ボルツァーノという町は、人口約11万人程度のイタリア北東部にある中都市。ヴェローナから鉄道で1時間半程度で着くので、ミラノやベネチアからでも片道2−3時間といった感じで、アクセスもそれほど悪くない。

ボルツァーノ
ボルツァーノのまちなかの風景

街はそこそこ大きく、オーストリア国境付近ということで歴史的にもドイツ系住民が多く住んでおり、イタリアの都市とはいえど、建築などはまるっきりドイツ風である。そのあたりがユニークだし、ここを拠点にドロミテの各名所へのバスもバンバン出ているので、ハイキング旅行の拠点にするのは悪くないかもしれないが……いかんせん、ちょっと都会すぎるんである。

ボルツァーノ
ボルツァーノの現代美術館

都会と言っても大都会ではないので、見どころもほとんどなく、強いて挙げれば、ボルツァーノ県立考古学博物館(South Tyrol Museum of Archaeology)とMuseionという現代アートの小さな美術館ぐらいである。あとは、勝利の記念碑(Bolzano Victory Monument)というのも見どころの一つらしいが、正直ただの門という印象しかなかった。

ということで、せっかく自然を愛でにこんなところまで来たのに、わざわざこの中途半端な都会にステイしなくてもいいかな……というのが正直な感想だ。

ただし、カレッツァ湖だけ見たいならボルツァーノ泊は全然あり。何しろこの町からバスで40分くらいなのだ。

■ ドロミテにいる実感が持てて、かつそこそこ便利な田舎町とは?

できるだけ自然豊かな場所にステイしたかった私がやったのは、ホテル予約サイトで、エリアを「シウージ高原/ Alpe di Siusi」で検索、出てきた適当な宿を選ぶことだった。しかし、ここでもまた落とし穴があったのである。

それは、シウージ高原でもまだまだ抽出範囲が広すぎるということ。どんだけデカいのよドロミテ!

シウージ高原
シウージ高原の風景。葉祥明の絵みたいですな。

あとから知ったのだが、シウージ高原の中に泊まろうとするとホテルの選択肢はほんのわずかしかない。当たり前だが、基本的には広大な草原地帯で、その景観がウリなんだから、建物なんかバンバン建てるはずもないのだ。

ゆえにシウージ高原を抽出条件にしてホテルを探すと、そこへのアクセスがいい近隣の村々がレコメンドされるのである。シウージ高原へは、バスやケーブルカーを乗り継がないと到達できない距離である。

アテが外れたものの、なりゆきで偶然泊まった宿泊地が、これから紹介するフィエ・アッロ・シーリアル(Fie allo Sciliar ⇒地図)という小さな村。

フィエ・アッロ・シーリアル

見て!この理想的な景色!ドロミテの山どーん! アルプスの少女ハイジみたいなかわいい建物バーン!

しかもこの村にはVöls, Kreisverkehrというバス停がありボルツァーノから夏は30分おきくらいバスがばんばん出ていて、シウージ高原ほかセチェーダ山など人気観光地へのアクセスも至便。ホテルやB&Bがたくさんあるので、レストランやカフェも多く、立派なスーパーマーケットもあり、観光案内所も充実。

この素朴な見た目ながら、なかなかやる子なのである。

観光案内所
バス停の前にある観光案内所。英語OKで、ハイキングルートなどを豊富なパンフレットともに案内してくれる。
 
イタリアだが、完全にドイツな風景。人々の話す言葉も看板もドイツ語である。このあたりの歴史は深掘りすると色々悲しい。
町の中心部からちょっと丘を上がったところにある教会。

徒歩15分くらいで端から端まで歩けるほどの小さな村だが、小高い丘に登れば絶景スポットとして地元民に人気の小さな教会もあり、夕暮れ時は、犬の散歩がてら、赤く染まるドロミテの山を眺めに来る人多数。

このベンチに座ってのんびり夕日を眺めるのが最高。

ちなみにNHKでも特集されたドロミテでしか見られない山が赤く染まる怪奇現象「エンロ・サディラ」は、この地に来たなら体験しておきたいことの一つ。

残念ながら真っ赤とまではいかなかったけど(オーロラのごとく、おいそれとは現れないっぽい)、まぁまぁ赤く染まった山を拝むことはできた。

エンロ・サディラ
エンロ・サディラ…になりかけ?

