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はづ木
Vol.62

奥三河の山里に佇む合掌造りの宿「はづ合掌」では、清流とローカル線、里の風景を味わい尽くすのがおすすめ

トリッププランナー編集部 みきP

About はづ合掌

奥三河、槙原渓谷の渓谷に佇む築150年の合掌造りの庄屋の屋敷を移築して誕生した宿。各客室は、居間や寝室に別れ、ひろびろとした空間でゆったり過ごせます。渓谷に張り出した岩盤上に作られた露天風呂や檜風呂で自然と一体となった入浴が楽しめる。姉妹館 湯の風HAZU・はづ別館・はづ木の天然温泉のお風呂の利用も宿泊客なら可能。

はづ合掌

実は首都圏からアクセスの良い秘湯、奥三河の湯谷温泉。一泊目の「はづ木」の次は、さらにディープなエリアにある「はづ合掌」に宿泊しました。
はづ合掌があるのは、農家や茶畑が広がるのどかな里山。湯谷の温泉街からは2km程度離れた場所に佇む一軒宿で、美しい槙原渓谷に沿った千坪の敷地に築150年という二棟の合掌造りの建物を配しながら、わずか5組限定という贅沢さです。

はづ合掌
合掌造りの建物は、のどかな集落の景観に溶け込んでいます。
はづ合掌
太く黒々とした梁も力強い、木のぬくもりに溢れる空間に、民芸調のインテリアも良く馴染みます。
はづ合掌
広々とした玄関で、豪農の館に迷い込んだ気分。
はづ合掌
玄関に飾られた、起き上がり小法師に寅の絵付けがされた郷土玩具「寅童子」。

この「寅童子」は、湯谷温泉近くの霊山、鳳来寺山の東照宮にて授与されています。 干寅の年に寅の月寅の日の寅の刻に徳川家康が誕生すると、鳳来寺の薬師如来を護る十二神将像の寅童子と呼ばれた仏像が姿を消し、家康が亡くなると再び元の場所に戻っていたことから、家康公は寅童子の化身であったという逸話が残っています。

はづ合掌
鳳来山東照宮にも飾られていた寅童子。戦前から縁起物として作られていたとか。
はづ合掌
玄関を抜けると憩いの暖炉スペースも。

チェックインは森林に面したテラスで。このテラスが気持ちよすぎて、滞在中何度訪れたことか。

はづ合掌
鳥のさえずりと川のせせらぎも耳に心地よい。
はづ合掌
ウエルカムドリンクとスイーツをいただきます。

客室も一泊目の「はづ木」に比べかなり広くなります。ベッドのある洋風の寝室と、畳の和室の二部屋があり、バストイレ付き。かなり広々としているのでゆったり過ごせます。

はづ合掌
ベッドルームの他に和室も。
はづ合掌
お部屋の中の冷蔵庫には飲み放題のドリンクも常備。

まずは森の中にある名物の露天風呂へ。はづ合掌は湯谷温泉から2キロ上流に位置し天然温泉が引けないため薬湯ですが、槙原渓谷を見晴らす野趣溢れる露天風呂で森林浴も楽しいです。宿泊客は、姉妹館 湯の風HAZU、はづ別館、はづ木の天然温泉のお風呂も利用できるので、温泉ももちろん堪能できます。

はづ合掌
宿からはこんな小径を降りてお風呂へ向かいます。
はづ合掌
脱衣所の電話も風情がありました。バスタオルや小さいタオル、化粧水等なんでもあるので、手ぶらで行ってもOK。
はづ合掌
緑いっぱいの露天風呂!
はづ合掌
眼下に渓谷を望みます。
はづ合掌
露天の岩風呂の他に、半露天の合掌檜風呂も楽しめます。人が少ない時は貸し切りでの利用も可能。

お風呂上がりに嬉しいのが、暖炉のあるラウンジスペースに設置されているドリンクが飲み放題なこと。

はづ合掌
はづ合掌
冷たいビールやワインも。ビールが一口サイズなのが嬉しい。
はづ合掌
渓谷を眺めながらのお風呂あがりのビール。これを最高といわずして何を最高といえようか。

さて、はづ合掌は、秘湯と言われる湯谷温泉の中でも、さらにディープな山里の宿。周囲にはのどかな農村と山や川があるばかりです。 宿でのんびりもいいですが、せっかくの渓谷の宿なので、ぶらり周囲を散策してみましょう。

宿を出てJR飯田線沿いの槙原街道へ。宿から10分もかからずに、こんな絶景に出会えます。

はづ合掌
夏は川遊びをする人で賑わう宇連川(うれがわ)の湯谷園地。たち岩など奇岩も見どころです。
はづ合掌
そして、鉄分多めの人にとってたまらないのが川のすぐ脇にある線路。タイミングがあえば散歩道のすぐ脇を鉄道ファンに人気の飯田線が走り抜けることも。

そう、この宿の楽しみの一つが鉄道の風景。槙原街道を宿に向かって戻る途中、線路脇の左側に登った槙原トンネルの前は、鉄道ファンに人気の撮影スポットなのだそう。

はづ合掌
本数が少ないので時刻表を片手に登ってみるといいでしょう。確かにこの線路のカーブはフォトジェニックですね。

撮り鉄を楽しんだあとは、宿のまわりをぐるり散策。

はづ合掌
茶畑を発見。遠くにはづ合掌の屋根が見えます。
はづ合掌
大切にされているのが伝わってくるお地蔵さん。
はづ合掌
キウイ畑もありました。

槙原渓谷沿いには森林浴コースもあり、宿のまわりでハイキングを楽しむことができるのだそう。宿に置いてある手づくりのマップをもらって、山里さんぽを楽しんでみるのがおすすめです。

お散歩から戻るとやっぱり立ち寄ってしまうテラス席。今度は冷たい白ワインで休憩。この場所に座ると、お尻に根が生えたように動けなくなってしまうんですが……!

