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「おんな城主 直虎」ゆかりの地は浜松だけじゃない!パワースポット鳳来寺山をご存知ですか?
真田丸の次は、奥浜名湖を舞台にした大河ドラマ「おんな城主 直虎」がスタート!ということで、ゆかりの地、浜松はいま注目度上昇中。でも、実は浜松以外にも直虎ゆかりの地があるのをご存知ですか? 奥浜名湖からも車ならすぐの奥三河のパワースポットをご案内します。
2017年の大河「おんな城主 直虎」は、戦国時代に現在の静岡県西部、奥浜名湖エリアを統治していた世にも珍しい女領主を描いた物語。地元であるうなぎと餃子とヤマハで有名な浜松はいま、大河ドラマに湧いています。
しかし、ドラマの舞台は浜松だけではありません。
井伊直虎ゆかりの龍潭寺は、新東名「浜松いなさジャンクション」からアクセスしますが、隣の「新城インターチェンジ」近くには、直虎が養母として育て、のちに徳川四天王にまで上り詰め、「ひこにゃん」で有名な彦根の藩主となった井伊直政ゆかりの地、鳳来寺山があります。
徳川家康生誕に深いかかわりも。パワースポット鳳来寺は絶景スポット
荒々しい岩肌をバックにしたこちらのお寺は、703年に開山された真言宗五智教団の本山「鳳来寺」。ここは幼い頃、井伊直政が預けられていたという知る人ぞ知る直虎ゆかりの地。徳川家康の母、於大の方が子授け祈願し、おかげで家康を授かったとされる伝説が残るパワースポットでもあります。かつて鳳来寺の薬師如来に祈願に鏡を奉納する習わしがあったことから、現在も「鏡絵馬」が奉納されており、その絵馬たちもキラキラとしてとてもきれいです。
1,400万年前の火山の名残という流紋岩などがむき出しになった鳳来寺山は、古くから山岳修験道の霊山。いまでは車で本堂近くまで行くことも出来ますが、仁王門や樹高60m近くの傘杉などを眺めながら1,425段あるという石段を登って訪れるとよりいっそうその厳かさを体感できるはず。ハイヒールは厳禁なので歩きやすい靴でぜひ登ってみましょう。
本堂目の前には展望コーナーも。
ひゃー、絶景! それほど標高の高い山がない奥三河の風景は、修験の地といわれても、それほど厳しさはありません。どこか優しくて明るいんですよね。冬もそれほど寒くならないので初詣にもおすすめ。
日光東照宮と同じく家光が指揮をした、日本三大東照宮の一つ、鳳来山東照宮
さて、このお寺を訪れたなら、隣接する鳳来山東照宮へもぜひ足を伸ばしてみましょう。歩いてすぐです。
鳳来寺から東照宮へ道案内してくれるのは、とぼけた表情がチャーミングな昔の狛犬。歩いて2分ですって。近い!
立派な石段を登ります。江戸時代はこの東照宮を参拝するには通行手形が必要でした。多くの人は、この階段の下の番書で東照宮を想像しながらお参りするのみだったそうです。
うっそうとした木々に囲まれた真っ赤な権現造りの神社。とても神聖な空気が漂っています。日光東照宮を建立した3代将軍の徳川家光が、鳳来寺での徳川家康出生の物語を聞き建立を発願したそうで、日光東照宮と同様の時代に建てられた絢爛な建築も見どころです。
実はこのお寺。徳川家のコネタもあちこちにあったりします。
こちらの葵の家紋は家光の頃までしか使われていない形をしているレアなもの。神主さんに教わるまで気づかなかったのですが、葵の茎の部分の形が江戸時代初期のもので、それ以降とは形が違うんだとか。社務社にはいろんな資料があり、建築様式や歴史について訪ねるととっても丁寧に解説してくださいました。こういうコネタ、大好きなんです♡
こちらの六葉葵は、徳川家ではカジュアルな場でよく使われていたそう。へええ。
干寅の年に寅の月寅の日の寅の刻に誕生した徳川家康にちなんだ「寅童子」。社務社で小さいサイズを縁起物として買うこともできますよ。
感動的なのはこちら。奥にある丸い二つの石はなんだと思いますか?
実はこれ、狛犬なんです。
奥から慶安4年(1651年)、昭和15年(1940年)、平成2年(1990年)製。出征する武士(兵士)が、家康の武運にあやかろうと弾丸よけに削って持っていったそうで、初代と二代目がすっかり丸くなっているのがなんとも胸に迫ります。三代目はもう削られることもないように、平和がずっと続くようにと願わざるを得ません。
鳳来寺山はこれほど豊かな歴史と眺望を誇るのに、まだまだ全国的には知名度も低く比較的のんびり過ごすことができます。近くにある秘湯、湯谷温泉も素晴らしい宿があるので、ぜひ浜松を訪れたなら足を伸ばしてみては?(みきP)
渓流を望む美食の宿、「はづ木」にて。
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