観光案内所で話を聞くと、この村を拠点にしたハイキングルートも多数あり、湖や古城などのウォッチングも楽しめるそうだ。わざわざシウージ高原までえっちらおっちら行かなくても似たような体験はできたかもしれないと思っている。

教会への道すがら出会ったヤギさんたち

バスに乗ってたっかいケーブルカー料金を払い、混雑する山を歩くよりも、ずっと穴場で楽しそうなフィエ・アッロ・シーリアル付近でのハイキング。次の機会があれば挑戦してみたい。

■ 泊まるべきB&Bはここ!

そして、何と言ってもこの村でのステイを忘れられないものにしてくれたのが、最高すぎるB&B、Hubertusである。

Hubertus

町の中心にあり、いかにも山小屋といった風情もいい。バス停からも3分くらい。すぐ近くにスーパーマーケットやレストランも有り、キッチンを貸してくれるので自炊もできる。

仕事しているのが少し悲しい…。

私が泊まった部屋は、ご覧の通りのマウンテンビューで最高。二人用の部屋を一人で使わせてくれたので広々。ベランダもあり、スーパーで買ってきたビール片手にのんびり風に当たったりもできる。

何より宿のご家族がとにかく親切でフレンドリーなのが良かった。みな英語が話せるので、日本びいきというまだ10代の娘さんとおしゃべりしたのもいい思い出。

そして、朝ごはんが、すごく美味しいのだ。

朝食は希望すれば外で取ることも可能。

やきたてのパンやケーキが並び、
ハムやチーズ、果物なども取り放題。

卵はオムレツや目玉焼きなどをチョイスでき、あつあつでサーブしてくれる。

実は普通に泊まると一泊一部屋4万円くらいする、そこそこ高級なB&Bなのだが、私は直前のキャンセル枠をゲットし一泊90ユーロ程度で泊まる事ができた。予約サイト等でぜひチャンスを狙ってみてほしい。

ということで、個人的にドロミテ旅行のおすすめはこのフィエ・アッロ・シーリアルに決まり!

<関連リンク>

イタリアのドロミテ・トレッキング、女ひとりで公共交通機関だけで行けますか?
歩く難易度は井の頭公園以下? イタリア「ドロミテの宝石」カレッツァ湖で絶景トレッキング。
標高2518m、イタリア・ドロミテの超名所セチェーダ山に登ってきました(ケーブルカーで)

イタリアの記事一覧

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ベネチアでアート散歩、美術館&ギャラリーがひしめくドルソドゥーロ地区を歩いてみよう。 https://tripplanner.jp/topics/4398 Tue, 10 Oct 2023 10:54:07 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4398 ベネチアは近くで見るとわりとボロいとか、太鼓橋100本ノックみたいな道を歩くのが辛すぎるとか、うっかり文句ばか…

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ベネチアは近くで見るとわりとボロいとか、太鼓橋100本ノックみたいな道を歩くのが辛すぎるとか、うっかり文句ばかり書き連ねてしまったが(⇒詳細)、もちろんいいところもたくさんある。

今回は私が足を棒にしながら歩いた結果、ここは結構好きなエリアかも♡と思った場所をご紹介したい。特にアート&建築好きなら楽しめること請け合いですぞ。

さて、ベネチア屈指の観光地いえば、聖マルコというキリスト教のものすごく偉い聖人の骨が安置されているサン・マルコ寺院前にある、サン・マルコ広場である。

サン・マルコ広場
ナポレオンが世界一美しい広場と称賛したというサン・マルコ広場。

ここは、寺院だけでなく、ヴェネツィア共和国時代は政治の中枢だったというドゥカーレ宮やロマンティックな老舗カフェなどが連なり、まさにベネチアを代表する観光名所。

サン・マルコ寺院のファサード
サン・マルコ寺院のファサード。豪華絢爛!

なので、もちろんいつも大混雑である。私はサン・マルコ寺院前の行列の長さにおののき、ファサードをちらりと見学して退散。この広場近くの船着き場からトラゲット(Traghetto)という安い渡し船に乗って、対面のドルソドゥーロ地区へと避難したのだが、これが大正解!なのだった。

■安藤忠雄建築もあるぞ!ギャラリーひしめくドルソドゥーロ地区とは?