はづ合掌

そんなこんなでゆったりしているともう夕食の時間です。 はづ合掌の名物、本格的な京懐石をいただきます。

はづ合掌
前菜は目にも美味しい華麗な盛りつけ。
はづ合掌
渓流沿いの宿ならではの川魚の三種盛り。こちらは大イワナのお刺身。ねっとりと新鮮ですごく美味しい。
はづ合掌
大イワナの糸造り。地元の酒蔵「関谷醸造」の煎り酒で和えたうまみたっぷりの一品。
はづ合掌
大イワナのフルーツ重ねはポン酢で。さっぱりさわやかな一品。

湯谷温泉のあたりは梅の産地ということで、日本酒に梅干等を入れて煮詰めた煎り酒という調味料がよく使われています。
これは、醤油が普及する前に広く使われていた歴史ある調味料で、ドレッシングにしたり、何にかけても美味しいのだとか。
京懐石のコースでいただいた煎り酒で合えた大イワナの糸造りがとても美味しかったので、お土産処に売っていた煎り酒をお土産に買って帰りました。

はづ合掌
はづ合掌
凝ったうつわに、馬刺や牛ステーキなどが盛られます。

四季を感じる華やかな盛りつけ、特別に発注して作ったという凝ったうつわ類も楽しみなお料理が次々に運ばれてきます。小食な人だと食べきれないかも?という量です。

はづ合掌
秋の味覚、むかごごはん。
はづ合掌
フルーツにデザートで大満足。御馳走さまでした!

この「はづ合掌」をはじめ、湯谷エリアの4軒の旅館を切り盛りする若女将、はづグループの加藤菜津子さんは、もともとはライターとしてこの宿を取材したのがご縁で5年前に横浜から湯谷温泉に嫁いで来たのだそう。

はづ合掌
元旅行ライターの若女将、菜津子さん

取材者だったころの菜津子さんが感動したのもこの本格的な京懐石。 日本文化に興味があり、特に地域の文化の発信地でもある旅館取材をメインに活動していた菜津子さんの心を射止めたお料理はさすがの美味しさでした。素朴な山里でこれほど本格的な京懐石が味わえる湯谷温泉、すばらしすぎます。

はづ合掌

はづ合掌のお土産処。商品のセレクトには菜津子さんも関わっているとか。パッケージも美しいセンスのよい品ばかり。 インテリアを損なわないさりげないディスプレイもいいですね。

もちろん朝ご飯も素晴らしかったです。

はづ合掌
はづ合掌
はづ合掌
ふわふわの名古屋コーチンのだし巻きたまご。
はづ合掌
お米は、奥三河の観光名所となっている四谷の千枚田のもの。

湯谷温泉から車で約30分の場所にあり、「日本の棚田百選」にも選ばれている四谷千枚田は、今回訪れて感激した場所の一つ。この棚田で収穫された白ごはんをいただけたのも嬉しい。さっぱりとした美味しいお米でした。

はづ合掌
ぜひ足を運んでほしい四谷千枚田。まさに日本の原風景。

食後のコーヒーはテラス席でサーブしてもらえます。 何度も同じこと書きますが、このテラス席が最高すぎますね。

はづ合掌
幸せな朝のひととき。
はづ合掌
コーヒーカップの中に森が!

さて、この記事のタイトルにも掲げた「ローカル線」の魅力を満喫するには、チェックアウト後はぜひ、徒歩約15分の三河槙原駅まで歩き、飯田線に乗るのをおすすめしたい。
東京方面に戻るなら豊橋に出て新幹線が速いですが、天竜川の渓谷沿いの秘境駅を見てみたいなら飯田駅に向かいましょう。飯田駅まで行けば、新宿行きの高速バスが日中は1時間おきに出ていたりします(飯田線の本数より明らかに多いですね)。
電車に乗らないとしても、三河槙原駅からの眺めが絶景すぎるので散歩がてら訪れてみるといいですよ。

はづ合掌
駅に向かう途中の風景。流紋岩中の断層。断層部分の岩石は浸食に弱く、山が削られてこのような岩山が生まれるのだそう。

映画のロケ地に推薦したい、美しい山里の駅。とってもフォトジェニックでした。

はづ合掌
はづ合掌
新海監督…!

飯田線の車窓はこんな感じ。どこも基本的に無人駅です。

はづ合掌
政治家になるときなどに訪れてみたい駅名。

トンネルが多いのでシャッターチャンスが難しいところもありますが、天竜川沿いの崖を走る路線なので、窓の外は基本的に絶景しかありません。

はづ合掌
ずーっと川沿いを走ります。
はづ合掌
秘境駅ファン憧れの「小和田駅」。静岡、愛知、長野の三県の境界にあり、雅子様ご成婚の際には、旧姓の小和田にあやかり、恋愛成就の駅としてブームになった歴史も。

奥三河の里山にある宿「はづ合掌」を拠点に、日本の渓谷美と里山の暮らしと鉄道を満喫する旅。なかなか良いトリッププランが出来ました。(2016年10月14日)

はづ合掌
赤い屋根がかわいい飯田駅に到着。楽しいローカル線の旅でした。

はづ合掌
<アクセス> 
車:東京→(新東名高速 約2時間40分)→新城IC→(R151~飯田・東栄方面へ右折 約11キロ約15分)→湯谷温泉
名古屋IC→(新東名高速 約45分)→新城IC→(R151~飯田・東栄方面へ右折 約11キロ約15分)→ 湯谷温泉
電車:JR飯田線 湯谷温泉駅から送迎あり。JR飯田線 三河槙原から徒歩15分。

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