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代々木公園の穴場お花見スポットなら、国立オリンピック記念青少年総合センターがおすすめです!
都心の桜もいよいよ満開。今回は、東京屈指のお花見の名所、代々木公園近くの穴場のお花見スポットをご案内。お酒を飲んで騒いだりはできないけれど、のんびりお茶したり食事も出来る、代々木公園に隣接する広大な施設には、桜の見えるカフェも。
桜も満開だしお花見したーい! でも混雑してたり酔っぱらいが多い場所には行きたくなーい!
というみなさま、こんにちは。
かくいう私も、ソメイヨシノのような、言ってみればありふれた桜は、街を歩いているときに通りすがりに目にするときに心ときめくものであって、わざわざ大混雑している場所に行ってまで見るものではない、などとちょっと斜に構えていたりします。
しかし、坂口安吾が小説『桜の森の満開の下』で書いたように、「桜の花の下から人間を取り去ると怖ろしい景色」になるのも事実。ほどほどに人がいて、そこそこの規模の並木があり、願わくばベンチなどが充実し、窓から桜が見えるカフェやレストランなどがあれば尚よし。
そんな都合の良い場所が都心に……あるんです! しかもあの泣く子も黙るトップクラスの人気のお花見スポット、代々木公園の隣に。
どうです、この見事な桜並木。撮影したのは4月4日の火曜日と平日ですが、東京で満開宣言が出た直後のよく晴れた午後なので、隣の代々木公園は人がいっぱい。でも、こちらは昼どきを除けば寂しくない程度の人しかいません。
この場所は、「国立オリンピック記念青少年センター」。かの東京オリンピックが終わったのち、昭和40年に選手村の跡地を利用して作られた宿泊棟も完備した各種研修のための施設です。
約91,000平方メートルという広大な敷地に、カルチャー棟や宿泊等、センター棟など大型建築が点在する大規模施設。会議室や宿泊などは申込みが必要ですが、カフェやレストランなどは一般利用ができることは意外と知られていません。
青少年教育のための公共の施設ゆえ、マナーを守って利用する必要がある分、騒がしさとは無縁。静かに日本の春の景色を満喫したいみなさまには絶好の場所なのです。
桜が見えるベンチもあり、お弁当を広げたり、お茶を飲んだりゆったりすごせます。代々木公園の隣にいることを忘れる静かなひととき。
入り口を入ってすぐのところにあるセンター棟にはレストランやカフェも。こちらは2階にある「フレンズ」。ガラス張りの明るい店内からは桜も!
ソフトクリームを頼んで一休み。17時以降からお酒の販売も始まるので、夜桜ビールを飲みに来てもいいかも。
昭和モダン建築好きならこちらの建物へ足を伸ばすのもおすすめです。
ここは昭和を代表する建築家の一人、板倉準三が創業した坂倉建築研究所が設計した「国際交流棟」。誰でも利用できる絶景レストラン「さくら」のあるD棟とつながっている建物で、昭和のモダニズム建築好きならぐっと来る空間です。
お花見気分を盛り上げる、桜の花びらの色と同じ柱がずらりと並んでいます。
照明も北欧の美術館みたいでかっこいい! 今は亡き(あるけど、休館中)の鎌倉の近代美術館を思い出すなぁ。あの建物、大好きだった……などと感傷にふけっているとき、目に飛び込んできた美しい桜がこちら。
モダニズム建築の窓からのぞく、一枚の絵のように切り取られた桜! わびさびの国に生まれると、こういう削ぎ落とされた美にグッときますよね、ね?
こちらの建物は、9階から明治神宮や新宿副都心を一望できる「レストランさくら」のあるD棟とつながっているので、この額縁桜を眺めた後は絶景ランチもいいかも。なんと700円程度でお昼ごはんがいただけて、東京タワーやスカイツリーも見える穴場。夜は夜景も楽しめますよ。
静かなお花見を満喫した後は、賑やかな代々木公園で社会復帰(?)するもよし、近くに点在するすてきなカフェやレストランへ繰り出すもよし。やっぱり日本の春はいいですねぇ。もっと満喫せねば。
こちらは大人気の代々木公園の風景です。
以上、現場からお届けしました!(みきP)
・国立オリンピック記念青少年総合センター