ドルソドゥーロ地区とは、下の地図でいうと、サン・マルコ広場から大運河を渡った画面下あたり。サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会などがある島の南側である。

サン・マルコ広場から出た船が着くと、すぐ前にあるのが、ブンタ・デッラ・ドガーナ、我らが安藤忠雄が設計し、かつて税関だった歴史的建造物を再生させた現代アートの美術館だ。

トラゲット(Traghetto)
トラゲット(Traghetto)に乗ってドルソドゥーロ地区へ。この乗り物がいかにお得かは、別記事にてご確認を。

・【必見スポット1】ブンタ・デッラ・ドガーナ

プンタ・デラ・ドガーナ
「ICÔNES」というエキシビション開催中(2023年4月 —23年11月23日まで開催)のブンタ・デッラ・ドガーナ内部。

歴史を感じる木造トラス小屋組みとレンガ壁と、安藤建築ならではのコンクリート打ちっぱなしの空間が共存する、おそろしくかっこいい建築。開催中のエキシビションもすばらしく、アート好きならベネチアで外せないスポットではないかと思う。

ザ・安藤忠雄なコンクリートと古い煉瓦のコラボ。※展示内容により見え方が変わります。

建築もアートも最高なのだが、個人的にぐっと来たのは、館内のどの窓からも海が見えること。
まさに海に浮かぶ美術館! こんなん、ベネチアにしかないって!

プンタ・デラ・ドガーナ
こちらを見ても海
プンタ・デラ・ドガーナ
あちらを見ても海。

プンタ・デラ・ドガーナ

それもそのはず、建物はこんなふうに、もう海ギリッギリのところに建っているのだ。なんならちょっと沈みかけてない?ぐらいのひたひた感。

先を急いでなければ、館内にある、やたらワインが充実したカフェコーナーで一杯飲んでゆっくり過ごすのもおすすめ。軽食もあり、客が異常に少ないせいか、スタッフのかたもとても親切、ワインもサンドイッチも美味しかった。
カフェの前には小さなギャラリーショップも併設しているのでお土産も買える。

Punta della Dogana 公式サイト

・【必見スポット2】サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会

ブンタ・デッラ・ドガーナのすぐとなりにあるのが、ベネチアバロックの傑作と言われるサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会

ここは建築もさることながら、ヴェネツィア派の巨匠・ティツィアーノの巨大作品が鑑賞できることでも有名。ルネサンスといえばフィレンツェ、と思いがちだが、ここヴェネツィアを中心に生まれたルネサンスもあり、それがヴェネツィア派と呼ばれていたりする。

常々、もとあった場所から美術館などに移された美術品は、どこか蝶の標本のように生気を失っている気がして、アートはオリジナルの場所で鑑賞したいものだ、と思っているクチなので、教会などで見る絵は大好物である。

ティツィアーノ「精霊降臨」
ティツィアーノ作 「聖霊降臨」は、必見名画のひとつ。

・【必見スポット3】アカデミア美術館

お次は、ヴェネツィア派の作品がてんこ盛りのアカデミア美術館へ。フィレンツェにも同名の美術館があり、正直そっちのほうが圧倒的に有名だが(何しろミケランジェロによるダビデ像がある)、こちらだってなかなか負けていない。

ご存知でした? ベネチアは昔ひとつの国だったこと。しかもそんじょそこらの国じゃなくて、1,000年以上も続いた歴史上最長の共和国で、一時はアドリア海から東地中海まで支配下に治めていた一大海洋国家だったのだ。

ローマよりはコンスタンティノープル(ビザンチン帝国)とがっつり組んでいた国なので、アートもまた、ビザンチン風が目立つ。

美術館のエントランス付近がすでにビザンツ風。

参考までにフィレンツェのウフィツィ美術館の内部はこんな感じである。

比べれば明らかに違う文化圏なのが一目瞭然。今では列車で2時間程度で移動できる距離なのに、ベネチアとフィレンツェ、こんなに差があるなんて、イタリアは本当に奥深い、というか複雑である。

展示されている作品も、いかにも貿易国らしく、いろんな人種の人たちが描かれていたりいて面白い。

聖カタリナとマグダラのマリアのいる聖母子
ヴェネツィア派の巨匠の一人、ジョヴァンニ・ベッリーニによる「聖カタリナとマグダラのマリアのいる聖母子」。こちらも有名作品。

個人的には、ヒエロニムス・ボスの作品が何点かあったのが嬉しかった。日本でも世界でも、意外と作品を見る機会が少ない画家の一人。奇妙な怪物やら不思議な動物やらを好んで描く彼に、鳥獣戯画の国の民としてはやや親近感を抱いてしまうのである。

絵の一部をクローズアップ。やっぱり彼、どこかおかしいよね。。。

・そぞろ歩きも楽しい「キレイなベネチア」

その他、ペギー・グッゲンハイムコレクションという近現代アートの小さな美術館のほか、小さなギャラリーも点在し、アート散歩にうってつけのドルソドゥーロ地区。

このエリアが気に入った理由はアートだけでなく、全体的に「キレイ」なところ。正直言って、サンタ・ルチア駅近くのサンポーロ地区や、サンマルコ広場周りなど、中心部は壁とかボロボロだったり、落書きが目立ったりしてあまりキレイとはいえない場所も多かった。

落書きだらけの壁は、街の中心部でわりとよく見た風景。こんなに観光客がいるのに街にお金ないのかな?とやや心配にも。

だが、この地区は全般的にメンテナンスされているというか、新しめというか、こざっぱりとキレイな印象。

明らかにメンテされているっぽいのがおわかりいただけるだろうか。

観光客もそれほど多くないので、おやつに美味しいジェラートなどを舐めつつ、のんびりアート散歩を楽しみたいエリアだ。

アカデミア美術館近くのジェラテリア「Gelateria lo Squero」はすごく美味しいのでおすすめ。ベネチアならではの運河と太鼓橋を背景に映える写真も撮れちゃうぞ。

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ベネチア屈指の「映え」スポット、カラフルすぎるブラーノ島を知っていますか? https://tripplanner.jp/topics/4370 Mon, 09 Oct 2023 10:15:41 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4370 水の都・ベネチアに行くなら、個人的に強くおすすめしたいのが、船でさくっと行ける近隣の離島、ブラーノ島へのショー…

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水の都・ベネチアに行くなら、個人的に強くおすすめしたいのが、船でさくっと行ける近隣の離島、ブラーノ島へのショートトリップだ。

ま、ベネチア本島もいいんですよ、風情があって。とはいえ、街はどこかすすけているし(思ったより落書きも多かったりする)、細い水路に狭い道といった迷宮感あふれる島は、歩いていていささか疲れないでもない

観光ガイドに載らないベネチアのリアル。わりと壁とかボロボロだった。この島の観光疲れについては、前の記事「登山より辛いベネチア観光、水の都は足腰が強いうちに行け!」で語っているのでここでは繰り返さない

そんな島からわずか11キロしか離れていないにもかかわらず、ブラーノ島はまるで別世界。世界中の人を魅了するカラフルアイランドとして大人気なのである。

行き方、歴史などブラーノ島をざっくり紹介

ブラーノ島への行き方は簡単だ。サンタ・ルチア駅前から、ベネチア唯一の公共交通機関といえる水上バス(ヴァポレット)がばんばん出ている。

しかもよほど人気なのか、スタッフが常に「ブラーノ島行きはこっちだよー!」的な叫びをあげているので乗り場も迷わない。切符は75分券で9.5ユーロである。

いざ、出発! 公共交通機関とはいえ船旅なのでアトラクション感もたっぷり。

ヴェネツィアングラスで有名なムラーノ島を経て、約40分程度でブラーノ島に到着。さすがは人気スポット、たくさんの人が下船していく。

港からちょっと歩けば、もうこんな風景だ。

全体的に紅茶で煮しめたような色合いだったベネチア本島から来ると、目の覚めるようなパワーあふれる色彩の洪水。元気出るわぁ!

かつては貧しい漁師ばかりが住んでいたというブラーノ島。漁から戻る彼らが自分の家を見分けられるようにと、こんなカラフルな家になったのだとか。

ブラーノ島観光、所要時間は? お土産は?

さて、歩いているだけで心踊るブラーノ島だが、映えている以外に何かあるのか?といえば、有名なのは名産のレースだろうか。

もともと貧しい漁村だったブラーノ島だが、16〜18世紀に伝統工芸のレース編みが作られるようになり、やがて世界中に輸出される名産品に。島の経済も大変うるおったとか。

街のあちこちにレースのお店がある。

ということで、今もレースのお店があちこちにある。街歩きしながら、お土産探しを楽しむのもいいだろう。

ただ、個人的にはカラフルな家をただ眺めるのが一番楽しかった。

カラフルにカラフルを重ねた扉がユニークな誰かのお宅は人気の記念撮影スポットになっていたり、

大体の家には扉代わりのカーテンが。ちょっと日本のすだれ的な役割を感じる。

扉代わりのカーテンもまた一軒一軒カラフルだったり、

壁と扉の色のコントラストがビビッドで印象深い家があったりと、それぞれ個性があって、見ていて飽きない。

とはいえ、小さい島だし、あっという間に徒歩で見終わってしまうのも確か。ゆっくり買い物したり、ランチしたりせずさっと歩いて見て回るだけなら、最短90分で見終わるのではないかと思う。ゆっくりしたいなら、ランチなども楽しんで3−4時間といったところか。

「ヴェネツィアとその潟(ラグーン)」として、ベネチア本島、ムラーノ島と共に世界遺産に登録されているブラーノ島。楽園というか、おとぎ話というか、ディズニーランドというか、とにかくわかりやすく楽しい場所なので、万人におすすめ。

ベネチアの街歩きに疲れたら、さくっと船で逃避してみよう。パワフルな色からパワーをもらえますぞ。

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登山より辛いベネチア観光、水の都は足腰が強いうちに行け! https://tripplanner.jp/topics/4344 Sun, 01 Oct 2023 11:48:39 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4344 まさか、イタリアの山岳地帯ドロミテのトレッキングよりも、ベネチア街歩きのほうが辛いなんて想像もしなかった……。…

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まさか、イタリアの山岳地帯ドロミテのトレッキングよりも、ベネチア街歩きのほうが辛いなんて想像もしなかった……。
運河が張り巡らされた唯一無二の風景が人気の水の都、ヴェネチア東京ディズニーシーみたいなところでしょ?ぐらいの知識で行くと痛い目に合うので、実際に街歩きで足が死んだ私が、ベネチア観光のリアルをお届けします。

知ってる?タクシー禁止で歩くしか無い島ルール

私は今回が初めてのベネチア。予備知識は、「運河が張り巡らされた風景が旅情を誘う水の都」ぐらいであった。
しかし、実際に行って少し歩いて痛感したのだった。この街の水上交通オンリーのルールはガチ!

ベネチアの玄関口、国鉄サンタ・ルチア駅を降りると、まず目に飛び込んでくるのはこちらの大運河。

ベネチアのサンタルチア駅の前

「ええ、駅前からいきなり水辺!?♡」と誰もが心踊るが、このときめきは、街歩きをはじめて30分もすると困惑に変わる。

駅から海側に大運河を渡り、少し歩けばすぐ小運河だ。あなたは浮かれてTHEベネチアな風景を写真におさめ、小さな橋を渡って向こう岸に渡る。

少し歩けばまた小運河だ。「どこもかしこもフォトジェニックだわぁ」などと思いながらうきうきと橋を渡り、次のブロックへ。

ええっと……

  待って……!

想像以上に運河が張り巡らされているんですけど!!!

もちろんベネチアが水の都だということは知っていたけど、ここまでとは想像以上。感覚的には、東京で言えば、普通の小道が全部運河みたいなイメージである。その度に太鼓橋的なものを渡らなければならないので、大体1時間も歩くと足が死ぬ

私はベネチアの前に標高2000m超えのドロミテの山でトレッキングを楽しんできたのだが、あちらは頂上までケーブルカーで行けたし、登山道はばっちり整備されていたので、正直言って、ベネチア街歩きより数倍楽であった。

ベネチアよりラクだったセチェーダ山頂トレッキング

「バリアフリー、何それおいしいの?」と完全に割り切っているかのような水の都。21世紀になってもなお、この不便極まりない環境を頑なに変えないなんて……その意固地さ(なのか?)に驚愕するとともに、もし運河を埋めて道路でも作ろうものなら、これほどの世界的観光地にはならなかっただろうとも思う。

ベビーカーの人とか本当に大変そうだった。

重いスーツケースを抱えて旅する人は、雰囲気はいまいちでも絶対、サンタ・ルチア駅周辺の宿を押さえることを強くすすめたい。

ベネチアで歩きたくない人のための3つの交通手段

ベネチアは国鉄の駅より南側は車の乗り入れ禁止なので、疲れ果ててもタクシーを拾うことができない。

直線距離で100mの場所へ行こうとしても水に阻まれ、迂回して橋を渡らねばならぬため、その5倍は歩かないとたどり着けない、といった過酷さを覚悟していくべき場所なのだ。

とはいえ、歩く以外の方法もなくはないので、ここでは代表的な3つの水上交通手段を紹介したい。

1.ヴァポレット(vaporetto)

ベネチアの唯一の公共交通機関と言える水上バス。サンタ・ルチア駅からサンマルコ広場まで直接行きたい場合や、近隣の島巡りなどでは便利そうだが、75分間有効の切符が9.5ユーロ(今の為替だと1,500円くらい)と結構なお値段だし、小さな島の中をちょっと移動したいだけなら使う理由はあんまりなさそう(停留所から結局歩かなきゃいけないので辛さがあまり変わらないケースも多い)。24時間や48時間パスもあるので何度も使う人はそれを買ったほうがオトク。

2.ゴンドラ

ベネチアといえばゴンドラクルーズでしょ!と思いがちだが、これは乗ることそのものがアトラクションの船。島内を歩いているとあちこちに乗り場があるが、30分80ユーロ〜100ユーロぐらいと完全にハネムーン価格。移動手段としては論外!

ハネムーンでどうぞ

3. トラゲット(Traghetto)

これはいわゆる渡し船。数は多くないが、「Tragetto」の看板を掲げた乗り場が島内にいくつかある。こちらは一見するとゴンドラとほぼ同じ船なのになんと片道2ユーロ程度。私はサン・マルコ広場から現代アートの美術館ブンタ・デッラ・ドガーナに移動する手段として利用した。

ちなみに乗船時間はほぼ3分程度だった。歩いたら片道45分はかかりそうなんで超おすすめ。ワンコインで「ベネチアでゴンドラに乗った」思い出もゲットできるぞ!

ベネチアでゴンドラに乗ったよ〜とインスタにシェアしてもOK

2024年春から日帰り客を対象に島内への入場料(5ユーロ程度)を徴収することが決まったベネチア。

オーバーツーリズム対策ということだが、個人的には老人や足の弱い人は避けるようにアナウンスするのも観光客抑制に効果があるのでは? と思ったのだった。

行く人はくれぐれも歩きやすい靴で!

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イタリア・ヴェローナのシンボル、古代ローマ時代の円形劇場で野外オペラを鑑賞してみた。 https://tripplanner.jp/topics/4291 Sun, 10 Sep 2023 12:45:08 +0000 https://tripplanner.jp/?p=4291 シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の舞台として知られる、イタリア北部にあるヴェローナ(Verona,…

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シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の舞台として知られる、イタリア北部にあるヴェローナ(Verona, ベローナとも)。
ベネチアからもミラノからも列車で1時間ちょっとで、両都市からの日帰り観光地としても人気の世界遺産の街である。

丘の上にあるサン・ピエトロ城から見下ろす世界遺産・ヴェローナ旧市街

ヴェローナの夏の楽しみ、イタリアで最も保存状態がいいローマ時代の円形劇場での野外オペラ

2023年夏、ドロミテでのハイキングのためにヴェローナで乗り換える必要があった私は、友人からこんなアドバイスを受けた。

「いまヴェローナに行くならオペラを見ない手はないわよ、何しろ今年は野外オペラフェスティバルの100周年。きっと盛り上がっているはず」

ミラノで初めてオペラを見たばかりのド初心者だがそれは聞き捨てならぬ。2000年以上の歴史を誇るローマ時代の遺跡であり、街のシンボルでもある円形劇場でオペラを、しかも100周年のタイミングで鑑賞できるなんて、二度と訪れない機会ではないか。

ということで、急遽一泊することを決め、チケットもオンラインでさくっと購入。いざ、オペラへ!

レストランのテラス席の向こうに見えるのが、アレーナ・ディ・ヴェローナ(Arena di Verona)。イタリア国内で最も保存状態が良いと言われるローマ時代の円形劇場である。

ヴェルディの出世作となった名作オペラ「ナブッコ」を鑑賞

この日の演目は、ヴェルディによる『ナブッコ』。妻と子を病で失い、暗い気持ちで書き上げた喜歌劇も不評に終わり、まさに人生のどん底といえる日々を送っていたヴェルディを一躍オペラ界のスターに押し上げた出世作で、1842年ミラノにて初演の名作オペラである。

ミラノにあるヴェルディのお墓。このオペラで知り合った二番目の妻、ジュゼッピーナ・ストレッポーニと並んで眠っている(詳細はこちら

と、偉そうに書いているが、実はチケットを取ってからおっかけ知った情報。バビロニア大王のネブカドネザル(イタリア読みでナブッコ)を主人公とするこの歌劇は、祖国を奪われたユダヤの民が「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」を合唱するシーンがハイライト。当時、祖国統一を目指して盛り上がっていたイタリア人の民族感情に強く訴えかけたこの歌は、街中いたるところで歌われるようになり、今ではイタリア第二の国歌とさえ呼ばれている。

野外オペラのチケット購入方法とオペラ鑑賞の注意点

さて、初めて経験した野外オペラ。チケットの取り方や入場方法、休憩時間の過ごし方や注意点などをざっくり説明しよう。

(1)まずはチケットをオンラインで購入https://www.arena.it/
購入画面でシートを選べる。私は安い席だったので33ユーロほど。よっぽどいい席じゃない限り結構直前でもチケットは取れた。100周年でこうなのだから、たぶん心配しなくてもゲットできるはず。

(2)メールでチケットが送られてくる。

チケットはこんな感じ。

当日はこれをスマホなどで表示して入場。ちなみに結構厳重に入り口でのチェックがあり、水筒など固い容器は持ち込めない。なお、オペラといえば超絶おしゃれして行くイメージだが、野外オペラはカジュアルで全然OK。

(3)着席する

ローマ遺跡でシート番号などが振られていない会場で、自分の席を探すのはほぼ無理ゲーなので、そこらへんにいるスタッフに案内してもらおう。

会場はこんな感じ。みんな服装もカジュアルだ。

(5)オペラスタート

9時開演で、3時間ちょっと。途中ちょこちょこある休憩時間には、ビールやアイスクリーム等が売られ、ちょっと日本の野球場っぽさも。

もちろん終わるのは深夜である。タクシーとかはまず拾えないと思うので、歩いて帰れる宿を押さえておくのが吉。ちなみに、夜間女ひとりで10分ほど歩いたが身の危険は感じなかった。

<野外オペラに持っていけばよかった!と思ったもの>

・オペラグラス
以前鑑賞したミラノの劇場では、英語字幕が前のシートの背にあって助かったが、円形劇場ではむっちゃ遠くのパネルに小さく映し出されるのみ。メガネをかけても判読できず、オペラグラスは必須、と思った。

・クッションとかタオル
ローマ時代の石の上に3時間以上座るのはかなりお尻に来る。何か敷くものをもって行くのを強く推奨。ちなみにビールやコーラを売っているスタッフがクッションも売っていたので、辛かったら現地で買ってもいいだろう。

・羽織るもの

夏の日中は暑いけれど、さすがに夜11時を回ると肌寒く感じる場合も。念のため羽織るものをもっていくと安心。

そして、最後にオペラの感想だが、円形劇場をこう舞台として利用するのか!と関心することが多く楽しめた。兵士らが上段の階段を駆け抜けたり、登場人物が高い場所から登場するなど、普通のオペラハウスではできないだろう演出がダイナミックで楽しい。

ビールやワインを片手に、リラックスしながらオペラを楽しむ人々の様子を眺めるのも楽しかった。ミラノのスカラ座に満ちていた緊張感みたいなものも薄く、夏のお祭りといった印象のリラックスできるオペラ。

今年の野外オペラフェスティバルは終わってしまったけれど、来年チャンスがあれば、一度体験してみるのをおすすめ。

夜の円形劇場。本当に保存状態がいい!

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